音楽のお小言


第80回11月9(土)
それは空に似ていた。限りなくて、とても広くて、時に姿を隠す。でも常に本質は同じだから。だから似ている。

音楽のお小言へようこそ。
今回から背景を日記のそれと同じくしてみた。
牧場主が青が好きなだけで、かつテキストをいじりやすいだけなのであまり気にしないように。

実はここのコンテンツは当牧場の「反響の少ない度」においてダントツでトップだったりする。

一応理由も個人的に解っているのだが、修整する気は毛頭ない。
でも時に泣きたい気持ちになるので好意が売るほど余っている人は・・・それでも北朝鮮などに分け与えましょう。

さてここのコンテンツは特定のジャンルを定期的に巡回する形を取っている。

「トランス」

「J−POPS」

「アニメ/ゲーム」

「I’ve」

「その他」

となっており、それらも「CD」欄の上位順、つまり聴いた順にコメントしていくことにしている。
もちろん基本的になので時に外れたりすることも多々あるが(
それ「時に」とは言いません)、あまり気にしないように。

さて今回80回目。
・・・80回も書いてるのか。なんなんだろうな。まあ、気にしない事にして今回は「I’ve」ネタ。

「I’ve」って何デスか?という至極当然な問いかけは、
そこいらの検索エンジンで
「「I’ve」(アイブ)、高瀬一矢」とでも入力すれば死ぬほどファンサイト様に辿り着けると思う。

「I’ve」の特徴、というか魅力とは何だろう。
牧場主が信者を明言しているせいか、リアル世界でもたまに聞かれるのだが、
とりあえず牧場主は「スタイリッシュさ」と一言で済ましている。

もちろん信者なのでどこまで信用に置けるかどうかの判断は諸兄がするものである。

それでもテクノ・ミュージックが持ちえる整合性の高さという武器を「I’ve」のスタッフは知っている。
比較的単調な曲が多いのに飽きが来難いのは、つまるところそこだと思っている。

信者なのでオススメ出来るかどうかは微妙なところなので、まあ機会があればという事にしておく。


第81回11月18(月)
くだらない事に振り回されて、大事な事を見過ごして。下を見ても上を見ても同じなら、それはやはり君なんだ。

今回は「その他」です。

このあいだ仕事をしている最中、有線からとある音楽が流れてきた。
「トキメ〜キを、運ぶよCHU!CHU!(
←微妙に違う)トレ〜ン」というこのフレーズ。

そう、今は無き「ZOO」のヒット・シングル、「CHU!CHU!トレイン」のリメイクである(だから・・・)。

気になったのは曲ではなく歌い手。
いわゆる「泣き系」のボーカルに軽妙ながらもしっかりとしたラップ。
一応ファンとまではいかないが好きなのでピンと来た。「Vlidge」(
ヴリッジ。「橋」を文字った造語)だ。

きゃっほいきゃっほい(恥語)と必購入CDリストに加えて数日。

一応買った人にはオチがすでにまる解りかも知れないがシカトするように。

今度はとある映画のCMでもピンと来た。
「セレンディピュティ」だかデピュティミニスターだか知らないが、そんな名前の映画(
コラ)。

これも主題歌が「Vlidge」で、「CHU!(以下略)」のc/wというのである・・・!

で、だ。
本来ならこういうのはアルバムに収録されるだろうからそれを待つのだけれど、
さすがに両A面のこのマキシもすぐに買おう、いざ買おうといつものようにネットで「
HMV」を開いた訳ですよ。

「CCCD」でやんの!(オチ)。

テメー!ぶっ殺すぞォォォ!
と本気で叫んだ。マジで。ママママジで。

「CCCD」、「コピーコントロールCD」は、主にavexと東芝EMI、ワーナーミュージックなどが提唱する物で、
詳しくは検索エンジンに「コピーコントロールCDとは」なんて打ち込むと嫌になるほど解説してくれるのでここでは触れない。

ちなみにCDではないので注意。正確には「CDに似た何か」である
世間的には「CD」として扱われているので
リスクを被る人だけ勝手に被っていればいいやと思う(ひどい)。

・CDではないのでCDプレイヤーなどで聴けると良いね。

・聴けなくてクレーム言ってもも販売元は「なんだこのデンパ」という扱いで大却下。

・プレイヤー、壊れなかったらもうけもの。

・カーCDなどではまるで「くろひげ危機一髪」。

・avexはほぼ100%で新作はこのCDに似た紛い物。

ちなみに不買運動ではない。
もしかしたらリスクなく聴けるので、運が良ければ「CD」と同じである。ただし値段も同じだが。

果たしてこちら側(客側)のどこにメリットがあるのか。

ないから買わんのだ。
つーかなんでそこまでリスク犯してアホみたいなCDのバッタ物を買わなければいけないのか。

avexの所属アーティストは、誤解を受けていそうだが嫌いでも何でもない。
avexが嫌いで誰も彼もたった1枚のCDすらもっていないが、純粋に「ああ、可哀相なところに所属しているなぁ」などと思う。

特に最近突然変異のように歌が上手くなった浜崎あゆみ。
avexでなければおそらく最近のマキシは買っていると思う。最近の作品は音楽的にはとても良い。

だがその提供媒体が「CDに似せた紛い物」である。

幸いにして「あ、avexなんだ。サイナラ〜」というのが通例化しているので何ら問題はないが、
東芝EMIなど、今年の下半期から
力を入れて本物から紛い物に格を下げるのに必死な販売元に結構ぶち当たる。

「Vlidge」のマキシは結局買わないことにした。アルバムも「CCCD」だろうから多分買わない。
残念だが、いくらなんでも紛い物に金出すほどに余裕はないので。そのうち何かしらの方法で手に入れる。もちろん合法で。

宇多田ヒカルの新作とか「CCCD」だったらヤだなぁ。
つーか「CCCD」でも知って買ってるという人が個人的によく解らない。
壊れてもいい安いプレイヤーで聴いてるのだろうか。それなら・・・それでも解らんが。

そこまでいけば「ファン」なのだろうがなぁ・・・。

ちなみに不買運動ではないというに。

買う人は買えばいいよというだけの話。
牧場主は買いませんよというだけの話だ。

ちなみにどこかに書いてあるはずだ。

「これは普通のプレイヤーで聴けないかもしれないよ。それでも責任は持たないよ。頑張れ」みたいなことが。

さあ、頑張れ。


第82回12月25(水)
甘いんだから。でも、そうじゃなくなったら、君じゃないもんね。

今回は「トランス」です。

とはいいつつも毎回毎回トランス前でピタッと更新が止まるのはどういうことなのだろう。
いや、最大の原因はトランスCD自体をそう聞かなくなった事に起因するんだけれども。
聴かなくなったというよりは、同じ好きなCDをずーっと繰り返し聴いているということ。新しく買うことがあまりない。

確かに思い出したようにコンピ・アルバムを買ったりもするが、
コンピ・CDはどうしても煩雑なイメージが拭えない。同一アーティストで無い分、まとまりが感じられない。

今年は、ちゃんとしたのは「音楽大賞」に書くと思うのだが、メインは「I’ve」トランスだったなー、と。

「TRANCE MAGIC」シリーズや「Psychedelic」シリーズなんかね。

後者は固いけど、前者はずっと心に残るシリーズなので、収穫といえば収穫。
あの伝説のように扱われる(
廃盤でも何でもないけど)「morning tracks」シリーズと同じくらい思い入れは深い。

好きなアーティスト(DJ)が増えないのが致命的か。

周りでリアルにトランス聴いてる人っていないから勧めてもらえそうにもないし。

もちっと探索の時期が続くのだろう。


第83回12月25(水)
海を見ていたのだろうか。いや、その向こうにあるまだ知らない場所を夢見ていたのかもしれない。

今回は「J−POPS」です。

なんと前回が「DEEP RIVER」(宇多田ヒカル)だったりするぞ。
半年前じゃないか?このCD。これからしばらく「J−POPS」にしないと追いつかないくらいの量だ。

さて「glory days」(revenus)。
「アカシア」のみで持っている不思議なCD。
結局この一発で終わってしまうみたいなのだが、プロデュースが元「Xジャパン」の人だったりするのでどうなのだろう。

ボーカリストに個性がないのが致命的。
「アカシア」なんかはドラムスが心地良くて好きなのだが、
それ以外に聴く曲がないというのは
作品として機能していない気もする

「音楽は素晴らしいものだ」(キンモクセイ)。
思いっ切りブレイクした男性複数人(
よく知らない)。
周囲の評価もどこか懐かしいメロディー・ラインに共感を覚えた一過性のものかと思ったが、
や、ちゃんとそれぞれが「音楽」しているので予想以上に聴き入ることが出来る作品だった。
このスタイルで続ける以上、ある程度以上の評価はすでに不動。ただ、悪気があるわけではないのだが、あそこまでの人気は、解らない。

「ROSSO E AZZURRO」(堂本剛)。
「kinki kids」の片方、という説明は要らないはずだ。
正直、CMで聴いた「街」のメロディー・ラインが気になっただけなのだが、これはすごいわ。
まず全曲の作詞・作曲を本人が手掛けるセルフ・プロデュースなのに驚く。正直、考えられない。
果たしてあれだけの人間がそんな暇があるのか、本当に自作なのか、という疑念も確かにあるのだが、
それらを補佐するアエンジメント陣が素晴らしい仕事振りを発揮し、音楽としての地位を押し上げている。

「ああ、この人は「kinki kids」の作品の時は手を抜いているのだなぁ」と思った。
手を抜いているといいう表現がダメなら、
手を抜かざるを得ない、という表現でも構わない。
ボーカリストとしても、ちょっとファン層を意識したのか媚びちゃってる風は見受けられるが、その声質は圧倒的。
本当にこの人は「音楽」が好きなのだろうなと実感できる、このテの作品にしては珍しいそのスタンスも好感的だ。

CD1枚としては曲の出来にバラつきが激しいので、その辺はまだ未熟なのかなと思う。

しかしこの先間違いなく語り継がれるべきアーティストである事に異論はない。
特に詞がとんでもないクオリティだ。男性の作詞家でここまでのレベルはそうない。しかもこの歳で。

よし、とりあえず3枚。


第84回1月22(水)
奇跡なんて言葉で片付けないで欲しい。これは、私の信念の結果なのだから。

あけましておめでとうございます(え!?)。
かなり収拾がつかなくなってきている感がある当コンテンツですが。
とりあえず直面する危機に目を背けて今回は「アニメ/ゲーム」ネタです。

33,333hit記念にCD−Rをつくるんだが、
この選曲作業の中でいくつか選外とした曲がいくつかある。
「出来るだけ「アニメ/ゲーム」の曲の比率を高くしたくない」スタンスのためで、それ以外に特に理由はない。

今回はその「アニメ/ゲーム」の曲で選外となった曲を取り上げたい。

「nikoensis〜追想〜」(アーティスト名失念)。
PCゲーム「果てしなく青い、この空の下で・・・。」主題歌。その筋でいえば定番かもしれない。
ゲームの作風を意識してか校歌っぽさを敷いた曲で、質自体はかなり良い曲。シンプルなのに浸透する構成が美味。

選外としたのは中途半端に古い点と、ゲームの経験・未経験で心象が異なるから。

「戦争と平和」(ALI−PROJECT)。
アルバム「EROTIC&HERETIC」(ALI−PROJECT)より。
別にこの曲が何かの主題歌であったりはしないが、「アリプロ」自体がもうそういう存在であるので。
仰々しくて奇抜な曲だが、どうにもこうにもこの世界観に馴染めるかどうかで評価が激動する気がする。

選外理由は当たり外れの激しさ。出来るだけ「耳障りの易しい曲」というのがテーマの1つなので。

「風の碧、海の翠」(Ikuko)。
アニメ「まりんとメラン」OP曲。プロデュースは吉野裕司と上野洋子のユニット「Pralltriller」。
このアニメの音楽はちょっとオカシかった。今後もこういった腰が抜けるようなスタッフ陣は無い気がする。
吉野裕司、上野洋子、Ikuko、KOKIA、おおたか静流、福岡ユタカ、EPO、そして河野伸・・・。なんだこりゃ。
そして入れるならこの曲のアカペラ版を入れたかな。上野洋子+Ikuko+EPO。天上のコーラスを実感して欲しかった・・・。

選外としたのはこの曲以上に世に知られて欲しい曲があったから。このアニメの曲で。さすがに2曲は。

「風の魔法」(大藤史)。
アニメの方の「ポポロクロイス物語」ED。
声の美しさ、透明度では個人的10指に入るシンガー・ソング・ライター。
とにかく優しさ。曲も声も聴く者をゆったりと包み込む。今一番アルバムを熱望するアーティスト。

選外としたのは・・・かなり「隠し玉」すぎたから。出し惜しみとも言う。これは詰られるべきかも。「何様!?」とかって。

「true love」(菅野よう子)。
アニメ「ブレンパワード」挿入歌。だったかなぁ。使われた記憶無いけど。
ボーカリストは誰か忘れたけど、菅野よう子のCDではよく聞く名前。ハイテンション・サイケ系。
出来ればこれと後述の「みどりのはね」(坂本真綾)でどれほど菅野よう子の懐が広いかを布教しようかと・・・。

選外理由はあまり菅野よう子の曲を入れすぎたくなかったから。ま、最終的には1曲だったけど。

「みどりのはね」(坂本真綾)。
DCゲーム「Napple Tale」主題歌「しっぽのうた」(坂本真綾)のc/w曲。違うかもしれない(
コラ)。
短い曲だが、とんでもないくらいのポテンシャルを感じる。はじめて聴いた時は「なんだこりゃ」と唖然とした。
この曲以降かもしれない。菅野よう子が恐くて仕方が無いという、畏怖の念を抱くようになったのは。コーラス・ワークが印象的。

選外理由は、この曲以上に菅野よう子で耳障りの良い、有体に言って万人向けの曲を入れたから。

 

・・・手が疲れてきた。
普段ならこういったことは書かないんだが、1名様じゃないから。

知名度って捕らえ方が難しいなと感じた。自分が出てしまう。これはちょっと恐い。


第85回1月30(金)
天使なのだと思った。それ以外、形容できる言葉が見当たらなかった。それほどに、清廉だった。

えー、今後はジャンル別のローテーションを無視します。
さらに言うと日常の雑記と化します。何となく思ったことを書く場、ということで。

「蛮族みたいな車でしたよ」

こんなことを言われた。
言うに事欠いて蛮族とはいかがなものか、と思ったが、仕方ないとも納得した。

今日、1日中聴いていたのは「Dream Sound Factory」(以下「DSF」)。
日本でのインスト曲(
非ボーカル曲)で1番好きな曲を挙げろといわれれれば、「Love」(DSF)と答える。

どういう存在、1人なのか複数なのかすら解らず、
解っている事は北海道で活躍するアーティストであるということだけ。
オフィシャルでないところでは「I’ve」関係の人だという噂もチラホラ聞いた。

これまで4枚の12cmシングルを発表し、それ以降この2年音沙汰は無い。
それがほぼ同時期に発表された「Dream」、「Grace」、「Rise」、「Love」なのだが、これがまたどれもこれもメタメタにレベルが高い。

聴いた人の中では「Love」はもちろん「Dream」の人気が高いのだが、
牧場主としては「Rise」が1番好きだ。矛盾するが、「Love」よりも好きなのだ。

日本の電子音楽で活躍される高名なアーティストと並んでも何ら遜色は無い。
小奇麗に枠を作ってその枠内で一見乱雑に、しかし奥行きを秘めた緻密な音配置なんかは「I’ve」に近いかもしれない。

「Rise」でのサビ直前の連続するブレイクは、仰天するほど美味。
感覚で言うなら「目が覚める」。覚醒された意識は一瞬で空へと飛ばされる。
「Love」も「Robert Miles」そのまま、という評価も解るが、やはり清廉でいて美麗。
「日本一美しい楽曲」だと今でも思っているが、わざとらしくてあざとい、と感じる人もいるかもしれない。

トランス、と一言で片付けてしまうと良いイメージをもたれていない部分もあるのでどうかとも思うが、
そもそもどんな文化・娯楽であれ「知る」ことからすべてがはじまる。知らずに物事を印象や言葉で片付けるのは罪悪である。

オススメはしない。
知ることへのキッカケとなればとは思う。

ちなみに「蛮族みたいな」とはあまりに轟音で聴いていたからだろう。
トランスの持ち味はできるだけ密閉された空間で、可能な限りの音量で聴く事だと思う。

そりゃ、もう、片側4車線の大型道路でも、端から逆までの歩行者道路に聴こえるくらいだから。

しかし蛮族はなかろう、蛮族は

気分は蛮族だが。ブッシュにも勝てそうなほどに高揚する。

意味解りません。


第86回2月3(月)
旅に出たんだ。はじまりは解らなかったけれど、今が終わりなのだということには気付いている、そんな旅に。

今日は「攻殻機動隊STAND ALONE COMPLEX オリジナルサウンドトラック」(菅野よう子)を。

最近CDの未聴率(買ってそのまま放置される率)が高かったが、さすがにこれは。
手っ取り早く聴けるマキシ・CDなんかはすぐに聴いて、20〜30周で封印となるんだけど、
普通のアルバムになると1周1時間程度なので、割と腰を入れて聴かないと集中できないのだ。

今作、アニメはよく知らないし今後も観ないと思うのだが、
こういう音楽を使うアニメ作品、という意味で興味は持った。

まだ1〜2周しか聴けてないので踏み込んだコメントは出来ないが、
ハード・ロック基調で結構パンクな曲も耳に付いた。菅野の作品でこういう軸が解りやすいのは久しぶり。

それでもOP曲らしいオリガの曲は久々に背筋が震えた(前に1度聴かせてもらっていたが)。

OPということはこの曲をアニメに載せているということだろうが、どんなアニメなのか一向に想像できない。

全然メロディアスでないのに力強さが有無を言わせない。
かと思うと急にブレイクが入って強烈にメロウな多重コーラスが襲ってくる。

思わず「わははは!!」と絶叫した
なんでこういう曲が書けるのかなー、といつもいつも不思議に思う。

他のBMGも負けじと良作揃い。久しぶりに端から端まで満足できる作品に出会えた。

でも、それでも菅野作品の1位にはならないけど。

まだまだ。まだまだあの破天荒さが欲しい。


第87回2月7(金)
涙も今も、夜のように明けてくれるといい。

「攻殻機動隊STAND ALONE COMPLEX オリジナルサウンドトラック」(菅野よう子)はひとまず封印。

タイヘン気に入りました。久しぶりに大当たりのサントラ。
曲単位で言うなら「ヤキトリ」だったかな?2曲目が1番好き。
序盤のフェイントのかかったようなフェイクがクセになる。思わず笑ってしまう。
あとは5曲目かな。「inner universe」も素晴らしいけれど、この曲の方が好きかな。
これからも聴く頻度はかなり高いと思われるのでMDに落とす事を決意。よほどのCDでないとMDに落とさないんだけど。

で、今日はアニメ繋がりで「ココロ図書館」というアニメのサントラを。
前にも書いたように「ミュージック・マガジン」誌の高橋編集長の2002年ベスト10に入るというサントラ盤。

アニメ自体全く知らないし今でも興味は無いが、それほどのサントラなら、と思い購入。

音楽は保刈久明氏でした。納得。
保刈氏といえば新居昭乃のプロデュースとかしてる人。
音楽がビクター系の作品では割と名前はお見かけするが、
ちゃんと1本通して聴くのははじめてかもしれない、と心して聴きにかかる。

・・・。

・・・。

・・・・・。

勿体無ッ!暴言)。

なるほど。これは良いわ。
落ち着いたアコースティックな、言ってみればムード系が中心で、
それほど突出したアクとかはないんだけど、その分万人向けなのかもしれない。

でもこれってアッカーマンの音楽そのまんまな気も(苦笑)。

1曲目のイントロから「これってアッカーマンじゃん!?」って叫んだほどだし。

でも良いアルバムです。ちと眠たくなるかもしれないけど。
さらに言うならOP曲、ED曲共に作詞は当牧場の作詞の魔王、岩里祐穂氏だッ!

ボーカリストは声優さん?これはダメ。上手くないから。

新居昭乃もほんの少しだけ参加してます。


第88回2月10(月)
知ることが恐かったんじゃない。その後のあなたを見るのが、恐かった。

今日は久々にユーロ・ビートなどを聴いておりました。
たま〜にフラッと聴きたくなるんだが、聴いてる最中はトランス以上に頭が
パァ死語)になる。

とはいいつつも「digibeat」の「EURO」シリーズしか持ってないので「聴く人」と自評するにはちと足りない気もするが。

しかも解る人にはわかると思うがこれは「「I’ve」・ユーロ」。
高瀬一矢氏の別称がズラリと並ぶこのシリーズはほとんど全曲で高瀬氏が絡む。
「1」〜「4」と「プラチナ」、そして「ベスト」とあるが、「プラチナ」は持ってなかった気がする。

「I’ve」に関しては信者であり、真っ当な評価は出来ないと書き続けてきた。
これは音楽を紹介するのが大好きで生き甲斐となりつつある牧場主などにとって致命的なのだが、
これでも、これでもまだマシになったと思う。それほどに以前は病的だったと自覚している。しているのだ。

イチ時期、かなり本気で高瀬氏の関った音楽を集めようと躍起になったことがあった。
結論から言えばもう手に入らないものがあまりにも多いので諦めざるを得なかったのだが、今でも出来る事なら集められるだけ集めたい。

ポップ・ミュージック、トランス、ユーロ・ビート、パンクにテクノと多岐に渡るところも挫折した要因ではある。

あまり経歴など表に出さない人らしいのだが、「I’ve」が出てきた頃は結構表に出ていた人だった。
当時はファン・サイトが公式・非公式合わせてかなりの数があったのだが、そういう場の掲示板におられたこともあった。

作曲はもちろん、この人は編曲の仕事が美味。
プロデュースに向いた人なんだろうなぁ、とも思う。

いつかは全部集めたいなぁ。

まさに信者。


第89回2月25(火)
自覚・・・ある?あなたが傷つけた。だったら、もう解ってるよ、ね?

いやー、ジャンル別でローテーションという枠を取っ払ったら・・・。

2週間ぶりかYO!()。

今日、「神無ノ鳥」というボーイズ・ラ・ゲームのサントラを聴いた。
音楽が「たくまる」氏で、四の五の言わず「買っといてくださいッ!」とお願いしたブツ。
しかしパッケージを見ると氏の名前など記載されておらず、どうも音楽的な面よりはファン用のコレクト的なジャケット。

いや、作品からして当たり前なんだが。
普通、エロゲとかボーイズラブ・ゲームとか、音楽が前に出てくることってないし、それが自然だし。

期待もそこそこあったんだが、なんというか、微妙に「ダメかも・・・」という思いもあった。
この辺は単純に偏見なのでシカトするなり憤慨するなりしてくれて構わないが、イマイチ買ったクセに踏ん切りがつかなかった。

しかし「エイヤッ!」と気合を入れてカー・オーディオに突っ込む。

構成はボーカル曲3曲にそれぞれのオフ・ボーカル・ヴァージョン。
そしてBGMが20曲近く入っている、量としては申し分ないというか・・・。
でもあんまり曲数多いのは好きじゃないんだけれども。印象が散漫になってしまう部分があるので。

そのBGMは意外と良かった。
作風がそうなのか知らないが、随分和風な作り。
それなりの曲数があると適当な、薄っぺらい曲でお茶を濁すものが多かったりするが、
それももちろんないわけではないけれど、思ったより少なかったし、質としてちゃんと「音楽」していて好印象。

こんな風に書くと「お前は本当に買う気があったのか」などと言われる気がするが、
大前提として「たくまる」氏の音楽は結構ツボで、特にボーカル曲には印象深いのだ。

そしてそのボーカル曲。これが今日の本ネタ。

素ン晴らしいの!

いや、正直驚いた。イントロでもう「参った。参りました。降参です。泣かせてください」と白旗。

どこの音楽だろう、色んな国柄の音楽が混じってるんだが、
それらが拮抗し合っているのに整合性を持ってるものだからスッキリした印象が強い。
ボーカルは、この人誰か知らないんだが、ちょっと難があったりするが(
発声がブレてたり、フェイクが作為的だったり)、
それすらも吹き飛ぶくらいこの曲(
「ふたりの場所」という曲名)はとても丁寧で、コーラス・アレンジもツボを突いてくる。

これを言ってしまうのに躊躇はあるが、「ZABADAK」の一部の音楽にとてもよく似ていた。
これは「ZABADAK」に関しては「信者」である牧場主が、抵抗感があっても、
それでも、そう思えたのだ

中近東の民族音楽を意識させる間奏や、それでいてサビにまんま北欧のコーラスが被さっていたりと実に聴き所が多い。
もしかすると曲単位では今年の上半期のベスト5くらいに入ってしまうかもしれない。最近では飛びぬけて印象的な曲だった。

以前リトル・ミィ氏に紹介していただいた「ルルティア」というアーティストにも似ている。
歌唱力云々はもちろん別として、唄い方がとても似ていて、この曲風によく合う。あとはやはりボーカル力と、詩か。

この「ふたりの場所」という曲が主題歌という位置付けであるが、OPで使われるのかEDで使われるのか、そこに実に興味がある。

しかしやはり「魂のうた」というボーカル曲がEDか?
もう「この曲はED、もしくは終盤のメチャメチャ重要な場面のための曲です」という位置付け。
いきなり聴く者の姿勢を正すゴスペルではじまって、荘厳なBGMを化してフェード・アウトという構成。
序盤の印象が強く、ボーカル曲にもかかわらず詩という詩は無く、そのまんま唱和で結構小憎い曲だったりする(
)。

いやー、実に面白いCDに出逢った。
それほどレベルが総じて高い作品ではないのは否定しない。
しかし、この音楽を果たしてボーイズ・ラヴ・ゲームに必要なのかは全然解らない。

やっぱり侮れない人だ。
氏のHPをたまに覗いたりして薄々気付いているが、この人は相当にロマンチスト

しかし、それが牧場主の嗜好と実に合うのだろう。


第90回3月7(金)
特別なことなんて何1つない。だからこそ、世界は美しい。

徐々に未開封のCDとか聴くようにはしてるんだが、それでもほとんど「I’ve」だけは聴かない日というのがない。

信者というのを自覚しているので鼻で笑ってもらって結構だが、
「次は何を聴こうかナー」とCDを模索している間は「とりあえず「I’ve」で」、と自作MDをカーCD/MDにぶち込む。

だいたいそのまま数時間続くのが慣例化している。もう、ダメだ。
しかし、一言で「I’ve」といっても、すでにもう輩出されている楽曲は100を超える。
牧場主も残念ながら入手できなかったCDがそれなりにあるのだが、それでも数十曲は手元にある。

それを無理矢理1枚のMDにぶち込んだのを愛聴しているのだが、
最近、特に「disintegration」(I’ve)発売してからいい加減内容を刷新しないとと思い始めた(
遅いよ)。

というわけでちゃんとしたCDを音源として(MP3などを除いて)の楽曲をリストアップしてみた。
その中から特に好きな楽曲を絞り込んでも、その数は30を超える。とてもではないが1枚のMDには入らない。
みみちい(
関西弁)性格をしているのでMDには目いっぱい、分数ギリギリまで詰め込みたい。となると3枚のMDが妥当だ。

苦痛なのは「好きな曲なのに音源はMP3かゲームのROM(未開封)」がそれなりにあるところ。
「ゲーム開封すりゃいいじゃん」というのは大却下だ。牧場主は、開けたらそのゲームをプレイする。
そんなことをしてみろ。今後のゲーム予定が瓦解する。「真・女神転生III〜noctorne〜」が
光の彼方へ行くではないか黙れ)。

というわけで諦めるのだ。
具体的には「夏草の線路」とか「Color of Happiness」とかだが。
「sensitive」とか「Velocity of sound」とかもメチャメチャ好きなのだが、これは仕方ない。ゲームも買えない。内容で。

そもそも「音楽目的でゲームを買う」なんて2〜3年前には否定派だったはずだ。

なんという豹変振りか。しかも3枚って・・・。ジャンルで分けるか・・・。


第91回3月14(金)
緑映える、風吹く丘で、私はあなたを夢見て眠る。

前回に書いた「I’ve」のMDなのだが、とりあえず4枚に落ち着いた。
1枚目は徹底したポップ・チューンの
腰が砕けるような曲と逆に泥沼に沈むようなダウナーな曲を集めた。
ちょうど半分で曲風がガラリと変わるのは我ながらスーパー大失敗なのだが、これでこれはいいと強制的に納得させる。

2枚目と3枚目はジャンル的に1枚目に入らない曲を。
というよりは数的に1枚のMDにまとまらないので2枚になっただけ。
そしてその3枚の中から特に好きなものだけを集めたベストの中のベストが4枚目。今回はそれがネタ。

オチがあるので曲目を掲載してみる。

1.Cross talk
2.Now and heaven
3.Treating 2U〜wrap up style〜
4.Wing my way
5.DROWNING
6.Belvedia
7.birthday eve
8.明日の向こう
9.砂の風
10.I Pray To Stop My Cry〜NINE BALL MIX〜
11.time rolls on...
12.ひとりごと
13.鳥の詩
14.Nostalgia
15.夏草の線路−short ver.−

なんというか、1発で「牧場主さんの曲の好みがわかりました」とか言われそう。
6と7と10なんて一緒じゃねぇか構成が(
暴言)。あと「あれって「I’ve」じゃないんじゃ・・・?」とかいうのもナシだ。

さてこれらをMDに録音させていったのだが、
録音し終えていざ確認すると強烈にヘコむ事実が待っていた。

収録時間オーヴァー・・・!

ってまあそれはよくあるんだが、そのオーバーした時間がなんと15秒

15秒くらい気合でなんとかしろやコラ!

15は諦めて渋々MP3音源を(メーカーで視聴できるヴァージョン)。
フルを収録したかったのだが、それにはゲーム開封しないといけないし諦めた(
問題点が違う・・・)。
そもそもさすがにフルで16曲は無理だろうなぁというのがあったので時間的にもこちらになるかな、と思っていたのだ。

それがなんだ15秒って!

CHU!!錯乱


第92回3月31(土)
「思う」ことと「伝える」ことの間には天地よりも広い差がある。

今年に入って単発でハマってる曲って全部アニメ/ゲームの主題歌だったりするんだけど、
意外と聞く度にハマってしまってどうしようもない状態の曲ばかりで困っている(
困っている、という表現はオカシいが)。

これは1発目では「うーん、それほど好きじゃないなぁ」と思っていても、
何度も何度も聴く事によって「お、お、これはいいんじゃないか?」と評価を改めるということだ。

例えば「ニューワールド」(ラウンドテーブルfeat.ニノ)なんかがそうで、
これは確か「.hack//」系(
何が何かよく解っていない)の主題歌だったはずだが、これにハマる。

ベースが特徴的な直球のロックだが、ボーカルが強烈に無機質。
「何だテメェ。やる気あんのか!?」と最初思ったのだが(コラ)、これがまた曲に合致している。
アーティストの「ラウンドテーブル」というのは男女デュオらしいんだが、その2人が「ニノ」というボーカリストを迎えての作品。

このトリオを説明するなら「Let Me Be With You」(同)が手っ取り早いのかな。TVアニメ「ちょびっツ」のOP曲。

この「ニューワールド」はよく「オルタナ系」という紹介方法をされるけど、
オルタナというほど時代を遡ったニューウェイブではないと思う。いや、それらしいといえばもちろんそうだけど。

フェイクの効いたギター+ドラムス+ベースのアンサンブルも美味だが、
やはりここは「ニノ」の徹底して感情を押し殺したような淡々としたボーカルが特徴的。
随所に媚びたようなボーカルを聴かせるんだけど、全体として無表情に歌い切るのは聴き続けると結構味がある。

「I’ve」で言うなら「SHIHO」の歌い方に似ているかも。

4月にアルバムが出るらしいんだけど、CCCDじゃない限り購入予定。
「ニューワールド」はマキシなので、もし機会があれば。損はしないと・・・思う。

ま、言ったようにボーカルは人を喰ったところがあるので好みは分かれるかもだけど。


第93回4月6(日)
解ってもらいたいわけじゃなくって、ただ知って欲しかっただけなのかもね。

おそろしく時間がかかったがTVアニメ「藍より青し」のサントラを聴く。
わー、1年くらいかかっちゃったよ、とか思うが、書籍やゲームに比べるとまだ早い方だろう。

アニメの音楽が増田俊郎氏で、有無を言わさず買うことにしたのだが、今回も納得する出来でした。
いくつか不満はあるけども、やっぱり今後も氏の作品は買い続けていくのだろうなぁと再確認できたのが収穫かも。

ピアノと各種ストリングスをベースとした、悪い言い方をすれば当り障りの無い音楽なんだけど、どうしてか牧場主の琴線に触れる。

あー、なんだろう、個人的には佐野広明氏の認知下に近いかも。
それほど世間に評価されてないのも解るけど、どうしても惹かれてたまらない。

今回は原作の雰囲気からか音楽も和風なものが多く、特に琴が良い味を出していて特徴的。
でもやっぱり2曲目や3曲目、9曲目などの思わず天を仰ぎそうになるメロディが好きかも。てか好きだ。

ボーカル曲はOPとEDの両方を、両方TVサイズで。
EDを歌う「indigo」はアルバム1枚持ってた気がするけど、曲単位で聴くと良いね。
アルバム通して聴くとどうしても眠たくなってしまう(
全曲作りが酷似しているので)んだけれど・・・。

OPの石田耀子という人は最近アニメ関係でよく目にする。
アルバムも出してるみたいなので機会があれば買うかもしれないが、それほど個性は無い。

なんというか、ファン層を考えて言うなら「クセのない「KOTOKO」」みたいな感じ。
下手ではないけどもちろん超絶に上手いというわけでもないし、声の透明感は好きだがやや押し付けがましい部分もある。

まあOP曲は増田氏だし。イントロのストリングスとかとても好き。

アニメ自体も結構よく出来てましたよ。結局最後まで観た。
まあ保志総一郎が出てなかったら観なかったかもしれないのは内緒にしておく。


第94回4月22(火)
虹が七色だとしても、七つ全部が見えるときもあれば見えないときもある。そういうことさ。

「True Romance」(田村ゆかり)を聴いた。声優である。
牧場主は、声優としてのこの人を知らない。というより、名前は知っていたが全く知らなかった。

今まで聴いた声優のCDの中でもダントツに強烈なアニメ声だった

牧場主は、言っては何だが、このテの声には馴れている(本当にナニだ)。
よほどでない限り、特に何とも思わなくなって久しい。これはその人が目当てで無い場合がほとんどだからだ。
例えばこの場合、大津美紀氏が作曲した2曲のために買った。100%そうだと言い切れるし、別に田村ゆかりという人でなくとも良かった。

だが、その「よほどでない限り」を超えた場合のシミュレーションを自分で想像していなかった。

まさか飯塚雅弓や堀江由衣が両者声優。すごいアニメ声普通だと思えてしまうような事態は想像の域を超えていた

この際なので(どういう際だ!?)、これまで牧場主が聴いた声優のCDをいくつか挙げてみたい。

「戻る」を押すなら今だ。今回ばかりは逃げた方が得策だと思う。

注意はしたからな

坂本真綾。
一応言っておくと、牧場主はこの人を声優だとは思っていない。
歌唱力云々以前に、実はこの人のアニメなりゲームなりで声を聞いた覚えがほとんどないのだ。
何に出ているかほとんど知らない、というのもある。「天空のエスカフローネ」のテレビ版はリアルに観たが(
)、
覚えていることといえば音楽(
菅野よう子)と中田譲二の「あなたは間違っている!」というセリフのみ(それは色んな意味でどうなのか)。

今では何の文句もつけられないが、実は、当初は好きではなかった。
特に「DIVE」(坂本真綾)を入念に聴き倒したあとは好きではないどころか嫌いだった。
楽曲のレヴェルは遥か上空を行くのに、確かに菅野よう子の楽曲を御せというのは酷な話だが、
しかしそれにしても楽曲と歌唱力(
というよりは表現力)に差がありすぎて、ひどく落胆したのが印象に残っているからだ。

それを見直したのが「指輪」(同)という曲からで、
3rd「Lucy」(同)では完璧に一皮向剥けた。完成の域に入ったと思った。
4th「イージーリスニング」(同)は少しアッサリした感が強いが、最新作「tune the rainbow」(同)で降参した。

今更彼女の魅力を述べる事はしない。
ただ、当初ハッキリ「嫌いだ」と思っていた人間の言葉であることには、説得力があると自負する。

水樹奈々。
その歌唱力が非常に高い評価を受けている声優。
抗いはしない。「歌が下手だ」とは言わない。金を取るだけ以上の歌唱力は、ある。
しかし、1st「supersonic girl」(水樹奈々)と2nd「MAGIC ATTRACTION」(同)を聴き比べてみよう。

牧場主は、この2つの作品に非常に大きな差異があると感じる。
1stを聴いた直後、これ以降は買うのやめようと本気で思った。これは日記にも書いた。
なぜか。この人は、自らの立場というか、求められているものを勘違いしている。もしくは、履き違えている。
彼女が歌が上手いと評されるのはあくまでも「声優の中では」という注釈がつくはずだ。でなければ牧場主は納得しない。

1stは明らかに「声優としての水樹奈々」を逸脱していたと思う。
「私はこれだけ歌えるのよ」、と暗に突きつけられているようで、不快だった
それが2ndになると一変する。矢吹俊郎色が強くなったせいもあるが、立ち位置をしっかり把握できている。
これは¥3,000以上の価値はあったと納得できた。3rdも買うと思う。今後もこのスタンスで突き進んでいくのならば。

ただ可哀相なのは矢吹俊郎をプロデュースに迎えると一気に彼の楽曲に染められてしまうところか。
これは「スターチャイルド」系の声優楽曲のほぼすべて(
奥井雅美とか)にも言えるのだが。個性が潰れることが多い。
あと水樹奈々の場合、「デパール」(同)は必聴。これは牧場主の愛聴盤。廃盤かもしれないが。少し古くてブレイクまで間があったから。

國府田マリ子。
昔ファンだった声優(
)。
どこに惚れていたんだろう。今となってはナゾだ。
アルバムも全部持ってるわけではないが、1st「Pure」(國府田マリ子)から数えて4〜5枚かな。
一応持ってはいるが「Kiss」(同)は換算しないというところで。なんかすごいマニヤなテキストになってきた気がする。どうしよう(
)。

オススメする価値は持たない。
昔はこっち系の主砲であったためスタッフ陣は引けを取らないが、
残念なことにというか幸いというか(
)、歌唱力は上記の2人に比べるべくも無く、弱い。
歌が好きなんだナー、という姿勢は伝わるのだが、一見距離を置いて聴くと、このアニメ声はちょっとキツい。

声域として素直に聞き取る事の出来る域を逸脱している。
甲高いのは馴れたせいもあるが、それでも素で聴くとこれは万人に向けられたものではない。
アルバムでは2nd「Vivid」(同)が一番整合性が取れていて聴きやすいが、個性という点では1stかな。
エネルギッシュで後先考えてないような姿勢は個人的に好感なんだけど。最近のは聴いてないので知らない。興味も無い(
ひどい)。

林原めぐみ。
といっても3枚くらいでうち1枚は未聴だけど(
コラ)。
そもそも最後に聴いたのが思い出せないくらい昔なので
説得力は公明党の倫理観)。
アルバムは「ブルトゥム」(林原めぐみ)(
←作品名はウロ)から「イラーヴァティ」(同)(←同)、その次のヤツ(完全忘却)。

で、その最後のが未開封のまま。
発売日に買ったのでもう4〜5年になるんじゃないか?
どうこう言うよりもCDのガレキ群に埋もれていて発掘不可能なのが辛い。
本当に地震のあと、といった様相なので、牧場主自身、触るのが辛いという事実には触れるなコラ。

金取るだけの歌唱力はあった、と思う。
少し前まで声優といえばこの人、だったんだが、今はどうなのだろう。
なんだか國府田マリ子といい、この人といい、ノーザンテースト系やパーソロン系みたいだ(
その辺の競馬人に聞こう)。

ごめん、少し考えたけど本当に思い出せないや。

堀江由衣。
怒髪天をつくアニメ声
1st「水たまりに映るセカイ」(堀江由衣)、2nd「黒猫と月気球の冒険(同)を。
これも1stが2年くらい埋もれていたんだが(
)、とあるコミック作家が「良かった!」と評していたので発掘。
そのコミック作家とはもちろん少女系なのだが、そこにはあまり触れないで欲しい(
)。ていうか、マジでバレそうだ。

1stは多分、もう聴かない気がする(暴言)。
予想が著しく芳しくなかったせいか思ったより聴けるんだが、
それでもこの声は天と地と牧場主と公明党と共産党と民主党と皇居とヤクルトにケンカをた叩き売りしている(
)。

だが2ndが・・・良かった(ボソッ)。
1周目で「・・・騙された?」と思ったが、数周聴くうちにハマった。
その要因は第一に作曲家、京田誠一氏のクレジットによるものだと思う。好きー。
あと泉川そらや、松浦由希の名前があって、そういう意味でも売れておかしくない(
結果として)布陣だった。

だが、それ以上に彼女本人の姿勢が、他の声優には無いもので、印象深かった。
歌は下手だ。何かを表現する、という要素にも長けていない。ただの「歌の好きな女の子」(
)、といった感じなのだ。

ただ、何よりもそこが大事。
予想に過ぎないが、おそらく彼女は自分が歌が下手であることを自覚している。
歌うことに対しての姿勢が真摯な分、牧場主は、という注釈は必要だが恐いことに許せてしまう。
歌が下手なアニメ声、というのは正解。しかし、それがイコールとして駄作にはなりえないというおかしな作品だった。
「心のカギ」(同)とか「Gravity」(同)など、拙いながらも・・・うん、拙いな(
コラ)。「月の気球」(同)は上手くなった後に聴きたい。

野田順子。
1st(
作品名ド忘れ)、2nd「Tough but Tender」(同)、3rd「SP☆RKLE」(同)を。
あとマキシも数枚持ってた気がする。・・・なんでそんなに持ってんだろう。彼女を待つのwhy?イミワカンナイ?(
)。

てか、それ以前にこれだけの量書いてて正直キモい(恥語)。
なんか明日から当牧場の来場者様が激減しそうな気がする・・・。ま、いっか(
ケロッ)。
この人も演じてる作品を何も知らないので(
「ときメモ2」もノー・タッチだし)、歌ってるところしか知らない。

でも金とっていいと思うよ。何ら損な気はしない。
もちろん諸手を上げて「サイコーだ!」とは言えないが、中々聴き所があるのも確か。
音楽や歌唱というモノに対して、良い意味でドライ。個人的にこのアッサリ感が一番の聴き所かも。
作詞・作曲の一部を本人が兼ねるのに対しては特にどうこうは思わない。却って好結果なのかもしれないし。

1stは明らかに声優、キャラとして。
2ndは結構マジメに取り組んでいて(
語弊はあるけど)、これが一番。
3rdはライブ音源とか要らない。てか、聴いてると引く。恐いもの。やめて(
言い過ぎです)。
年齢からなのか大人な感じ。なんか褒めすぎな感があるけど、ドライというか、あらゆる意味で中性的。
でももちろん苦言もある。予想・想像を裏切ってくれない、聴くまでも無いくらいのコナミ・ミュージック系。
どれも一緒だ

飯塚雅弓。
1st「かたおもい」(飯塚雅弓)から最新5th「虹の咲く場所」(同)まで一通り。
どうしてかというとシンガー・ソング・ライター大津美紀氏の楽曲提供があるから。それだけ。
今後供給がなくなったら迷うことなく買わない。最新作には吉田ゐさお(「JUNGLE SMAILE」)の名があるけど。

そういう意味で3rd「so loving」(同)は今後もずっと愛聴盤。
大津美紀氏の楽曲を4曲も。特に「Love Letter」(同)と「オレンジと観覧車」(同)は格別。
2nd「ミントと口笛」(同)の「大好きな君だから」(同)も目から何かが出るくらい好きだ(
何が出るの!?)。

4thも5thもピンポイントで楽曲提供があるから、
コスト・パフォーマンスを考えるとメチャメチャ悪いんだけど、でも、買わない選択肢は、無い。
強烈なアニメ声ももう馴れた。いや、もしかするとこういうアニメ声が大津氏の楽曲に「乗りやすい」のかもしれない。

田中理恵。
1st「24wishes」(田中理恵)が出てまだ4ヶ月。
ポスト・坂本真綾の匂いがプンプンするのが気になるのは気のせいだろうか。
てか、無理。このままだと、という注釈もつけておくが、設定された目標と周りの期待が過大なのだ。

なんとまあ1stの布陣が「これでもか!」という感じで、
いきなりこのプロデュース陣の中歌い切れたらものごい才能だ。それはビビる。
一番印象的なのが岩里祐穂×河野伸という、牧場主垂涎モノの「24wishes」(同)(
←曲名の方)。

もっと自信持って歌っていいのに、と思わなかった?(誰に!?)。
腫れ物に触るかのように恐る恐る歌うのはアーティストとしてダメだと思う。
各作曲家に合わせて特色を変えられるのは大したものだが、しかしあまりにも没個性。
端的に言うと「別に彼女でなくとも」という言い方が出来てしまう。薄味でいて、悪い意味で無難。

でも、仕方ない。これは責めるのは酷だと思う。
恐れ戦くこのプロデュース陣は期待の表れでもあるが、しかし。
一番歌い切れているのが「ニンギョヒメ」(同)で、しかもそれは新居昭乃そのまま、というのも残念だ。

歌唱力は持っている。
裏表のない透き通る歌声は、「声優として」のスタンスを棄てても充分に金を取っていい。
問題はいかに彼女本人が1つ1つの曲を取り込んで自分のものに出来るか、にかかっている、と思う。
なに、まだまだこれからだ。ひどい事を書いたが作品として坂本真綾を除いた上記の中でも3指に入るほど良く出来ている。

言われるがままのお人形でいるなら、そのまま閉塞したファン層の局地的な支持に埋もれるだけ。
その殻を破ったら、もしかすると坂本真綾のように「え、この人声優なの!?」という域にまで行けるはずだ。
その素地を感じ取れるだけでもこの1stは価値があるのかもしれない。これを良い意味での墓標として、成長して欲しい。

田村ゆかり。
この「True Romance」は何枚目?
ていうか、さ。

この声はちょっとナニだよ(暴言)。
正直腰が抜けそうになった。声を知らない分、想像すらできなかったから。
大津美紀氏の楽曲を除いてオール・コナミ・ミュージック系。好き好きで。牧場主はお腹いっぱいです。
なんか、ちょっとだけヘコんだ。本音としては、大津美紀氏本人に歌って欲しかった・・・。飯塚雅弓でいっぱいいっぱいだよ・・・。

・・・。

・・・。

・・・・・。

何様だテメェ!?自分に)。
他にも探せばあるかもしれないけど、手が疲れたのでやめた(
そんな理由で!?)。
奥井雅美とか最近の石田燿子、昔の中司雅美とかは声優ではないので書かない。てか、手が疲れた。

しかし、最近の奥井雅美ってどうなんだろう。
「sweet」(石田燿子)で楽曲提供していて、もしかすると裏方に回るんだろうか。
奥井の最近のアルバム聴いてても「・・・なんだか6〜7歳のミスタープロスペクター系みたいだ」とか呟いちゃったし。

どういう意味か、その辺の競馬人に聞こう!どうでもいいです)。

すいません、引かないでもらえますか(もう遅いです。すごく)。

ならこれでどうだ!見直せ!

RoST。
石川英郎、三木眞一郎、笠原留美の声優3人組ユニット。
最近ウワサを聞かないので(
HPもずいぶん前に閉鎖された)、自然消滅か!?

メチャメチャ好きだけど死ぬほどオススメできないのはどうなのか
もう1stも2ndも遊び心満載で、100人中98人はダメで2人のうち1人は大笑いして、もう1人は心酔する。
牧場主は大笑いする方。いや、もう、これほどエネルギッシュでテキトウでやる気があるのか無いのか解らんのも魅力的。

すべての貶し文句が同時変換で褒め言葉になる。
さらに褒めようと思ってもどこをどう褒めていいのか全然解らん。

でも好きだッ!(アホだ)。

音楽は言葉で説明できません。ていうか、させるな
笠原留美を頭に持ってきてアイドルCHU〜ン(
)な曲もあれば、単に石川英郎の歌唱力を聴かせる曲もある。
3人がそれぞれバランスを取ったテクノ・ポップが主体なんだけど、間中劇はあるわフザケ切った独白は乱発するわで訳ワカメ。

訳ワカメってすごい恥語です牧場主さん!!

もし、もし来場者様の中でRoSTな人がいれば、それだけで同志(嫌ッ!)。
とにかく、本当にオススメは出来ない。確信犯的な書き方は得意とするところだけど、これは、本音でオススメしない。

恐いもの見たさ?(聴きたさ、か)。

いや、1stとかもう廃盤じゃない?それでいい!(暴言)。

ちなみにHPの掲示板をイチ時期覗いていたが、男女比は95:5くらいだ。

圧倒的に女性過多でな遠い目)。

いや、真面目なハナシ、石川英郎は歌メチャメチャ上手いですよ。
男女声優すべて合わせても3指に入るんじゃないかな。声優の仕事辞めて歌えばいいのに。

特にボイーズラヴ系の仕事とかをよ!!

笠原留美も面白いデス。「RoST」の彼女は好き。あとは知らないだけだけど。
三木眞一郎?・・・。・・・。・・・・・。ああ、「ウェイビー」の人ね(
問題発言)。いるよ、確かに(それだけ!?)。

これ絶対謹製CD−Rとかに入れられない。
次の日から確実に来場者数が1人減る予感がヒシヒシするからだ。

ムチャクチャ書いたけど好きデスよー!!

 

長い。


第95回4月24(木)
愛してないなんて言うから。愛もウソも、あなたは本音しか言えないというのに。

更新する。出来るだけ早期に下記のテキストを追いやりたい。
が、今回のネタが「I’ve」の、しかもスーパー・ロリ・ポップ・CHU〜ン(
)であることは首を締めている気がする。

でも、マジ好きなんスよ、アイドル・ポップ・CHU〜ン(大恥)。
いくつかあるけど、その中で際立っているものや人気のある(
らしい)いくつかを。

「Pure Heart」(アルバム「verge」収録)。
これ、「I’ve」の中でも実に良く出来てる曲の1つだと、今でも思う。
おそろしく作為的なまでにロリ入ったボーカルと、
キテレツかつ脳内暴動が起きそうな詩が特徴的だが、
テンション上げずに聴くと実に聴きやすくて、これは「I’ve」そのものの魅力なんだけど音の配置が卓越していて、整合感が高い。

こういう曲を発注されて創れてしまうところが個人的に脅威だと思う。
ゲームそのものはプレイした事も興味もないが、おそらくイメージ、作風に完璧に迎合しているはずだ。

一言で、端的に言ってプロの仕事。参った。

「バカが出来ないより出来る方が優れているに決まっている」。
以前どこかでそう書いたが、つんくがコムロより優れているのはここだ。

「恋愛CHU!」(アルバム未収録)。
曲名とイントロから繰り返される「CHU!CHU!」がすべてを物語ってる気がする。
これ、中沢氏の作曲というのを知ったとき、腰が抜けそうになった。「I will...」のイメージがあったから。

これね〜。多分ダメな人は1回どころか数十秒でストップしたと思う。
でも、出来ればノン・ボーカル版を聴いて欲しいんだけど、曲としてはそれほど爆裂的でもないのよ。
中沢氏の曲のほとんどがそうなんだけど、曲として綺麗過ぎて、良くも悪くも遊び心が高瀬氏のそれに比べて1枚落ちる。

そう感じない人も多いと思う。
さらにそれは牧場主の主観に過ぎない。
でも、でも、だ。徹底して軽く軽くという意識は解るんだが、どうにもまとまりが良すぎる。
簡単に言えば「プライド捨てきれてないデショ?」なんだが、逆に言うなら意外と万人向け・・・ではないか、ごめん。

あと「KOTOKO」はこういう曲だけ歌って欲しい。
あんまり好きな方ではないんだけど、これや下記の曲を歌う彼女はその魅力をフルに出せている。

「あ恥恥ちちな夏の物語り」(アルバム未収録)。
最近一番ハマってるかもしれない。自分でも信じられないが、マジで。
どこに、という問いに「歌詞」と答えそうな牧場主に
誰か投石をお願いします

今ブックレットの歌詞を読んだが、ナチュラルに破りたくなるのは「KOTOKO」の勝ちだ。
歌詞、というのはこれや「恋愛CHU!」と、「DROWNING」との対比によるということを記しておく。
実は「I’ve」の中で一番リリックに優れているのは「DROWNING」だと思っているので。一気に見直した。

それまで狂信的な支持で「あ〜、これがエロゲ業界だなぁ」と蔑んでいた「KOTOKO」(ごめん)。
特に個性もクソも感じない、良く言えば汎用性の高い、悪く言えば誰にでも代用が可能なボーカルがどうしてここまで評価されるのか、と。

でも、リリストとしても、「疾風雲」や「ひとりごと」といった曲をコンポーズする基本的な作曲能力も、
さらには矛盾するが曲との位置、求められているボーカリストの姿に迎合できる、素地にあるボーカル力は立派だ。

この「あちちな夏の物語り」もものすごくアクが強い。
「I’ve」の中でもダントツで一番だと思う。「Pure Heart」とかメじゃない。

でも、やっぱり高瀬氏だなぁ、と思う。
良い意味で解りやすい音の配置、これは聴く者との距離を詰める要因だが、
この曲でもそれが実に顕著で、サビ中なんか確信犯的かつ少し作為的に取れるのに全然不快にならない。

でもさすがに「uneasy」とか「DROWNING」の方が好きだけどね。
1聴してとっつき難そうなのは確か。奥深さを感じないのに聴けば聴くほど深みが味わえるのはお見事という他無い。

あ、「あちちな夏の物語り」の音源は「Ripple」というエロゲのサントラから。
この1曲で¥3,000の価値は回収できた。インスト曲は全曲聴くことなく封印。質悪すぎるぞ、あれ。

でも、高瀬氏の曲って大きく4つに大別できるけど、
個人的にはダークでディープな曲が好きかなぁ。元々ハード・トランス好きだからかもだけど。

やめよう。「I’ve」に関しては信者なので書くと止まらん。


第96回4月28(月)
赦しを得たいと希うのは、赦されない事を知っているからだ。

なんだ、ここって読んでる人いるのか(問題発言)。
当牧場の全コンテンツ中、ダントツに反響の少ないここは、
閉鎖予定アヴェレージもダントツでトップだ

今日は「APRIL」(Roundtable feat.NINO)。
結構な期待をしている自分にまず驚く。意外なほどに。
一通り、周数で言うなら3周ほど聴いたが、期待を裏切らない出来にまず満足。

「ちょびっツ」というアニメの主題歌、「Let Me Be With You」(同)からはじまったユニット(多分)。
次のシングルも「.hack//」というTVアニメ(
「.hack//」の何かは説明してもらってもやっぱり解らない)の主題歌となり、
今後もアニメ音楽の道に輩出していくのではないかと思う。元々あまり関係なかったみたいだが、ここまで評価されては抗う意義も無いだろう。

全12曲。「Let Me Be〜」のリアレンジが1曲あり、
曲数としては11曲。多くも少なくも無い、フル・アルバムとしてサイズも適当。
まず1周聴いて直感的に思ったのは透明感の高さと、聴いた後の清涼感、かな。

ボーカルの「NINO」の声質は確かにアクを感じるかもしれないが、
どこか無機質で淡々と歌っているように聴こえる分、クセや嫌味を感じないのも確か。

「Roundtable」は男女2人組のユニット。
そこにボーカリストの「NINO」が加わったのがこのユニットだが、これは大正解だと思う。
どういう経緯なのか、例えば友人であるとかだったりするのかもしれないが、実に上手くボーカルが乗っている。

当初、「Let Me Be〜」を聴いたとき、聴き所はスナップの効いた心地良いストリングス・アレンジだけだと思った。

だが、聴き重ねるうちに胡散臭いループ・ボーカルにハマる()。

11曲。フレンチ・ポップからカフェ・リスニング、王道のデジタル・ポップに擬似ボサ・ノヴァ()、
そしてニューウェイヴ、と今でも言うのかは知らないがオルタナ調にしっとりしたバラードまで、ジャンル的な広がりは広い。
さらにジャンル的な広さの割りには曲調としてそう富んでいるわけではなく、それが逆にアルバム全体の統一感を誇示しているように思える。

牧場主オススメは「Book End Bossa」(同)。
歌詞の無いインスト曲だが、バック・コーラスに「NINO」の腰の抜けそうなループ・ボーカル。
何の変哲も無い、一聴して捨て置かれそうな、浮いてる感は否めないが、こういった曲の心地良さがとても美味だった。

何よりも11曲がそれぞれ味があるのに、1枚を通して飛びぬけて整合感が高いのが特徴かも。
薄味なんだけど、ボーカルの声質の割りに万人向け。とても聴きやすく、普通に部屋のBGMとしても味がある。

声質は「YUKI」に似ているとか思われてるんだろうな。
でも、さすがに「YUKI」ほどアーティストとして優れているわけではない。似てるというのも解るけどね。

曲は、アニメ繋がりで言うなら「the indigo」に似ているかも。
といっても「sound of fragrance」(the indigo)を聴いたくらいだけど。
アニメ繋がりというのは「藍より青し」のED曲、「真実の花」(同)ね。どうでもいいけど。

「the indigo」の方は牧場主には少し上品過ぎた感があった。
とても綺麗で丁寧な楽曲ばかりなんだけど、少しくらい泥臭さというか、こっちに降りてきてもらわないと辛い。

「Roundtable feat.NINO」の場合は、逆に「NINO」本人の声質に求めることが出来る。
最後はやはり好みの問題だろうが、牧場主としては解りやすくて聴き流すことも聴き入る事も可能なこちらを。

「In APRIL」(同)も良い曲だねぇ。
久々に全曲聴き倒せるアルバムに出会えたかも。
今年では「攻殻機動隊S.A.Cオリジナルサウンドトラック」(菅野よう子)以来かも。

・・・なんか褒めすぎだな。でも、あれだよ。

・・・・・。

いつもならここから貶しにかかるんだけどたまには褒めて終わろうか。

過剰に期待させて「別に大した事無かったです」というツッコミも大歓迎だ。

むしろどういったものであれ、何か意見をいただくと飛んで喜びます(切実)。

たまーに書いててナチュラルに寂しくなる時がある()。

でも、反響の少ない理由も本人なりに解っているけど。


第97回5月15(木)
見上げた空なんて繋がってない。そう思い込まないと、喪われた絆に説明が出来ないから。

おおよそ3週間ぶり。
「読んでます」という感想メールをいただかなかったらもっと放置した(
コラ)。

とはいいつつ、最近はあまりネタが無い。
未開封CDも聴くには聴くんだが、少し前に比べると消化率は落ちた。
どうも新しい音を聴くよりも、気に入ってる音楽を垂れ流してそのまま、というのはダメだと思う。

うーん。
最近、というのでは「verve−circle003」(V.A)を。
知名度的な問題はあるが、一応「I’ve」ファンならご存知だろう。
また「I’ve」かよ、とか言われそうだが、ご心配なく。「I’ve」だからとこれを買うと絶対泣く。

エロゲの主題歌で見せるような際立ったメロディが核ではないのだ。
一応このシリーズやその前の「Psychedelic」シリーズも合わせてトランス、とされているのだが、
この「verve−circle」、特にこの3枚目はサブ・タイトルにもあるがトランスというよりは純道・王道を行くエレクトロニカ。

だから、「regret」(I’ve)や「verge」(同)が先入観としてあると、
このシリーズは随分と裏切られた感があるはずだ。無いとは言わせない。
これは「I’ve」ファンではなく、従来のテクノ聴き、エレクトロニカ聴きこそが手を伸ばす作品だ。

ただ、100%「I’ve」ファンを無視しているのかというとそうでもなく、
数々のクレジットで高瀬一矢氏の名前があるし、「fish tone」こと中坪篤彦氏はかなり前面に出てきている。

で、この「003」ではラスト・トラックの「mermaid」(fish tone feat.MELL)が大・オススメ。
5分強とこの中では短いんだが、やはりこの人は絶対侮れないというか、本当に牧場主の嗜好のツボを突いてくる。

「I’ve」で一番好きなのはまだ「Now and heaven」(島宮えい子)だが、
この曲のアレンジャー、「fish tone」の音楽ははもしかすると高瀬氏よりも好きなのかもしれない。

テンポ良く、この「003」の中でもかなりポップな方だが、
やはり清廉というか、「Robert Miles」や「CHICANE」好きなら即刻撃沈。溜息が出るほど美しい。

イマイチ「MELL」がいる意義が解らないんだが、
それを抜きにしても際立ってよ良く出来た楽曲。出来ればもう少しボリュームが欲しかった。かも。

結構「fish tone」(fish tone)の楽曲に近い。
あそこまで和風、アジア・テイストな感はもちろんないけれど、
それでも「KING JOE」(同)よりは断然「fish tone」に近いのでそちらがお好きならぜひに。

トランス、でも確かにあるんだけど、
この曲に限って言えば結構エロゲ主題歌側の、ポップな仕上がり。

でもやっぱりアルバムを通すとポップ・ミュージック聴きよりはテクノ、エレクトロニカ聴き向け。

実は牧場主はエレクトロニカはそれほど好きなジャンルではないんだが、これは。

「キングレコード」もこんなの出すんだね。ビックリ。


第98回5月18(日)
思い出すのは笑顔だけ。困ったように笑う、あの時の、笑顔だけ。

愛内里菜は大野愛果でなければ存在意義は無いような気がする。

さて、のっけからファンにケンカを叩き売りする牧場主なんだが、カラオケというモノが好きだ。

あ、今目の前で「Life is...」(平井堅)のPVが流れてたんだけど、この映像は良いな。
実は、平井堅がそれほど好きじゃなくて(
でもアーテイストとしては純粋に評価できるし、評価されるべきとも思う)、
この曲も別段なんとも思わないんだけど、でもPVと合わせて聴くと騙されたみたいに良く聴こえる。映像なら欲しいなぁ。

で、カラオケだ。

好きなんだけど、行く機会がほとんど無いのと、基本的に昔からレパートリーが少ないのが致命的。
どうも「ZABADAK」からはじまって、これは今に至るまでなんだけど、女性ボーカルモノが大半だから。

いやー、上野洋子の歌が歌えたら、日本の曲なら全部おっけーだろう。
一番最初にハマって信者となったのが「ZABADAK」&上野洋子という時点でダメだと思うのだが(
)、
それ以降も「カズン」にしろ(デュオだけど)古内東子にしろ、「いや、それ、男は歌わんだろ、普通」な人ばっか。

そりゃ、今ではいくつか増えたりもするんだが、
基本的に好きなのが女性ボーカルモノなので、ちと悔しい。

それ以前に古内東子とかカラオケで歌わんでください、とか言われそうで。

五輪真弓とか歌ったら引かれるんだろうな。
牧場主は感極まって泣きに入ると思うけど。いつも半泣き。

「ジャ@ーズ」縛りでも1時間弱くらいならなんとか(聞いてません)。


第99回5月21(水)
作り笑いを浮かべるしかなかった。すぐにそうだと見破られただろうけど、他に笑う術が無かったから・・・。

今日はCD屋へ行ってきたりした。
なるべく新しく買うよりも買って聴いてない物を聴くようにするため、避けてはいた。
あと数を溜めて「
HMV」で通販する、というのが主流になってきたから余計新鮮に感じた。

とはいっても、それほど食指を誘う新譜とかはなく、
むしろ自分でも意外なほどに目移りしなかった。ちょっと落胆。

「ミュージックマガジン」誌で興味を持っての「Love You」(シンバルズ)や、
中島美嘉の「STARS」や「Will」の作曲をした人の1stセルフ・カヴァーみたいな作品、
あと毎度の「なんだかよく解らないトランス・コンピ」にずっと気になっても忘れていた「クリスタル・ケイ」の作品など。

てか毎度毎度探してる作品は全部無いのな。
「空気公団」の作品とか、「陰陽座」の作品とかネー。仕方ないのでまた「HMV」に頼る事にしよう。

通販にすると自分であきれるくらいの量になるから出来れば避けたひ・・・。

しっかしどうしても「Your Life?」(Vlidge)に後ろ髪を引かれる。
「Everybody needs love」(同)とかはすごい名盤なのに、どうしてCCCDなんだ。
あの腐った赤い変形矢印は音楽好きの人間全員にケンカを叩き売りしているように思えるぞ。

てかまあ、悪いのは作り手でも売り手でもなく買い手なんだが。

結局自業自得。テヘッ☆()。

「BOY’S COLOR」(氣志團)とか、「ACIDMAN」の1stとかもだ。
真剣に定価の2倍でもいいからちゃんと「CD」として売ってくれないかなぁ・・・。

さすがにCCCDを聴く勇気はまだ無いよ。

あ〜、でもヒーリング(ってジャンルはまだあるのか?)とかイージーリスニングとかでもCCCDが多くなってきた。

意外にも()アニメ関係でも幅を利かせてきてるので結構シャレになってないね、最近。

ま、愚痴っても仕方ない。

あとは「Vita Nova」のベストとか待ち。
坂本真綾の新作とか出たらアウトだろうなぁ。いつか知らないけど。

あー東芝のバカぁ(号泣)。


第100回5月23(金)
子供であると認めるわけにはいかなかった。でも、それを一番解っているのは自分なんだ。

前回に「坂本真綾の新作が出ないかナー」とか書いたんだが、
その翌日くらいに公式で(
ここ重要)発売予定が上がった。どういうタイミングか。

「ハチポチ」(坂本真綾)の第2弾、「ニコパチ」。
個人的に「ハチポチ」ももちろん好きなんだけど、ちょっと残念かな。
要するに「ハチポチ」以降のベスト盤的な作品なので、オリジナルを求めたい人としては・・・。

まあ、何を言っても光よりも速く購入は間違いないんだが。

それよりも秋に予定されているという「Lucy」(同)に続くオリジナル・アルバムが・・・!
坂本真綾の作品の中では「Lucy」がダントツに1番好きだ。次いで「DIVE」(同)、「イージーリスニング」(同)の順かな。

「Tシャツ」とか聴くと本当に惚れ惚れする。
1st「グレープフルーツ」(同)から全部合わせた中で最もポップな作りなんだけど、
「イージーリスニング」が綺麗過ぎ、「DIVE」がプロデューサーとアーティストとのアンバランスさが目立つ。
「Lucy」は結構解りやすいというか、それまでに比べてこちら側に近づいてる感じに苦言を呈する人もいるかもだけど、
個人的に「曲」の完成度の高さはもちろんとして、坂本真綾が楽曲を完璧に歌い切っているのが印象的で、1作品として隙が無い。

しかし今回でようやく「指輪」が入るのか。
彼女の持ち歌の中で、菅野よう子のボーカル曲の中で1番好きな曲。
今まで聴いた日本のボーカル曲で1番思い入れがあるのは「光の人」(ZABADAK)だが、これも5指に入る。

とにかく、魔王岩里祐穂氏の詩に、誇張無く、マジに泣いた。

イチ男性がこういうことをカミング・アウトするのは引かれるだろうが、
だが、詩に引きずり込まれる快感というものをはじめて味わった。あの感覚は人生そう味わえないだろう。

「しっぽのうた」はともかく、そのc/w「みどりのはね」は収録されないのかな。
3分と無かった気がするけど、これまでのキリ番CD−Rに何度か入れちゃった事があるくらい、好きな曲。

サビのみで一気に広がりを見せる音楽観とかすごい貴重だと思うんだけど。

ま、とにかく7/30を待ちましょうか。
しかし菅野よう子の楽曲が17曲入って¥2,500というのは叩き売りでは?

楽しみ〜♪


第101回5月26(月)
正確な答えを与えるべきでない場合もある。だが、彼の問題は、それが多過ぎるという事だ。

今気付いたが、この回数をちゃんと数えていなかった。
修正したが、
「第81回」が4度もあったのには腰が抜けそうになる
そしてそれを修正し直すと、記念に何かやろうと思っていた第100回目が前回であったことが判明。

この世に神はいないのか・・・。

今日は何だか、とてもウルサい音楽が聴きたくなった。
精神的に不安定になっていて、それを矯正する必要性があった、とも言う。
真っ先にトランスとかダンス・ミュージックなどの電子音系が思い浮かんだが、ちと違和感が。
無性に生楽器が聴きたい。轟音ギターに爆音ベース、1つの音が鼓膜を突き破るドラムスの圧倒的調和。

・・・んーなの持ってるかなぁ。
どういうわけか、特に嫌いでも苦手でもないのにそういう系に縁がない。

それでも何かあるだろうとガサガサ樹海の海()を捜索していると、おお。

「RUNNING TO NEW WEST GO」(COWPOWKES)発見。
何も見当たらなかったら意地で「ギルティギアXX」のサントラを捜索しようと思ったが、ちょうどいい。

結構ご存知の方も多いと思うけど、これも「I’ve」系。
発売が「ファクトリーレコード」という以前に、「I’ve」のロゴが堂々と入っている。
しかし内容は純正パンク。全曲英語詞で
そもそも何言ってるのか全然解んないくらいストレートなパンク。

レコーディング・エンジニアで高瀬一矢氏の名前を見れるが、
これとか「EURO」シリーズ、「Psycedelic」シリーズを聴くと本当に多彩だなぁと惚れ惚れする。

どうも今パンクが流行ってるのか、チャートの上位にいくつか名前を見れるけど、
それらと比べても何ら遜色は無いと思う。ま、4曲だけど。しかもどれも3分あるかないかと短いし。

少なくとも「175R」とか「FLOW」とかよりは好きかなぁ。
まあ前者は「avex」だからかもしれないけど。もう本当にダメだ、あそこ。

でも、どうして今になってパンクなんだろう。
これもよく考えると競馬の血統学に似ているのかもしれない。
「血統の飽和」、「血統の袋小路」・・・。この「血統」を「音楽」と置き換えると自然と納得できる。かも。

ま、それは置いといて。

ボリューム的にちょっと物足りないけど、
まあ4曲とはいえ¥1,200なので文句は言えない内容かと。
ガリガリの生楽器系がお好きな方は機会があれば。「I’ve」ファンは必ず。

しかし・・・100回目が・・・(根に持っている)。


第102回5月31(土)
強すぎる意志を携えた瞳が、否定を許さなかった。これも、カリスマ、というやつなのだろうか、と。

今年の下半期で最も楽しみにしていた、と言っても過言ではない作品が、今日届いた。

ピン、と来る人もいるかもしれない。

diRTY GiFT」(I’ve)だ。

これは去年の末の同人誌即売会で発売されたブツ。
毎度恒例というか、数ヶ月の後に通販された。今後はもう通販されないらしい。

この受付もすごかった。
3月の下旬に申し込みが開始されたのだが、
これがたった半日足らずで「完売」という顎の外れる状況に
牧場主は期日を忘れていて、翌日申し込もうとしたが、この「I’ve」セットだけが完売という泣きたくなる状況。

1〜2週間後に申し込みが再開され、
これは完全受注方式でなんとか申し込みが完了。
それが今日届いた。発売(
)から半年弱。まだ早いほうなんだろう。

てか、東京の同人誌即売会とか行けません。
販売元は確か大阪だろう。関西を置き去りにするとはどういうことか。

その即売会だが、2000年のは同行させてもらった経験がある。
売り子としてなんだが、その時に「
dear feeling」(I’ve)は買えた。
今オークションを見ると2万とか3万とかの金額で普通に横行している。
訳ワカメ恥語)。

で、「diRTY GiFT」。

全7曲。
そのうち3曲はインストらしく、
1曲もリアレンジなので完全オリジナルのボーカル曲としては3曲らしい。
まだ聴いてないんだが、牧場主としてはそのインスト曲の2つが非常に気になる。
作曲が「fish tone」なんだな。下手をするとボーカル曲よりも楽しみ。下手しなくても楽しみ(
)。

あとは「←HAYATE→GUMO」というプロモDVD。
「dear feeling」の時も「prime」というDVDがついてきたと思う。観てないけど。
あんまり映像って興味無いので。今回のも曲としての「疾風雲」は好きだけどこういうのはあんま興味無い。

えーさらに「CLANNAD」のイメージ・アルバム
なんだか紙袋とか設定資料集とかついてきたが、要らん(
むごい)。
さらに同じく
「SNOW」。CD以外が陽の目を当たる事は無いと思う(むごい)。

CDだけでいいんだ。だから安くして欲しい。

全部あわせて¥13,500ナリ。高ッ!

立直一発でMDに落としてしばらくは「diRTY GiFT」。

これでゲームの「SNOW」も買う意味がなくなった。
というよりはさすがに大きなタイトルなので2〜3感想を目にしちゃったのでもとより買う気はないが。

てか、買っても積まれるだけだし(ダメ)。


第103回6月2(月)
自分の人生くらい、自分が主役でないと。他の皆は脇役なのさ。

まさかそのまま放置するわけにはいかないので、
現時点での感想とか書いてみたい>「diRTY GiFT」(I’ve)。

1曲目「Overtune」。
ボーカル無しのインスト曲で、作・編曲は「fish tone」こと中坪淳彦氏。
オケ風の曲なんだが、氏らしい、というか、なんとも色んな聴き方ができる曲。
サビ(
)に入った直後からは降参状態。ある意味予想はしていたが、やはり突っ伏した。
ふと思ったのだが、佐野広明氏の楽曲に近い部分がある。一見広がりは広そうなのに、繊細でいて、触れると壊れそう。

2曲「Dirty Booth」。
「I’ve」上のユニットである「Outher」がクレジットされているが、
作曲でもボーカルでもなく「Performanced」、つまり演奏者という表記。
「Laze and meditation」(Outher)と同じ系統の、サイケデリックなハード・コア系の曲。
人を嘲笑うかのような、言い方を変えればナメたボーカルとか、下手するとクセになる。この辺も同じ。
表立ったクレジットに高瀬一矢という名前はないけど、おそらく楽しんで作ってるな〜、という感じはすごく受ける。好き好きで。

3曲目「SWAY」。
作詞「KOTOKO」、作曲が高瀬一矢氏。
さらに編曲を中沢伴行氏が担当し、ボーカルは詩月カオリ。
これ、好き。「Now and heaven」(島宮えい子)みたく化ける気がする。個人的に。
こういうコーラス・ワークにすごく弱い。幻想的でありながら、やはりというかなんというか、良い意味で「おちょくって」いる。
詩は「KOTOKO」のダメ系。というよりは意味が解らん。それが狙いだとしたら正解も、あっても無くてもいい歌詞というのは失敗だろう。

4曲目「World My Eyes」。
作詞「MELL」、作曲が中坪淳彦氏。ボーカルはお馴染み島宮えい子。
全7曲中もっとも理解しにくい曲。どれ、と聞かれれば「王子よ〜月の裏から」(島宮えい子)に近いと答えるが、
どうにもポップ的でないため、「I’ve」ファンの間でどう評価されているのか気になるところだ。別にならんけど(
どっちだよ)。
テンポは小気味良いのに全然明るくない。てーか、暗い。これも好み分かれる。あと詩は「SWAY」以上に奇を衒いすぎている。

5曲目「砂漠の雪」。
作詞、ボーカルが「MELL」で、作曲「C.G.mix」。
全7曲中最もポップ寄り、これまでの「I’ve」らしい、という言い方をするならこの曲。
といっても、サビが全曲中一番解りやすい、頭使わなくていい、という意味合い。このCD、結構アク強いよ。
おそらく「verge」(I’ve)とか「disintegration」(同)が好きな人が聴いても賛否分かれるはず。それくらい、個性が強い。
徹底したダンス・チューンなんだけど、根底にあるメロディ・ラインが重いからトランス好きなら文句無く好きなはず。歌詞は意味解らん。

6曲目「Disintegration::Symphony Second movement」
「I’ve」の3rd、「disintegration」(Lia)に収録されていた同名曲の、リアレンジ。
ごめん、これだけは解んなかった。他の曲は楽しみ方が全部解るんだけど、これだけは。
オーケストラ・ライクなアレンジは好きな人は好きなんだろうけど・・・。ちょっとつまんなかった。

7曲目「Last movement」。
1曲目と同じくインスト曲で、作曲「fish tone」。
これまでの6曲が良くも悪くも個性が強く、「I’ve」の代名詞であるポップさ、
つまり聴きやすさがほとんど感じられない珍しいアルバムなんだが(
悪いわけではない)、
それらをすべて洗い流すかのような、清廉な落ち着いた曲。ジャンル的にはアンビエント系。いいよ、これ。

総じて、オススメ度としてはそれほど高くならない。でも、好きなCDには違いない。
おそらくファンの間で認知されている「I’ve」らしさ、という点でいえばこれまでの作品中最もかけ離れていると思う。

おそらく入手した方の大半は期待値がかなり大きかったはずだ。
その点を踏まえれば、期待外れと判を下す方もおられるのだろうし、解らなくはない。

でも、聴き込めばまた違った味が出るよ〜。
この感じこそはこれまでの作品ではなかった楽しみ方かも。
なんたってこの2日間で何十周聴いたと思ってるんだ)。

といっても、もうオークション以外では入手は難しいかもしれないけど。

この辺は素直にげんなりする。「I’ve」の唯一嫌いなところかも。

だってオークションで数万とかどうよ!?


第104回6月3(火)
「私の気持ちなんて解らない」と言う人間の10人中10人は、解ってもらう努力すらしていない。

さて「diRTY GiFT」(I’ve)の流れで聴いた作品が今日のネタ。
「Birthday Song,Requiem」(Lia)がそれなんだが、1つ大きな間違いをしていた。

以前「CLANNAD」のイメージ・アルバム、みたいな書き方をしたが、
実はゲームとは何の関係もなかったらしい。無知もいいところだ。本当に「
Key」のファンなのか。

正確には「Natukage/nostalgia」(Lia)に続く2nd、なのね。

計3曲。表題曲の「Birthday Song,Requiem」、
c/wである「恋心」、そして1曲目を「fish tone」がリミックスした曲という構成。

その「Birthday Song,Requiem」。
作詞・作曲はもちろん「Key」こと麻枝准氏。編曲は「AIR」などでお馴染み戸越まごめ氏。

参った。参りました。すげい。堕ちた。

色んな感想が出せるが、全て褒め言葉。
先入観としては「nostaigia」は超えられんでしょ、と思ってたけど、これはすごいよ。

まず奇を衒ったような曲名に若干辟易したんだが(エロゲ好きな人こういうの好きだしね)、
そんなのもうどうでもよくて、どっかに吹き飛んでいくくらい、曲単体のクオリティが飛びぬけて高い。

ビックリしたのが曲調。
牧場主が知る限り、麻枝氏がこう言う曲を輩出するのは珍しい、と思う。
4つ打ち主体でアップ・テンポ。なのにやっぱり根底にはエピック系の血が流れてる。
この人、本人が色んなところで言ってるんだけど、「BT」を筆頭としたエピック系に寄り過ぎている嫌いがある。
言い方を変えれば「ドリーム・ハウス」というジャンルで言った方が通りが早い方もおられるかもしれないが、それ系の曲群ね。

明らかに「Natukage」でも「nostalgia」でもない。
さらにこれまゲーム中などで輩出してきた、どのBGMとも異なる。

あとさらに驚いたのが「Lia」のボーカルの汎用性の高さ。
おそらく、こういう業界ではダントツで歌唱力が高い。それがどんな曲にも合う。
言い方を変えれば、合わせらるだけ、迎合させるだけの根本的な能力があるため、決して違和感が無い。

「鳥の詩」(Lia)と「nostalgia」、そしてこの「Birthday Song,Requiem」の3曲だけで解る。

声質はもちろん好みの問題だが、
どういう曲であれ自分主体に歌い切れるのは、能力と言っていいはずだ。

面白いのがc/wの「fish tone」のリミックス版。
氏のリミックスというと真っ先に「Treating 2U〜wrap up style〜」(MAKO)を思い浮かべるんだけど、
こういうひたすらクールに、突き詰めていくタイプのリミックスと、「time rolls on...−FISH TONE mix−」(YUKKA)のタイプがある。

ある、っつても横暴に2つに分けただけだけど、これだけでもすごい。
後者のタイプは強烈にテクノ寄り。無駄を一切省いて、研ぎ澄ましたかのように軽く軽くリミキシングする。
この、いわゆる「チャカポコ感」が苦手な人もいると思うけど、牧場主のようにそっち系の音楽が好きだと悶絶する。

今回は後者。んもう、好きッ!()。

原曲が素晴らしいのもあるんだけど、このリミキシングは・・・。
何も知らずに聴いても「「fish tone」だッ!」と断言できるほど氏の匂いがプンプンするんだけど、
決して原曲を壊していないどころか濁してすらいない。あくまで曲を立てて、しっかりと仕事をする。うわー、ダメだ!(
)。

とややはっちゃけ気味(恥語)なテキストだが。
さすがに「Natukage/nostalgia」を凌駕するかというと、どうだろう。
むしろ「Natukage/nostalgia」が異様に素晴らしいため、それを超えてはいないのかもしれない。

でも、同じくらいには好きかも。充分か。

問題は入手困難な事。

通販は終了し、現段階では普通に入手する事は出来ない。
オークションなんかでは出品されているのだろうが、
値段を見る気にはならない

幸い「Key Sound Label」の作品なので、
「recollections」(折戸伸治、麻枝准)などのように一般通販されるはずだ。
さらに言うなら「recollctions」や「Natukage/nostalgia」のように、そのうち専門店に並ぶはずだ。

¥1,000強くらいでしょ、多分。

その価値はあるよ。保証・断言する。

ちょっと、年末の即売会に行ってもいいかとすら思った。

でも行かない。一般入場したら死ぬ。その自信も、ある。


第105回6月11(水)
「優しさ」は万人に対して有効な武器ではない。

前回でまったくネタにしなかったのが「恋心」(Lia)。
これは「Birthday Song,Requiem」(同)のc/w曲。作詞・作曲はもちろん麻枝准氏。

最初数回聴いても、全然良さが解らなかった。
メロディー・ラインが、表題曲の「Birthday Song,Requiem」と比べて、解り難かったから。
解り難いというより、正確には掴みづらい、という表現の方がいいかな。イントロから「?」が頭を乱舞した。

曲としてはスロー・バラードで、
「Natukage」(同)や、特に大好きな「nostalgia」(同)に近い。
でも、曲の構成がその2曲に比べて異なっていて、少し違和感を感じてしまっていた。

詩は元々期待してないわけではないが、この人の詩は同系統なので、
期待を良い意味で裏切ってくれるという事がほとんどない。これは「Last regrets」(彩菜)から。
Key」のゲームをプレイしていると思わず苦笑してしまうような、ストレートに情景を描写する手法は、正直飽きた。

特に自分を一人称として設定して、特定の相手を置いた上で自分を落として、
そして最後には「こんな僕だけど二人で手を繋いでどこまでも行けたら良いね」的な詩になる。

悪いと言ってるわけではないんだけど、どうにも「AIR」的だなぁ、と。

「恋心」もその例に漏れないんだけど、最近ようやく曲の良さが解ってきた。
特に当初「は?」と思っていたラストの「ふたりには〜を」というフレーズのリフレイン。
詩は相変わらず意図不明なんだが、サビを良い意味で薄く引き延ばす役目を果たしていて、とても心地良い。

あと詩に対して良くは書いてないけど、
「どんな君を好きでいたか、もう思い出せない」と前置いた上で、
「どんなに君を好きだったか、今も覚えている」と対置させるところはすごく好き。似てるけど全然違う。

付け加えておくなら、ボーカルの「Lia」はすごい。
「nostalgia」でも感じたが、この声量と包容力は圧倒的。
軸をちゃんと固定して絶対ブレない。上手い云々という次元ですらない。
サビで聴かせるファルセットとか、語尾で魅せる節回しとか、これ、エロゲを媒体に歌う人じゃない。

厳密には「I’ve」の人じゃないんだろうけど、
「I’ve」の中で好きなボーカリストなんてほとんどいない(
1人しかいない)中でも、存在感は随一だろう。

でも、「Birthday Song,Requiem」という曲名だけはものすごく深読みできる。

3曲とも良い曲でしたという結論。信者かなぁ・・・。


第106回6月13(金)
許して欲しいなんて言ってない。詰って欲しいんだ。そうされるべきなんだよ。

今回は「祝・「スカイバンナー」のサントラ発売決定!」というネタで。

まず最初に「なんで今更」と思ったんだが、
もしかするとファンの根強い要望が実を結んだのかもしれない。
牧場主もどうしてサントラが出ないのか不可解だった1人なんだが。

もちろん目的は主題歌のフル・コーラス。
この曲だけでどうしてマキシ化、サントラ化しないのか解らなかった。

でも、でもね。
全30曲以上、というので「ああ、ダメなのかなぁ」、と。
いや、どうやらCCCDではないようなので買うのは買うんだが、しかし・・・。

主題歌はもちろん、BGMもなかなか良かった。
STGなのでAVGなどのように曲に集中する事は少ないんだけど、
それでも「ああ、こういう音楽ならサントラ出たら欲しいなぁ」と思っていたのは確か。

でもなぁ。
こんな30曲も40曲も入って1枚組みだとダメだろう。
「ポポロクロイス物語りII」のサントラもそうなんだけど、妙味が無い。

1曲1分とか長くて2分とかだと萎える。
エロゲ系だと「To Heart」のサントラも同じ。
曲の1つ1つは上質なのに、1枚のサントラとして面白くも何ともない。

でも「ポポロII」の挿入歌は素晴らしいっスよ。
音楽もサントラ欲しいと思ったくらいだから良質な方。一応フォローしておく。

ゲームのサントラで1番愛着があるのはやっぱり「AIR」じゃないかな、とは思う。
音楽的には「Kanon」の音楽の方が好きなんだが、レヴェルとしては「AIR」の方が1枚も2枚も上。

あとは古いけど「同級生2」のサントラも未だに聴く。
おそらくはもう廃盤な気がするが、もしどこかで手に入れば是非。
えー全14曲くらいで、4〜5つミニ・ドラマが入ってるヤツ。「同級生2」のサントラは複数なので。

ドラマは要らんが、主人公役は関智一だということを注釈しておく。
だからむしろドラマ部分は女性向け。
関智一が歯の浮くセリフを言ってくれるゾ☆

まあ作品が作品だけに最近エロゲやりはじめた人は知らないのかもしれないけど。

つーか牧場主がプレイしたあそこのメーカーの作品は「下級生」が最後になるんだろうか。
別にどうでもいい話だが、あの作品も音楽は良かった気がする。が、PC98だしなぁ。音質も音質だし。

最近のゲーム・サントラでは「Key」の2つを除けば「VMジャパン」かな。

とりあえず楽しみは楽しみなんだけどね、「スカイガンナー」のサントラも。


第107回6月16(月)
偽りないように見えたその瞳だから、己の全てを賭けられるんだ。

今日はゲーム、その中でもエロゲの音楽がネタ。
というのも前回少しネタにした結果、自分で気になってCDを引っ張り出してきたのだ。

我ながらアホと言いたい

牧場主は、ゲームに関して何に最も期待するかというと、それはシナリオである。
ゲーム性など要らない。選択肢も要らない。開始から終了までボタン1つの連打で終わるゲームが、形として最高だ。

ただ、そのシナリオも大きく分けて2種類に大別できる(個人的にの話だ)。
物語として優れているものと、それまでの自分の価値観を崩壊させるような作品の2種類だ。

これまで前者に当たる良作はいくつかプレイしたが、
後者に当たるある種「イカレた」作品群は2つ。甘く見て3つしかない。ま、関係ないが。

そして物語の次に期待するのが、ゲーム性でも魅了的なキャラクター群でもない。音楽だ。

「このゲームの音楽は素晴らしかった」、というのは枚挙に暇が無い。
牧場主の歴史から言えば、「信長の野望−覇王伝−」(菅野よう子)にはじまるが、
今回はエロゲの音楽ネタなのでコンシューマーは省く事にする。てか、実はコンシューマーではそう無いのも事実だが。

作品を挙げていくと長くなりそうなので今回は曲単位で並べてみよう。
今回は、としたがおそらく今後は無い気もする。くどく、下手すると引くしな、普通。

「まだ見ぬ道」(佐野広明)。

「殻の中の小鳥」というゲームのデモに使用された曲。だったと思う。違うかも。
初出がPC−98用のゲームで、牧場主が聴いたのは「雛鳥の囀」のサントラ盤のボーナス・トラック。

メロディ・ラインはそれほど珍しいものではないが、
やはりこの人の作る曲は哀しく、儚く、溜息が出るほどに美しい。
ゴシックというよりは、一発で見抜けるほど良い意味での空虚でありながらも、形としては壮大。
「絡まる糸をほどきながら」、「眠りの時には誰かの腕で」も名曲だが、やはりこれを外す事は出来ない。
ゲーム外、でよければ佐野氏の音楽では「そよ風の中で」がダントツで一番。オリジナルにしておくには勿体無さすぎ。

「sweet on you」(国枝学)。

前回にも記した「同級生2」のED曲。
もしかするとEDではないかも。ED曲は「happy talking」だったかな。
エロゲの音楽で1曲だけ選べ、と言われればこれを挙げるかもしれない印象深い曲。
これが8年も9年も前に輩出されていたかと思うと寒気がする。今でも充分どころか第一線級のクオリティ。

甘い、ファンタジックな構成で、すぐに心に浸透してくる。
出来ればサントラ盤のアレンジ版をオススメしたい。これはこの曲に限らず。
まるで「ゲームのサントラとはこう作るのだ」とでも言わんばかりの驚異的なクオリティ。
1曲1曲が決して埋没しないこのゲームのサントラ盤は、おそらく終生手放さないはずだ。手放すものか。
このゲームの音楽自体が牧場主の3指に入るほどにレベルが高い。どの曲も時代を考えると本当に脅威なのだ。

ただキャラ曲に曲名が付いてないのはなぜなんだろう。
「鳴沢唯」のテーマ曲とか負けず劣らず非常に秀逸。本当に恐れ入る。
だがやっぱり「杉本桜子」のテーマ曲かな。あれで堕ちたプレイヤーは、それこそ枚挙に暇が無いはず。
あの曲をオルゴールで鳴らされると凶悪。シンプルなメロディ・ラインが脳髄を金属バットで殴り続ける感覚。最近では滅多に無い。

「pure snows」(折戸伸治)。

PCゲーム「Kanon」のテーマ曲、になるのかな。
曲の位置的な部分は知らないが、個人的に「Kanon」といえばこの曲。
「双星」よりも「冬の花火」よりも「夏影」よりも、「
Key」の音楽の中のインスト曲ではこれがダントツで好きだ。

この1曲が「Kanon」というゲームそのものを表していると言っても、過言ではないと思っている。
ゲームで味わった様々な感情が、この1曲だけで全て再現できる、という言い方の方が、プレイヤーには解りやすいか。

痛いほどに切なく、狂おしいほどに切なく、愛らしいほどに切ない。
いくつかヴァージョンがあるようだが、正規のサントラ盤よりも、可能なら、ゲームの初回版に付随したサントラの方を。
入り方と、逆にフェード・アウトの方法がとても良く出来ている。この曲は後世まで残るはずだ。入手もまだ知名度的に楽なはず。

はふー。長ッ!

他にも「コズミック・ラン」(折戸伸治)とかも秀逸だけれども。また機会があれば。無いか。


第108回6月23(月)
その心遣いが悲しかったんだ。そうさせてしまう自分の未熟さが、堪らなく辛かった。

書かないと忘れてしまうので書こうシリーズ。

嫌なシリーズ名だ。

「Never Ending Fantasia」(V.A)がネタ。
「World’s End」という、雑誌の企画か何かの、イメージ・アルバム。
多分「シスター・プリンセス」とか、「HAPPY LESSON」とかと同じ系統だと思う。
この作品は、4人の主要キャラがいて、それぞれが1曲、そして4人で歌う1曲と、合計5曲。
さらにそれぞれ4人のドラマ、ではないな。独白みたいなのがそれぞれあって、合計9トラック。¥2,500(
税抜き)。

あー、とりあえず後ろの独白要らない非道)。
つーか、この企画自体に興味の無い人間が聴くと結構毒吐くと思う。
声優も千葉妙子は知ってるが声は知らないし、あとの3人はどっから出てきたのやら。

それでも買ったのはサウンド・プロデュースの上野洋子の存在。
5曲のボーカル曲と、4つのドラマ部分のBGMを全担当。編曲まで全部彼女。

真っ先に結論から言えば、微妙。
ハッキリ言わせて貰う。毒ではない。この評を糧に、精進してくれ。

上野洋子の楽曲を歌うなコラ

ビックリするくらいポップ寄りで、上野洋子の最近の作品の中では解りやすい方。
例えばアニメ「灰羽連盟」の企画アルバム、「聖なる憧憬」なんかと比べると、曲の解りやすさならこっちだ。

「聖なる憧憬」は多分、アニメのイメージみたいなのが前提としてあったと思う。
アニメを何度か観ているうちにそうではないかと思うだけなんだが、とても音楽的な敷居が高い。

というよりは、「ZABADAK」を離れて以降の上野洋子の作品は、押し並べて敷居が高い、と言うべきか。

その最たるが「Puzzle」(上野洋子)で、色んな音楽の色んな要素が、
これでもか、私の作る音楽はこんなのよ、どう、これでもまだ「ZABADAK」がどうこう言える?と突きつけた作品だった。

「*−1」(アスタリスク)は「ポップな曲を集める」という前提上別としても、
「VOICES」にはじまって「Vita Nova」とか「プラトリトゥラー」とかを聴くと改めてそう思う。

もう、「ZABADAK」と上野洋子をイコールさせることは罪なのかもしれない。

ちなみに「アスタリスク」は上野洋子の個人ソロの別名義、
「プラトリトゥラー」は吉野裕二とのユニット。英語表記はスペル間違いそうなので(
)。

話を「Never〜」に戻そう。
素直に言うと、「上野洋子本人に歌ってほしかった」が第一。
「聖なる憧憬」ほど深く掘り下げて聴くような楽曲群ではないが、逆に素直で解りやすい。
相変わらず何の楽器なのか解らないような音とかふんだんに使われているが、これは彼女の個性だろう。
そもそも「アコーディオン、ピアノ、その他:上野洋子」とかいうクレジット表記自体訳ワカメ(
恥語)ではないかと思う。

「その他」って何なんだ、「その他」って

今後7月には「Vita Nova」のベストが出る。
あと「SSS〜Simply Sing Song〜」という、アイリッシュ・トラッドのカヴァー・アルバムも。

なんと言う多作さだろう。

しかも、それらは押し並べて聴き込まなければならない方の音楽だったりする。

まったく罪作りな人だ。


第109回6月26(木)
黙して語らず、ただ強く拳を握るだけ。見据えた瞳にの先は、確かに揺ぎ無い未来があるんだ。

京都近鉄に行くと「新星堂」に寄る。
今日、そのそこからハガキが来た。なんだかポイント倍増とかの案内が。

「新星堂」に限らず、牧場主はこういったポイント制度をほとんど利用しない。
理由は「一銭も無い時にどうしても欲しい商品があるときの緊急避難的お財布」としているからだ。

なのだが、少し気になって普段見向きもしないポイント・カードを確認。
前回利用したのが1週間ほど前。「I hope so」(中森明菜)なんかを買ったのだ。
ポイント数を確認すると、だいたい¥12,000分くらい溜まっていた。アルバム4枚分。嬉しい。

だが、問題は期限にあった。

ポイント使用有効期限:7月23日。

1ヵ月後!?

一年後の間違いではないかと凝視したが変わらず(当たり前だ)。
この時に気付いたのだが、「新星堂」は「ポイントを使用した日から1年間」が有効期限らしい。

ヤベェ。使わないと。つーか気付け>牧場主。

しかしなぁ。
今はよほどでないと新たにCDは買わんようにしているのに。
新しく買うよりこれまで買って聴いてないCDを消化しないと
エロゲみたくなるいけないから。

しかも基本的に新譜には疎い。7月には何か出るのかなぁ。
「SSS〜Simply Sing Song〜」(上野洋子)は間に合いそうに無いし。
仕方ないから「世間でとても売れていて、牧場主も嫌いじゃない」作品を買おうか。

ただ問題は、このテのアルバムは冷凍期間が長い。
「世間が忘れた頃に聴こう」と思うためだが、最近では以下など。

「月天心」(一青窈)。
「えぇやないかぁ。君ならソバ、イナリ」の人(
ムチャクチャ)。
「大家」(一青窈)もよく解らんかったが最新作も輪をかけて意味不明の曲。
ハッキリ言うと嫌いになってしまったが、元ちとせのように良い意味で世間から村八分にされるのを期待。

「ハイヌミカゼ」(元ちとせ)。
さあ、もう今更聴くにも勇気がいるな(
コラ)。
つーか買って以降見てないんだが。本当に買ったのだろうか(
コラ)。

「Miracle」(MINMI)。
「彼女を待つのWhy?イミワカンナイ?」の人。
たまに聴くと素晴らしいポテンシャルを感じるのは間違いないが、
なんでだろう。
2〜3回連続で聴くとイライラしてきそうな予感満開。とても失礼だが。

さあ、これ以上続けると落ち込むのでやめよう。

「スガシカオ」の新作とか、「ミュージックマガジン」誌で気になったので。
音楽は嫌いじゃないんだが、声質は好きじゃない。どうしよう。その場で決めるか(
コラ)。

そういえば「つじあやの」の新作もCCCDなのだなぁ。
どうも「風になる」(つじあやの)の一発屋というか、そういう風に見られてる節もあるんだが、
彼女の「バランソ」(つじあやの)とか本当に素晴らしいから聴いてみるといいよ。CCCDじゃないし。

「空気公団」のCDを取り寄せするか。


第110回6月27(金)
何が欲しかったのかすら解らなくなっちゃった。

書かないと忘れてしまうので書こうシリ〜ヅ。

「I hope so」(中森明菜)。
中森明菜の新作で、バラード・アルバムという位置付け。
もうそれだけでも垂涎モノ、というとても解りやすい牧場主は神速で購入したわけですが。

中森明菜って良い詩を書くんだな。
なんか、意外だ。全14曲で、うち4曲がインスト曲。
つまり歌モノは10曲で、そのうちの4曲を彼女本人が作詞。

特に「憧憬」と「虹」がすんごいね。
「解り得ない傷など蜃気楼と笑える、今なら」なんてあの声で歌われたら・・・。

あと岡本真夜作詞・作曲の「Rain」も好き。
牧場主としてはどうもこの人の曲は受け付けないところがあって、
それはどういうところかというと、とっつき難いほどの美麗なところではないかと思っている。

なんつーか解るんだけど、好きになれない。
よく出来てると思うし、支持されるのも解るんだが、あの清廉さがどうも。
その点では同じ土俵に上げていいのかは微妙だが古内東子はとても好きで。つーかマジ好きで。
どうも古内東子にしろ中森明菜にしろ、「雨」とか「不幸」とかが似合う女性アーティストが好きなんだな。どんなだよ。

あー、昔で言うなら五輪真弓とか。
そういえば大木綾乃って作品出したのかな。

ああ、「I hope so」。
感嘆するほど突出した作品ではないけれど、
期待は裏切らないはず。初回版のDVDは多分観ないだろうけど。

しかし中森明菜ほど不幸の似合う女もいないな。

てーか周りで聴いてるという人間などいないんだけど。そんなに層的にかけ離れているのか・・・?

今にはじまった事ではないけど。


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