マジックのお小言
第169回5月19日(水)
それはいわば、午後の微睡みのような誘惑だった。
「ウルザズ・レガシー」の青。
それよりも前回までをまとめる作業に30分かかった。
まあ暇だから構わないが、どこか釈然としないのはなぜなんだろう。
わかった。
僅かにだが読み返すからだ。
「凡人の錯覚」(UL)から行こう。
このセットの青はそれほど印象にないんだが、
このカードをキーにしたデッキ・タイプがあったことを覚えている。
このカードは青(3)のエンチャント(場)。
場に出た時に10点のライフを得るが、場を離れると10点のライフを失う。
場に出して壊されなければ、4マナでライフ10点。だが、こういう使い方をするカードではない。
そもそも4マナでライフ10点は、コストが高いか効果が低い。
今と比べても仕方ないが、「滋養」(DS)は2マナインスタントで6ライフだ。緑だけど。
しかも壊されると10ライフのロス、という事を考えるととてもではないが使おうという気は起こらないはずだ。
そこで出てくるのが「寄付」(UD)。
青(2)のソーサリーで、自分のパーマネントを相手に押し付けるカードだ。
場に出して自分は10点のライフゲット。
「寄付」で押し付けて「ブーメラン」(8E)などで相手は10ライフのロス。
狙撃準備!
それを2回繰り返すとそれだけで勝てる。
こちらは10点のライフを得ているのである程度は長生きできる。
一応もっと昔の、20ライフを直撃させるカードがあったらしいが、あんまり覚えてない。
「大あわての捜索」(UL)もかなり使われた優良カード。
青(2)のインスタントで、しかも解決後に土地を3枚までアンタップさせる事が出来る。
つまりマナ・コストとしてはタダ。打ち消されたりするとアンタップさせる事は出来ないが、些細な事だ。
そして効果は「カードを2枚引き、その後で、手札からカードを2枚捨てる」、だ。
大抵は相手のターン終了時に使用するため、
打ち消される事はまずなく、そして手札は回転していく。
カード・アドバンテージは得られないが、0マナインスタントで手札回転と思えば。
パーミッションは手札操作が肝心なので、することのない序盤などでは非常に重宝する。
「好機」(UL)はどこかで再録されたかな、確か。
青青(4)の6マナという重いインスタント。効果は「カードを4枚引く」、以上。
同じ青なら「集中」(OD)が4マナで3枚引けるが、こちらはソーサリー。性格にもよるだろうか。
牧場主はやはりインスタントというところに重点を置くので「集中」よりは「好機」。「集中」という方もおられるだろうが。
ちなみに「好機」は「第7版」に再録された気がする。
フィニッシャー、「パリンクロン」(UL)。
相手のデッキ・タイプによってはもうどうしようもない。
青青(5)という凶悪に重いクリーチャーで、飛行を持つ4/5生物。
これだけならアウトだが、まず青青(2)で手札に帰還する能力を持っている。
そして何より、こいつも解決すると、土地を最大7つまでアンタップさせる事が出来るのだ。
手札にこいつがあり、7マナ揃えばご登場。
猛烈に重いコストも、「なかったこと」にすることができてしまう。
除去が飛んできても打ち消せばいいし、手札になければ帰還してもいいだろう。
4/5というのはフィニッシャーとしてはイマイチだが、飛ぶのでまだ何とかなる。
さあ、このセットの青の最強カードだ。
その名は「修繕」(UL)という。
青(2)のソーサリー。追加コストにアーティファクト1個を生け贄。
効果は簡単。ライブラリーからアーティファクトを1個引っ張ってきて、直接場に出す。
つまり3マナ払うと場にあるクズ・アーティファクトがいきなり化ける。
一般的には「ファイレクシアの巨像」(7E)とか。
今なら「ダークスティールの巨像」(DS)とか。
昔なら「ティーカのドラゴン」(MI)とか。
ウケ狙いで「黄金像」(WL)でもいいよ?
デッキに多種多彩なアーティファクトを詰め込み、
軽いアーティファクトをばら撒き、状況によって化けさせる。
クリーチャー対策が必要ならそういったアーティファクトであったり、
まあだいたいは「ネビニラルの円盤」(4E)とかが普通に出てくるのでやりきれない。
英語名が「Tinker」からそのままに「ティンカー」というデッキ・タイプがそれだ。
残念ながら「修繕」はエクステンデッドで禁止カードにまで登りつめたので、もう見ることはないだろう。
となるとあとはプライベートか。
・・・。
仕方ないなぁ(ニヤニヤ)。
第170回5月20日(木)
知りたくなかった。知られたくなかった。でもそんな関係、無くなってよかった。
あー、なんかもう、疲れてきた。
ここは書きたいことはすぐにババッと思い浮かぶが、
実際にテキストとしてキーを打っているのが結構辛い。単純に疲れる。
書きたいから書いてるので愚痴るのもナニだけど。
レガシーも黒まで進行〜。
「無慈悲」(UL)とか使ってたかな。
黒黒(2)というやや重いエンチャント(場)なレア・カード。
「クリーチャーがあなたにダメージを与えたとき、それを破壊する」というカード。
一見役に立ちそうだが、実はほとんど役立たない。
ダメージが通るとそいつは死ぬが、肝心のダメージは普通に通っている。
緑ウィニーのようなホード・デッキの場合、死んでも死んでも次々とクリーチャーは湧いてくるし、
そうでない場合のクリーチャーは平気で5〜8点くらいのダメージをぶつけてくる凶悪な巨大クリーチャーだろう。
つまり、根本的な解決にならない。
黒ならもっと後腐れなく複数除去できるカードがあるし、
一応恒久的なライフ回復のギミックとあわせるなら別だが、おそらくそのデッキは弱い。
一応相手の攻撃スピードは鈍るだろうし、
青黒などのコントロール系ならあるいは、というところだろうか。
牧場主はそういうデッキで使っていたんだけどね。青黒コントロール大好き。
ライフが20だろうと1だろうと、自分がゼロになるまでに相手をゼロにすればいいだけのことなのだ。
「虫つぶし」(UL)も使ったかな。
黒黒(1)のインスタントで、(2)でサイクリングできる。
効果は「対象の、パワーが2以下のクリーチャー1体を破壊する」、だ。
別にどうってことないが、まず「極楽鳥」(8E)などのシステム・クリーチャーによく効く。
あと「恐怖」(MR)系にしては珍しく、黒いクリーチャーも対象にできるので、そちらの利便性もある。
最終的にどうしても使えない状況では2マナのキャントリップとして使えるのだから、実際使えない状況はほぼ無い。
パワーが3以上なら「恐怖」や「闇への追放」(7E)を使おう。
え、パワーがデカくて黒い?
なら「終止」(PS)だ。赤くもあるけど。
もしくは投了。
あとは「ファイレクシアの疫病王」(UL)くらいか。
黒黒(3)の4/4という時点でまあまあのコスト・パフォーマンス。
加えてレア・カードらしく2つの特殊能力を持っているのだから恐れ入る。
まずタップして自身を生け贄に捧げると、対象のクリーチャーを−4/−4の修正効果。
そしてもう一点が重要で、クリーチャー1体を生け贄に捧げると、対象のクリーチャーを−1/−1の効果。
何かしらのギミックで毎ターンゴミ・クリーチャーを供給できるようになれば、
自身が4/4となかなか強いという事も合わせて、簡単に戦線を支配できるようになる。
システム・クリーチャーなど存在しなくなるし、再生クリーチャーの再生も許さないのがマイナス修正だ。
黒ウィニーなどでも使えるが、5マナと重いのが辛いか。
こいつを含む数体が攻撃してくれば、相手はずいぶん悩むはずだ。
何しろ2つ目の特殊能力にはタップを要しない。戦闘中・後を問わないのだ。
これくらいかなぁ。
このセットは比較的地味な印象があるんだが、
これはその前後のセットが強すぎるからだろうと思うがどうか。
「ウルザズ・サーガ」と「ウルザズ・ディスティニー」だが、レガシーも普通に良いセットだよ。
というより緑が強いんだね、ここは。
第171回5月23日(日)
残念な事に、後悔は意志の先に立つ。
レガシーの赤。
「紅蓮術」(UL)は好きだった。
赤赤(2)のエンチャント(場)というレア・カードだ。
起動に(3)と手札から無作為に1枚を選んで捨てるという赤らしい横暴さ。
効果は、その無作為に捨てたカードのマナ・コストの点数分、クリーチャーかプレイヤーにダメージ。
ドラコ(PS)を捨てると16点。
手札が「ドラコ」1枚なら確定(出た)。
「直観」(TE)などを使って手札を1種類にしてもいい。
プレイ用には無視してメチャクチャ重いカードをデッキに何枚か仕組んでおき、
手札が気に食わなかったら「テフェリーの細工箱」(VI)や「巻物棚」(TE)でリシャッフル、とか。
500回に1回くらいは勝てるだろう。
「ヴィーアシーノの殺し屋」(UL)は強いと思うんだけど。
赤赤(2)で5/3、速攻というクリーチャー。もちろんデメリットもある。
それはターン終了後に自動的に手札に帰ってきてしまうことだが、これ、メリットでもある。
いわば4マナ5点の火力。
ブロッカーがいれば通らないが、まず焼いておこう。
下手すれば4度通るだけで、それだけで勝ててしまうのが5点ダメージ。
ターン終了時に手札にリターンは、相手のソーサリーでは屠られないという事でもある。
もちろんインスタントはどうしようもないが、生きていれば「神の怒り」(8E)などでは決して死なないのだ。
相手はこいつに対して対応せざるを得なくなるし、
何だったら4マナを拒否して他のカードをプレイしても構わない。
「すさまじき激情」(TE)なんかと組み合わせても、面白いかもしれない。
あとこのセットでは「なだれ乗り」(UL)がピカイチ。
このカードのおかげで土地破壊が流行るという奇妙な流れを作った。
赤(3)の4マナ2/2、速攻を持つがエコーも持つという時点なら、ダメ・クリーチャーだ。
ただし、場に出ると「対象の土地1つを破壊する」という効果が発動するというのでは、コスト・パフォーマンスは○。
4マナで2点ダメージ&「石の雨」(8E)。
余裕があるならエコーを払って2/2として残してもいいが、
このカードが4枚入っているだけで非常に鬱陶しい存在になるのは間違いない。
言い換えれば、このカードがスタンダードから消えると同時に、土地破壊も現実味が無くなった。
「土壇場の努力」(UL)はやぶれかぶれカード。
赤マナ1点のインスタントで、追加コストとしてクリーチャーを生け贄。
この数は任意で、つまり、生け贄に捧げたクリーチャーの数のダメージを、プレイヤーかクリーチャー1体に。
5体のクリーチャーを生け贄に捧げれば、5点を誰かに。
インスタントなので戦闘後、死亡が確定したクリーチャーを生け贄にしてもいいが、
そういう場合はおそらく2〜3点のダメージが入れば上等というくらいだろう。それでは面白くない。
「墓石の階段」(MI)と組み合わせよう。
毎ターン、リソースは自動的に供給される。「土壇場の努力」は4枚装備だ。
赤黒ウィニーで「墓石の階段」デッキ。
面白そう。
ようし!(やめなさい)。
第172回5月24日(月)
自省したまえ。君の決断が、君以外の人間を不幸にするという事に対して。
緑がこのセット最強。
まず「調和ある収斂」(UL)。
緑(2)、インスタントのアンコモンというカード。
効果は「すべてのエンチャントを、そのオーナーのライブラリーの1番上に戻す」。
「平穏」(7E)が4マナ。こちらは3マナ。
同じく「平穏」はソーサリー。こちらはインスタント。
そして「平穏」は全エンチャントを破壊。こちらはライブラリーの上へ。
二者択一なら、牧場主は「調和ある収斂」。
デッキ・タイプにもよるが、複数回相手のドローをスキップさせる。
元々「すき込み」(8E)や「懲戒の儀式」(DS)のようなカードが大好きなのだ!(嫌過)。
どういうわけか全然流行らなかったが、個人的に使っていた。
問題はこちらのエンチャントも影響を受ける点だが、エンチャント入れなければいいし。
3マナと軽いインスタントなので、最も効果を発揮するシチュエーションで撃てるのが最大の魅力だろう。
特に相手が「補充」(UD)デッキだと効果覿面。
問題は、「補充」デッキは防御が非常に硬くてカウンターやこのテのカードがほとんど効かない点と、
そもそも「補充」デッキを使う人間は死刑。
「輪作」(UL)も超・優良カード。
緑1マナのインスタントで、追加コストに土地1枚。
効果はライブラリーから土地カードを1枚場に出す、というものだ。
「不屈の自然」(8E)は2マナでタップ状態だが基本地形カードを1枚場に出せる。
ではこのカードのどこが優れているかというと、引っ張ってくるのは基本地形カードに限らない、という点だ。
普通は「ガイアの揺籃の地」(US)を持ってくる。
コントロールするクリーチャー1体につき緑が出るバカ土地だ。
なにせまったく緑を使わない青単パーミッションでも使われた脅威の土地。
それがわずか1マナと追加の土地1枚で直接場に出せるのは横暴という表現以外にない。
「ガイアの〜」は意外とデッキに4枚入らない。
なぜかというと、伝説の土地なので2枚目を置けないからだ。
つまり手札に2枚目、3枚目があると純粋に無駄カードになるのがデメリット。
この「輪作」があれば、臨機応変に他の特殊地形、「不毛の大地」(TE)などを引っ張ってこれる。
多色デッキでも例えば「真鍮の都」(8E)なんかを引っ張ってこれる。どう使っても有用。
そして「錯乱した隠遁者」(UL)。
このカードのおかげでリスがメチャクチャ流行った。
緑緑(3)でただの1/1、しかもエコー。これだけなら即時リストラ。
付加能力として、場に出ると1/1のリス・クリーチャー・トークンが場に出てくるのだ。
しかも4個。
なぬがー?
そしてさらに、「すべてのリスは+1/+1の修正を受ける」も持っている。
なぬがー?
5マナで場に出るのは1体の1/1と4体の2/2。
次のターン、エコーを払わなくても、1/1が4体は生き残る。
そして5マナ払って「踏み荒らし」(OD)でも撃てば、高確率でゲームは終わる。
5/5トランプルが4体総攻撃。前のターンに5マナの呪文をプレイしてるし撃てないわけがない。
墓地に4体の「錯乱した隠遁者」の状態で「生ける屍」(TE)。
場に出てくるのは4体の1/1、16体の5/5。
「集団恐慌」(MR)とか張ってあったらそれだけでゲームは終わる。
普通にプレイしても強いし、コンボ用カードとして借り出される事もあった。メチャメチャ強い。
さらに名を馳せたカードがこのセットの緑にはある。
それが「怨恨」(UL)。
緑のみのエンチャント(クリーチャー)が伝説となっている。
「エンチャントされたクリーチャーは+2/+0の修正を受けるとともにトランプルを得る」。
これだけなら失格だっただろう。
いや、わずか1マナでパワー+2とトランプルなら有用かもしれない。
しかし、その次の1行が、このカードを伝説たらしめた。コモン・カードなのに、だ。
「「怨恨」が場から墓地に置かれた場合、「怨恨」をそのオーナーの手札に戻す」
リサイクル可能。
これがついた「リバー・ボア」(6E)とかシャレにならない。
パワー4の再生付き島渡りが第3ターンから普通に殴りかかってくる。
青ならほぼ即死。赤でも再生するので焼けない。黒や白ならまだ何とかなるかもしれないが、
そもそもクリーチャー自体が死んでもたった1マナで+2/+0とトランプルの付いたクリーチャーが襲い掛かってくる。
創価学会に仕向けてやりたい(コラ)。
この当時最も流行ったのが緑単ストンピィというデッキ・タイプ。
「リバー・ボア」や「アルビノ・トロール」(US)、「子守り」(US)や「樹上の村」(UL)がわんさか。
そしてそれらに漏れなく付いてくるのが「怨恨」で、マナが余ると「踏み荒らし」たりしてくる意味不明のデッキだった。
非常に強いが全然面白くないのであまり作らなかったけど。
というより、牧場主は単色ってあまり好きじゃない。
マジックの醍醐味はやはり特色を持った複数色で組むデッキだと思うのだ。
青黒とか(イヤラシイ!)。
おあとがよろしくないようで。
第173回5月25日(火)
あなたとはいつまでも繋がっていられないから。手を離さなければ。そして、行こう。
アーティファクト&特殊地形で最終回〜。
まずは「厳かなモノリス」(UL)か。
2マナ・アーティファクト。タップすると(3)を生み出す。
もちろんこれだけでは即刻禁止なので、デメリットが1つだけ存在する。
こいつはアンタップ・ステップにアンタップしないのだ。ではどうすればこやつは立つのか。
(4)を払うのだ。
これが本当に強い。マナ・ブースト・カードの主砲だった。
もちろん4マナなんて払わない。「通電式キー」(US)なら1マナでアンタップできる。
そして何よりも、このテのデッキの、しかもコンボ・タイプは、1度タップさせると2度とアンタップしなかった。
そのターン中にゲームが終わるからだ。
「精神力」(EX)があれば手札からカードを1枚捨てるだけで立つ。
軽量アーティファクトをばら撒き、マナ・ブースト・カードを使い意地で「精神力」を出す。
1度場に出ればもう好き放題だ。マナ・アーティファクトを全部タップし、ありったけのマナをプールする。
「トレイリアのアカデミー」(US)をタップさせるとアーティファクトの数だけ青マナが発生するので「時のらせん」(US)を撃つ。
あらまあ、わずか6マナで互いが墓地とライブラリーを合体させてシャッフル。
そしてカードを7枚引いて、ひどいのは自分だけが土地を6つまでアンタップという反則技。
もちろんアンタップさせる土地に「トレイリアのアカデミー」が含まれるため、タップさせると平気で6〜10点くらい浮く。
マナが溜まったらXドローの「天才のひらめき」(US)を自分に撃とう。
まあ10枚弱くらいはカードを引けるだろう。それを2回でも繰り返せばマナ・プールに数十点のマナが浮く。
そして「天才のひらめき」を相手に撃とう。
ライブラリーが枯渇して、ゲーム終了。これが「MoMA」というデッキだ。
もちろん今では伝説。
下手をすれば1ターンでゲームが終わる事もある。
それでなくても「厳かなモノリス」は強い。
2マナで場に出て、タップさせると3マナを生み出す。
余裕があれば4マナ払って起こせばいいし、いざという時の3マナは強い。
青単パーミッションなどでも見かけたな。受け身だから相手のターン終了時に起こすのが常道だ。
さて、次も禁止カードのご紹介だ。
あ、別に「厳かなモノリス」は禁止でも何でもないぞ。
その名は「記憶の壷」(UL)。なんと発売後1ヶ月程度で禁止にされた。
5マナと重いが、それ以上に手はかからない。
タップさせて生け贄に捧げる事で起動する。そしてだいたいそのターンにゲームは終わる。
まず両者は手札のカード裏向きでゲームから取り除く。
そして、互いにカードを7枚引く。すごい「巻物棚」(TE)みたいだな。
そしてターン終了時、その時の手札を全て捨てる。そして、取り除いたカードが手札に戻る。
手札を脇にどけて、7枚引く。
ターン終了時に手札をすべて捨てて、脇のカードが手札に戻る。
要はそういうことだ。
では何故即死か。
「偏頭痛」(7E)があったからだ。
第1ターン、「モックス・ダイアモンド」(ST)を場に出し、「島」を捨てる。
第2ターン、「島」を出し、「モックス〜」と2マナで「厳かなモノリス」をプレイする。
第3ターン、何か土地をプレイし、それと場の「島」と「モックス〜」の3マナで「偏頭痛」を置く。
そして相手がマナを使い切ったターンを狙う。
その自ターン、「モックス〜」と「厳かな〜」をタップする。
浮いた青マナを含む4マナのうち3マナを使い、「修繕」(UL)をプレイ。
追加コストは「厳かな〜」で、ライブラリーから1枚目の「記憶の壷」を直接場に出す。
すぐにタップし、手札を入れ替える。使ってない1マナと、「島」ともう1枚の土地で3マナを出す。
「修繕」(2枚目)→「記憶の壷」(2枚目)→起動。
これで相手は14枚のカードを引く。
マナは使い切ってるのでカードを消費できないはずだ。
そしてターン終了時、少なくとも14枚の手札を捨て、最低28点のダメージ。
禁止になっても誰も文句を言わなかった。
「防御の光網」(UL)も好きだった。
レア・カードだが軽い2マナのアーティファクトで、効果も簡単。
そのプレイヤーのターン中、そのプレイヤー以外の呪文コストは(3)増えるのだ。
みんなパーミッション嫌いだもんね。
「対抗呪文」(7E)なんて青青(3)だぞ。ゴミ。
特殊地形は「樹上の村」(UL)が最強かな。
このセットでは各色の特色に合致した特殊地形が存在する。
どれもまずはタップ状態で場に出て、タップするとそれぞれの色マナを1点生み出す。
そしてその色ともう1マナの合計2マナで、ターン終了時までだがクリーチャーとなることができるのだ。
白はただの1/5、青は2/1飛行、
黒は1/1に黒1点で再生を持ち、赤は2/1先制攻撃。
そして緑は3/3のトランプル。
緑だけ異様に強いと思うがどうか。
いや、青の2/1も強いんだが、「ショック」(8E)で死ぬ。
死ぬのはいいが元来が土地なので、生み出せるマナの量が1点減るのだ。
3/3のトランプル。
「踏み荒らし」(OD)で7/7のトランプルだし、
このセットが初出の「樫の力」(7E)だと10/10のトランプル持ちになる。
よーし、「記憶の壷」だッ!(?)。
「ウルザズ・レガシー」終了。
次回から最強の声も聞く「ウルザズ・ディスティニー」だ。
真っ先に思いつくのが「マスティコア」(UD)かなぁ。
復活したらマジックがマジックで無くなる貴重なカードだ。
第174回5月27日(木)
新たな可能性は、生まれたのではなく、我々がようやく気付いただけに過ぎない。
「ウルザズ・ディスティニー」1回目は白。
白は5色のうち使う機会の最も少ない色な気がする。
いや、もちろん好きは好きなんだが、まず青、そして黒、次は赤。
じゃあ緑と白は?という問いだと緑と答える。
でも白黒とか白赤とかの歪な組み合わせは好きだ。なぜだ(?)。
このセットの白は書く気がドカンと失せる。
ある程度以上マジック歴をお持ちの方ならすぐにピンと来るはずだ。
「アカデミーの学長」(UD)、「オパール色の輝き」(UD)、そして「補充」(UD)。
うんざり。
なのでまずは「輝きの壁」(UD)から。
白(1)の2マナ、で0/5という壁。これだけなら戦力外通告。
ただしこいつは「それぞれの戦闘で複数のクリーチャーをブロックできる」、がある。
つまり相手の1/1の攻撃を4体までなら1体でカバー。
2/2と2/2が攻めてきたってこれ1体でカバー。2体出るともう万全。
空飛ばれたり、戦闘後に焼かれたりすると死んじゃうだろうが、まあ2マナだしね。
とはいいつつ寿命は短い。赤相手だと戦闘後に焼かれるし、緑だと「巨大化」(8E)などが。
黒相手だとダメージ、タフネス関係なく屠られるし、青だと「それで?」で終わる。
「つながれたグリフィン」(UD)はよく使った。
白のみの1マナ2/3飛行というかなり壊れたコスト・パフォーマンス。
もちろん存在するデメリットは「エンチャントをコントロールしていない時、生け贄に」、だ。
軽いどうでもいいエンチャントを何個かばら撒けば良いだろう。
黒や赤だとエンチャントは壊せないし、複数なら青のバウンスに対しても抵抗できる。
緑だと「平穏」(8E)などが恐いが、これ系のエンチャント全滅系がデッキに入っていることは少ない。
まあ「炭化」(SC)や「恐怖」(MR)で即死なのは仕方ないが、所詮1マナだし。
といいたいところだが、そこで登場するのが「法と優雅の仮面」(UD)というエンチャント(クリーチャー)。
白のみの1マナ。とても軽い。効果も簡単で、エンチャントされたクリーチャーは、プロテクション(黒)と(赤)を持つ。
さあ、どうしよう。
カード2枚とはいえ、わずか2マナで2/3で飛行、プロテクション(黒)、(赤)。
うーん。
「黙示録」(TE)かな(違うと思います)。
さて、上記した3枚の超・極悪カードにも触れておこうか。
まずは「アカデミーの学長」。
白(3)で1/2。もちろんこれで終わるはずがない。
まず、こいつが死ぬと墓地に置く代わりにゲームから取り除いていい。
そうしたなら、ライブラリーからエンチャント・カードを1枚取り出し、直接場に出すという豪傑さ。
ライブラリーから「精神力」(EX)呼ぶなら牧場主は弁護士を呼ぶ。
色マナも要らないから全然関係ない色のエンチャントもデッキに仕込める。
問題は学長を場に出した後どうやって自分で始末するか、という奇妙なクリーチャーだった。
まあ「ファイレクシアの塔」(US)とか「ギックスのかぎ爪」(US)とかなんでもあるから難しくも何ともないが。
次に「オパール色の輝き」。
白白(2)のエンチャント(場)のレア・カード。
場に出ると、他の全体エンチャントはいきなりすべてクリーチャー化する。
「ティタニアの歌」(5E)や「機械の行進」(MR)のエンチャント版だと考えてもらっていい。
「十字軍」(7E)は2/2になるのに加えて白のクリーチャーを+1/+1。
クリーチャー化すると同時にエンチャントとしての能力は失わないのでメチャクチャ極まりない。
そして「補充」がこのセットの白のハイライト。白(3)のソーサリー。
墓地のエンチャントがいきなり全部場に復活する。
今思うとコストは白白白白(8)くらいが妥当。
「直観」(TE)や「大あわての捜索」(UL)、
様々なライブラリー操作を行って墓地にエンチャントを溜め込もう。
そしてオモムロに「補充」を撃つ。場に「オパール色の輝き」が無ければ学長で直接出せ。
場には4/4とか7/7とかその辺がまあ、数体。
クリーチャーが場に出るとそのパワー分のダメージを叩き込む、
あの「伏魔殿」(EX)が墓地に落ちていたならそれだけでゲームは終わりを告げる。
「補充」デッキを操る側がする事は、
徹底した防御と墓地にエンチャントを溜め込むだけ。
「オパール色の輝き」や「伏魔殿」、面倒なら「集団恐慌」(MR)を織り込んでもいい。
というかむしろ、どうでもよくなる。
防御といってもクリーチャーへの対処は特に必要としない。
だいたいそうなるまでに「補充」を撃つ準備が整う方が圧倒的に多いからだ。
なのに「ネメシス」から「パララクスの波」(NE)、「パララクスの潮流」(NE)を得て手がつけられなくなる。
「MoMA」や「ピット・サイクル」ほど狂気じみていないのが余計に辛い。
「補充」だけなら、「オパール色の輝き」だけなら、そうトンデモないカードでもないのだ。
しかしこの両者がいきなり同じセットで現われ、さらに「アカデミーの学長」までいるのは理解に苦しむ。
コンボ・デッキである「補充」デッキにはカウンターで対処するのが常道だが、
相手も白青でカウンターを装備しており、「パララクスの潮流」とか出されると泣きたくなる。
今なら「静寂の命令」(SC)に白羽の矢が立つのだろうか。もう、本当にどうでもいい。それくらい強かった。
このセットは近年最強ともいわれるが、
その一翼はこの3枚のカードで担われているとすら思う。
白以外にも、アーティファクトにもバカ・カードが多いが、「補充」は・・・。
次回は青。
えーっと。
「不実」(UD)か・・・。
アホなんじゃないのかこのセットは。
第175回5月28日(金)
あれから思い出せないくらいの月日が流るなら、記憶や想いも、流していってほしかったよ。
青は大好きだね。
でもここ数年デュエルしてないので、
実は「対抗呪文」(7E)が落ちた現状を全く知らないんだが。
とはいっても遊んでた頃も100%友人同士だけで大会とかとは無縁だったけど。
「オーラ泥棒」(UD)からいこう。
青(3)で2/2飛行。レア・カードなのでまだあるぞ。
こいつが場から墓地に置かれた時、場のエンチャントがすべて自分のものに。
これだけみるとかなりメチャクチャなんだが、流行らなかったな。
そもそも相手の持つ致命的なエンチャントなんてすぐに何とかしないとヤバい。
だから即刻「解呪」(7E)や「帰化」(8E)が真っ先に候補に挙がり、奪ったりする暇もなさそう。
青はエンチャントに限らずパーマネントの破壊が出来ないので奪うという選択肢も現実味としてありそうだが、
そもそも青なんだったらそんな悪質なエンチャント、カウンターやバウンスでなんとかしろ、と思う牧場主は短気なのだろうか。
「オーラ泥棒」を軸としたエンチャント強奪デッキとか、
そりゃ、嵌ればすごい効果だとは思うが、そんなデッキって滅多に当たらない。
さらに言うとその手のキー・カードに依存したコンボ・デッキなどにはパーミッションの方が断然強い。
さらに「オーラ泥棒」が機能しなければこちらが60,000%負ける。
死んだとき精々1個くらいエンチャント奪えればいいな、くらいだろう。
となるとそんなありもしない可能性のために4マナも出して2/2飛行では泣ける。
少し前に出た「寄付」(UD)もこのセット。
青(2)のソーサリーというレア・カード。自分のパーマネント1個を相手にプレゼント。
「凡人の錯覚」(UL)だと10点ライフを得て、押し付けて、それが場を離れると、相手は10点のライフ・ロス。
イカサマを通り超してマニ屁ストと呼びたい(意味解りません)。
こういうように、すごく困るアップキープ・コストを持つパーマネントなどに使う。
実は「凡人の錯覚」以外ではあまり見なかったように思うのだが、効率としてはかなり悪いからかな。
「終末を招く者ショークー」(MI)に使うと吉。
彼女のアップキープ・コストのライフ3点は拒否不可能だし。
しかもかなり強くて飛行も持つが、場にクリーチャーがいると攻撃できないし。
なのでこちらはプロテクション(黒)のクリーチャーを用意して、彼女を呼び、「寄付」でどうだ。
とりあえず何をしたいデッキなのかはよく解らない。
あと「地ならし屋」(MR)を呼んで、「寄付」し、「ちらつき」(UD)も可能。
一連の手順を1ターンで行えば、相手は次の自分のターンに即死する。必要なマナは白青(8)だ。
どこかで失敗すると、こちらが瞬殺の憂き目に会うがな。
「アカデミーの事務局長レイン」(UD)。
ただの1/1なのに青(2)という3マナもかかるレア・クリーチャー。
肝心要の彼女の能力は、彼女のコントローラーか、コントローラーのパーマネントが、
対戦相手のコントロールする呪文や能力の対象になったときに、カードを1枚引けるというものだった。
さらに彼女がエンチャントされていると、カードは2枚引けるようになる。さあ、あなたはこれを強いと見るか、弱いとみるか。
ちなみにトーナメント・シーンではビックリするくらい流行らなかった。
牧場主はこれに「法と優雅の仮面」(UD)をつけてよろこんでたんだけど。
1/1とはいえプロテクション(黒)と(赤)を持って、こちらの何かが対象になると2枚ドロー。
「ショック」(8E)や「恐怖」(MR)はもちろん、プロテクションなので「地震」(8E)の全滅系ダメージも無効。
相手が赤単とかだったら泣いてくれるんだけど、
緑単色ストンピィとかだったら有無を言わさず圧殺されるのでまあ、弱いか。
そして最強カード「不実」(UD)。
青青(3)のエンチャント(クリーチャー)なのだが、
次のテキストを読んで強さが解らなければ、マジックを辞めよう。
「「不実」が場に出たとき、それがあなたの手札からプレイされた場合、土地を最大5つまでアンタップする」
「あなたは、エンチャントされているクリーチャーのコントロールを得る」
マナ・コストはタダで相手の最強クリーチャーを強奪。
フル・パーミッションもフィニッシャーの容易がいらない。相手が用意してくれるから。
能力的には「袖の下」(MM)のほうがひどいと思うが、「不実」の強みは土地のアンタップに集約される。
このテキストは間違いなんじゃないかなぁ。
今酔いながらこれ書いてるから、きっとどこかが間違えてるんだ。そうに違いない。
そうだと言え、オラッ!(錯乱)。
次回は黒。
・・・。
初号機。
この呼び方いかにもオタクっぽくてすげー嫌いだけどね。
第176回5月29日(土)
光が包む。私を、私を洗い流して。そう願いながら。
リストを眺めていたが、このセットの黒は2枚でいい。
まずは「ヨーグモスの取り引き」(UD)。
いい加減作り手は勉強する、ということをしないのか。
このカードが出た頃、カードと見、テキストを読みながらしみじみとそう思ったことを思い出す。
黒黒(4)のエンチャント(場)。
「あなたのドロー・ステップを飛ばす」、そして、
「1点のライフを支払う:カードを1枚引く」という2つの能力。
「アカデミーの学長」(UD)なら4マナ。
そうでなくても6マナなら重いのは重いが致命的でもない。
かつて「ネクロポーテンス」(5E)という腐ったカードがあったが、その再来だ。
1度場に出るともう、どう頑張っても勝てる。
このカードを出して勝てないなら、マジックは辞めるべきだ。
そりゃ、デッキ中4枚がこのカード、それ以外が「沼」とかだと勝てないが、
極端な話、そういった意味不明のデッキ以外だと本当に、6マナで勝利が確定してしまう。
1点のライフで1枚のドロー。
しかも「ネクロポーテンス」と違い、インスタントのタイミングで。
「暗黒の儀式」(MM)や「厳かなモノリス」(UL)を駆使すれば、第3ターンにプレイ可能。
一応触れておこう、「ピット・サイクル」というデッキ・タイプ。
キー・カードはこの「ヨーグモスの取り引き」と「ヨーグモスの意志」(US)、
「スカージの使い魔」(US)、「レイディアントの竜騎兵」(UL)などだが、いくつか亜種がある。
「ヨーグモスの取り引き」はライフ1点がカード1枚と変換可能。
「スカージの使い魔」は手札1枚が黒1点に、「レイディアント〜」は場に出すとライフ5点。
そして「ヨーグモスの意志」は、墓地にあるカードが1ターンの間だけ再使用可能になる、というこの4枚がキー。
さて、どうなると思う?
そしてこの「ウルザズ・ディスティニー」の黒といえば。
そう、「ファイレクシアの抹殺者」(UD)を取り上げないわけにはいかない。
イラストが似ているから、という理由で「エヴァ」、「初号機」などと呼ばれたいたのが懐かしい。
黒(2)の3マナで5/5トランプル・クリーチャー。
「暗黒の儀式」を使って第1ターンに出すのが王道中の王道。
そのまま第2ターンから4回殴り、たった5ターンで勝負がつく凶悪のクリーチャーだ。
ただしリスクも超・極悪。
こいつが喰らうダメージ1点につき、パーマネント1個を生け贄に。
「ショック」(8E)が飛んでくればパーマネント2個を墓地へ。
もちろん2点だけだと死なないが、ブロッカーがいるだけでもパーマネントが犠牲に。
たとえばこいつで攻撃して、相手が1/1でブロック、その後「巨大化」(8E)とか撃たれると逆上したくなる(?)。
ちなみに第1ターンにこいつを呼んで、
次のターン相手が「山」をセットした瞬間、ゲームは終わりを告げる。
もちろん、敗北で。
「ショック」が飛んでくれば全パーマネント(2個だけど)壊滅。
非常にバクチ要素の強いカードだが、
「自分はどうなってもいい。ただ相手を殺すだけ」というデッキでは普通に4枚。
そう、「スーサイド・ブラック」系のことだが、これで第5ターンで殴り殺されると非常に不愉快になる。
まあ1枚だけ入るデッキ、というのもないと思うが。
というわけで次回は赤。
ドラゴンにゴブリンにラッパ(?)。
第177回5月30日(日)
それは緩やかに訪れる。確実にあなたのもとへとやってくる。
やりますよマジック・オフ会!(強調)。
知らない人とデュエルするのは緊張するから苦手なんだけど、
とりあえず常々やってみたいとは思っていた。なのでマジによろしこ(恥語)。
さて「ウルザズ・ディスティニー」の赤。
やっぱり「欲深きドラゴン」(UD)から。
赤(4)で6/5飛行というグレイトに壊れたクリーチャー。
デメリットはアーティファクトをコントロールしていない場合生け贄という点だが、
どう見てもそんなものデメリットのうちに入っていないように思うのは、牧場主だけなのだろうか。
5マナ揃うまでにアーティファクトなどばら撒けるし、
そうなると5マナ6/5飛行は1体で勝負を決する事のできるバケモノだ。
アーティファクトの単品除去は頻発するだろうが、全滅系などそれほどお目にかけるものではない。
それにドラゴンは1体だけではないはずだ。
場に2体出す必要性は全くないが、立て直しは実に容易い。
なんといっても5マナ。普通に行けば第5ターンにはプレイできる。これがオカシい。
今なら「稲妻のすね当て」(MR)でジ・エンド。
出来れば「カルドラの盾」(DS)だろうが、アンタッチャブル化でも実にどうでもよくなる。
今いると当時よりも凶悪なんだろうなぁ。
「せっかち」(UD)も好きだった。
赤(2)のエンチャント(場)。英語名「impatience」。
牧場主が大好きだったという事はもちろん流行らなかった(号泣)。
「それぞれのプレイヤーのターン終了時に、
そのプレイヤーがそのターン呪文をプレイしていない場合、「せっかち」はそのプレイヤーは2点のダメージを与える」
え、もしかしてダメ・レア!?(怯)。
うん、今見るとどうして使っていたのかよく解らない。
「命知らず」(UD)は復活して欲しいなぁ。
赤1点のみのソーサリーで、追加コストにクリーチャーを1体。
効果は対象のクリーチャー1体かプレイヤー1人に4点のダメージ。さあ、どうだ。
1マナで4点ダメージなら強烈。
追加コストのクリーチャーも、この効果なら妥当だろう。
惜しむらくはインスタントであればもっと良かった。がそれだとさすがに強過ぎるか。
序盤に出してその後に箸にも棒にもかからなくなったクリーチャーを生け贄にしてもいいし、
今なら「手綱取り」(MR)で1ターンだけ拝借してそいつを生け贄に捧げるとかそういう使用方法もアリだ。
当時流行ったのは「ゴブリンの司令官」(UD)とのコンボ。
赤赤(4)とかなり重い3/3クリーチャーで、さらにエコーまで付いている。
が、こいつの場合このエコーのおかげでより使い出が良くなっている。皮肉なものだ。
まずこいつが場に出ると、赤くて1/1のゴブリン・クリーチャー・トークンが2個出る。そしてさらに。
場から墓地に置かれた時にも出る。
プレイして、1/1が2個。
その次のターン、エコーの支払いを拒否。
するとまた2個出て、6マナで1/1が4個。さあ、どうだろう。
牧場主は、この後に「ラッパの一吹き」(UD)を撃つ。
赤(2)のインスタントで、攻撃クリーチャーはターン終了時まですべて+2/+0。
そして生き残ったゴブリンなどには「命知らず」。
もし緑相手などでブロッカーがたくさんいるなら「反動」(UD)を張ろう。
とりあえず死んでる。
どっちかが。
次は緑か。これまた変な生き物がいっぱいいるな。
主にロフェロスとか。
第178回5月31日(月)
助け合うから家族でも、家族だから助け合うんでもない。解るよ、いつか。
早くも緑。そしてその他でこのセットも終了。
「再誕のパターン」(UD)。
緑(3)のエンチャント(クリーチャー)。
エンチャントされたクリーチャーが墓地へ行った場合、
そのコントローラーはライブラリーからクリーチャーを1体、場に出す。
は!?
まずは第1ターン、「森」から「ラノワールのエルフ」(8E)をプレイ。
第2ターン、「沼」から「暗黒の儀式」(MM)、「森」、「ラノワールのエルフ」をタップ。
そして黒黒黒緑緑のうち、緑(3)で「再誕のパターン」を「ラノワールのエルフ」にエンチャント。
残った黒で「無垢の血」(OD)などを撃ち、「再誕のパターン」付きの「ラノワールのエルフ」を生け贄に捧げる。
するとエルフは「ダークスティールの巨像」(DS)などに化ける。
破壊不可能の11/11トランプル・クリーチャー。
第4ターンで勝敗がつく。
これは極端な例だが、緑単なら3〜4ターンにこの展開が可能。
デッキは「森」、「ラノワールのエルフ」、「再誕のパターン」、フィニッシュ・クリーチャー。
そしてあとはそれをサポートするカードのみで構成すれば、こういったアホな展開も可能だ。可能なのだ。
ただ緑は故意的にクリーチャーを屠れない。
ダメージで倒す点は黒を除いた他の色と同じではあるが、
緑は赤や黒と違い、戦闘以外でのダメージ・ソースを基本的に持たない。
白は大味ではあるが「神の怒り」(8E)などがあり、青は倒す代わりにバウンス系の呪文を持つ。
例えば「再誕のパターン」が付いた「ラノワールのエルフ」の攻撃を、あなたはブロックするだろうか。
だからこのテのデッキでは緑単で組むと大体起動できない。
「狂気の祭壇」(TE)や「ギックスのかぎ爪」(US)などの自殺用アーティファクトを入れる必要がある。
ちょっと前なら「賛美されし天使」(ON)や各種ドラゴン系なんだろうけど。
今は「神の怒り」ですら殺せない「ダークスティールの巨像」なんだろう。墓地再利用が出来ないけど。
さてお次は「ヤヴィマヤの古老」(UD)。
緑緑(1)でただの2/1。これだけなら緑でなくてもアウトだ。
だがこいつは場から墓地へ行くと基本地形カードを2枚、手札に加えられる。
そしてさらに、「(2)、ヤヴィマヤの古老を生け贄に捧げる:カードを1枚引く」という能力を持っている。
つまり、「攻撃して2点のダメージ→2マナと生け贄でカード1枚→墓地行きで基本地形2枚手札に」、となる。
あれだな。
通販番組でやたらとオマケが付く、みたいな感じだ(?)。
もちろん2点がそのまま通るなら攻撃し続ければいい。
だがそういう状況は多くないだろうし、2点が続くと相手もかなり嫌がるだろう。
5マナのソーサリーでカード1枚+基本地形2枚手札に、という使い方も出来ないではないが、
せっかくパワーが2あるんだからアタッカーかブロッカーにして、死亡確定後に2マナ払い、カードを引こう。
これがコモンだから恐れ入る。
そして「ラノワールの使者ロフェロス」(UD)。
緑緑で2/1。他の色だとともかく、生き物の色である緑ではアウト。
だが、こいつの価値は次のたった一行のテキストでそのすべてが賄われている。
「T:あなたのマナ・プールに、あなたがコントロールする「森」1枚につき緑マナ1点を加える」
第1ターン「森」から「ラノワールのエルフ」。
第2ターン、「森」セット。そして「ラノワールの使者ロフェロス」。
第3ターン、3枚目の「森」をセット。そしてすべてをタップしてみようじゃないか。
なぜか7マナ出るぞ?
ナチュラルにこのセットが初出の「茨の精霊」(UD)がプレイできる。
「ラノワールのエルフ」が「クゥイリーオン・レインジャー」(VI)だともうよく解らない。
「森」が数枚出てて「精神力」(EX)が出ていると特に造作もなく数十マナは溜まってくれるだろう。
幸い、というのだろうか。
レジェンドなので場に2体以上存在できない。
これがレジェンドじゃなかったらと思うとそれはもう、とても考えたくない。
計算が面倒だから(そんな理由か)。
その他にも基本セットに再録された「すき込み」(8E)とかもこのセットが初出。
さらに「皇帝クロコダイル」(UD)や「年経たシルバーバック」(7E)などの変な生き物もいた。
この「ウルザズ・ディスティニー」というセット、マジでバカ。
それをさらに痛感させるのが次回、アーティファクト。
このセットの環境下で4マナ捻られるとそれだけで泣けた。
「マスティコア」(UD)。
いまだにこれと「ブラストダーム」(NE)は特に理解しがたい。
第179回6月1日(火)
ただ輝き、ただ空を舞う光の鳥となろう。
「ウルザズ・ディスティニー」も最終回。
というわけでガス欠。更新するパワーを下さい(あざとい)。
アーティファクトだけにしよう。
特殊地形は1つだけで別に食指惹かれないし。
「金属細工師」(UD)。
あー、頭痛いクリーチャーだ。あと頭オカシい。
3マナ1/2。もちろんこれで終わればここに書くわけがないのだ。
「T:あなたの手札にある任意の数のアーティ・ファクト・カードを公開する。
公開されたカード1枚につき、あなたのマナ・プールに無色のマナ2点を加える」
場に出した次ターンにタップ。
手札からアーティファクトを5枚くらい公開する。
それだけでいきなり無色とはいえ10点マナ・プールに加わる。
さらに「通電式キー」(US)があればそのうち(1)でアンタップする事が出来る。
そして何事もなかったかのようにタップし、同じ5枚を公開すると、マナ・プールには(19)が浮いている。
「通電式キー」が2枚あれば(28)の無色マナ。
とりあえず生中!(現実逃避)。
手札の5枚がアーティファクト、というのは無さそうで、ある。
そう、アーティファクト・デッキだ。「山」と「猛火」(8E)を混ぜるだけでいいのだ。
「火薬樽」(UD)はなんだかんだで強かったなぁ。
軽い2マナのアーティファクトなのでパーミッションのお供に便利。
アップキープ時に導火線カウンターを1個置く事が出来る。ちなみに拒否も出来る。
そしてタップし、生け贄に捧げると、導火線カウンターの数に等しいアーティファクトとクリーチャーを全滅。
緊急時にはどうしようもないが、
2〜3マナ域のクリーチャーで一斉に攻めるストンピィ系にはよく効く。
3個載せた状態で放置しておけば「ボール・ライトニング」(5E)はプレイできないだろうし、
もし相手のキー・カードがクリーチャーかアーティファクトで、そのカードが解っているなら、導火線を操作しよう。
「スランのゴーレム」(UD)も好きだった。
5マナで3/3。もちろん変な能力をこの生き物も持っている。
こいつは、エンチャントされた状態だと、+2/+2、飛行、先制攻撃、トランプルを得る。
「鏡のローブ」(EX)がこの環境下だと最強だったかな。
青(5)で5/5の飛行、先制攻撃、トランプル、アンタッチャブル。
あとついでにポテトも!(現実逃避)。
「マスティコア」(UD)〜!(機械猫風に)。
4マナ4/4、アップキープ時に手札1枚捨てないと死ぬ。
(2)で再生。(2)で対象のクリーチャーに1点のダメージを飛ばす。
もしかして強そうに思えない?
あ、そう。そういう人も、いるかもしれないね。
とりあえず牧場主は相手側で見たくないクリーチャー、ダントツNo.1。
4マナ4/4も意味解らない。
クリーチャーがいればダメージ飛ばして潰していこう。
まあ前述の28マナがあればどんなクリーチャーでも死んでくれるだろうし。
さらにダメージ源はアーティファクトなので無色で、色のプロテクションを持っていても意味がない。
クリーチャーがいなくなったら4/4で殴ろう。
「恐怖」(MR)や「闇への追放」(8E)は効かないし、
ダメージ・ソースで殺そうにも2マナあればその場で再生してしまう。
結局は「神の怒り」(8E)くらいしかなく、青のバウンスもわずか4マナなら吐き気がする。
これ、死なない。マジで。
手札破壊されるとさすがに維持できないが、
そういったデッキと当たる事は稀で、その前に殴り殺してる。
価格もすごかった。
1枚¥4,000くらいした、確か。
「パワー・9」なんかを除くと最高のクラス。
「呪われた巻物」(TE)が¥2,000〜¥3,000なのを考えると、
スタンダード状況下、つまり目の前でこのセットが売ってるのにこの値段なのはいかに壊れていたか解る。
「変異種」(US)と甲乙つけがたい強さだが、
何よりも無色で「解呪」(7E)や「帰化」(8E)で死なない以上、断然にこちら。
入るデッキをほとんど選ばない。
パーミッションのフィニッシャーとしても使うし、
普通のクリーチャー・デッキでは有無を言わさず主砲となった。
このカードは伝説といっていいだろう。
さて、次回は「メルカディアン・マスクス」。の白。なんだろ。
「革命家・超・マノ」かな(誰)。
第180回6月8日(火)
あなたの思いを知るには、大人になるしかないのですか?
こう、久しぶりの更新な訳ですよ。
1週間ぶり。連日更新だったので放置感たっぷり。
1つのセット終わるごとに反響あるまで放置しようと決めていたのだ。
「メルカディアン・マスクス」をもって再開。
ん?反響があったのかって?
ないよ!(号泣)。
勝手に再開する。
やさぐれテキストなのは心境を反映してだ。
「革命家チョー=マノ」(MM)。
白白(2)の2/2、レア・カードで無敵。以上。
マジに無敵なんだよ。ダメージで死ぬ事は決してない。
こいつへ与えられるダメージは、すべて軽減されてゼロになる。
「最下層民」(US)とかつくと最強。
相手のオール・アタックをスルーしてもダメージ受けない。
「恐怖」(MR)で即死するけど。
だから「法と優雅の仮面」(UD)を付けよう。
それでも「神の怒り」(8E)で死んじゃうって?なるほど。それも一理あるな
じゃあ何か永続的にアーティファクトにするカードで、「ダークスティールの溶鉱炉」(DS)。
・・・。
まあ、無敵(投げやり)。
「象牙の仮面」(MM)も強かった。
白白(2)のエンチャント(場)で、レア・カード。
効果は「あなたは呪文や能力の対象とならない」、以上。
「MoMA」とか即座に投了。
記憶するにあのデッキはパーマネント対策って無かったはず。
そうでなくても手札捨てさせデッキとかただの公明党デッキになって生産価値はホームレス以下。
バーン・デッキもほとんど即死だろう。
これと「銀騎士」(SC)とか出ちゃうと手札のカードはオール・共産党。
ってまあ、赤バーンとかは「銀騎士」出された時点でグレイトにやる気なくすと思うけどね。
ただ、自分のプレイにも影響を及ぼすので注意。
「対象のプレイヤーはカードを1枚引く」とか、自分にプレイできない。
相手にプレイしてもいいけど、それは何かの、違う意味でのプレイだろう。
「物語の円」(MM)も地味だが有用。
白白(1)のエンチャント(場)で、いわゆる「防御円」シリーズ。
場に出たときに色を選んで、白の起動で選んだ色のダメージ源を1つ無効にする。
「防御円」は色が合わないとただの紙だったが、
このカードの場合は相手のデッキに合わせて色を選ぶだけでいい。
複数色でも、その時点で最も脅威の色を選択するだけでグッと楽になるはずだ。
ただ、赤や緑相手には効きそうで効かない。
ダメージ源が多く、この1枚で対処しきれない場合が多いのだ。
「防御円」シリーズは起動コストが(1)だったが、こちらは白。つまり色拘束が強い。
白単とはいわないにしろ、それに準じたデッキでなければ白のマナ・ソースを充分に供給できないはずだ。
だったら「神の怒り」でいいじゃないか、となる。特に緑相手には。
赤相手にはプロテクション・クリーチャーやエンチャントで沈黙するし、意外と出番は無い。
強いカードだと思うんだけどねぇ。実際相手に出されても驚異的に困る、というほどじゃない。だからアンコモン。
「拘引」(MM)も使った。
白(2)のエンチャント(クリーチャー)。
つけられたクリーチャーは、攻撃にもブロックにも参加できず、
さらにその起動型能力をもプレイできなくなるという、強力なクリーチャー除去。
クリーチャー除去といっても場からいなくなるわけではないが、
これをエンチャントされて価値が残るというのはほとんどない。だいたいゴミ化。
起動型能力とは要するに「:」で区切られた能力の事で、そうでないものは影響を受けない。
例えば「ラノワールのエルフ」(8E)のマナ能力はプレイできなくなるが、
「革命家チョー=マノ」のダメージ無効能力は影響を受けない。そういうこと。
たとえば表向いた「にやにや笑いの悪魔」(ON)につけると効果的。
今なら「屍族の嫌悪者」(DS)かな。相手は泣いて喜ぶはずだ。マゾならだけど。
「恭しきマントラ」(MM)はこのセットの白最強カード、かな。
レア・カードではあるが、まずインスタントで、マナ・コストは白(3)の4マナ。
そしてこのサイクルには、ピッチ・スペルといってコストの支払いに選択肢があるカードがある。
もちろんすべてのカードではないが、「恭しきマントラ」の場合、白(3)か、「手札から白のカード1枚を取り除く」か。
効果は、「すべてのクリーチャーは、あなたが選んだ色1色に対するプロテクションを得る」。
4マナでもいいし、手札から白1枚でもいい。
この汎用性が強く、白ウィニーなどではほとんど詐欺に近い。
「十字軍」(6E)などで強化され、ただ特攻する白の軽量クリーチャー群。
赤や黒なんかは「崇拝」(7E)1枚で完封されるわ、青は態勢が整う前に殴り殺されるわ、
ある程度時間を稼ぐとおもむろに「ハルマゲドン」(6E)が飛んできて、優劣はその時点を持って決定付けされる。
何かあれば「恭しきマントラ」。
何か、とは例えば「地震」(8E)などだ。
プレイヤーは普通に喰らうが、クリーチャーは全員無事。
双方のクリーチャーが無事だが、撃たれるという事は相手側が不利のはずだ。
それを「待った」。
総攻撃時のフィニッシュ・カードとしても有用。
というかこのカード、4マナで撃った事ってほとんどないし。
白単ウィニーならピッチ・スペル用の白カード1枚なんて手札に無いことが無い。
クリーチャーにはリクルート能力があるものが多いが、割愛する。
説明するのが面倒だからだ。
第181回6月10日(木)
努力は必ず結実する。そうは思えない場合でも、その後いつか、必ず実を結ぶ。
さて、グレイトに難航中のマジック・オフ会。
正直に言うと、この時点で企画倒れ感満載。
・・・。
ダイエーの和田はカッコいいなぁ(逃避)。
よく考えてみると、ここって何人の方が見てるのか。
せめて数人、という感覚でいるのだが、もしかすると2〜3人なのか。
まあそれならこの寂しさも理解できるが、その証左が現われた瞬間、このコンテンツは閉鎖だ。
というわけでマジック・オフ会ぜひ。
半日から1日かけてただマジック。
主に限定戦。その店で買ってデッキ構築。対戦。
・・・。
ぜひ(泣)。
第182回6月11日(金)
未来は必ずやってくる。望もうが望むまいが、それは必ずやって来る。
企画倒れは無視して次へいこう。
「メルカディアン・マスクス」の青。
ちなみにセットの意味は「メルカディア人の仮面」だ。
だ、といっても牧場主はもうマジックのストーリー覚えてませんけどねッ!
ミリーは死んだの?(古)。
ああんもう「占い」(MM)が大好きで。
こういう地味で相手が「ふーん。・・・で?」というカードは大好き!
青のみのエンチャント(場)。つかさすがにこれくらい軽くないと使わないけども。
能力は起動型が2つ。
まず青青(3)で「あなたのライブラリーを切り直す」。
そして(X)で「あなたのライブラリーを上からX枚見て、好きな順番で戻す」。
とりあえず青単パーミッションのお供だったんだが。
土地は揃えど手札にカウンターが無い、とかクリーチャー除去が無い、とか、
そういう致命的なシーンでこのカードがあると非常に助かる。何しろ動くのは相手のターン終了時だし。
何もする事が無かったらドカンと4〜6枚見ればいい。
さすがにその中には喉から手が出るほど欲しいカードがあるだろうし、
逆に無かったらなかったでとりあえずは一番欲しいカードを上に積んで、その後にシャッフル。
パーミッション以外では使えないだろうけど。
コンボ系にも使えそうだが、素直にドロー系を使うほうが早い。
そもそもコンボ系はマナ・カーブすら綿密に計算されているので余裕は全く無い。
「袖の下」(MM)も非常に!
何しろ相手はほぼ必ず嫌な顔をするから!
嫌な顔しなかったらノン・クリーチャーのコンボ・デッキだ。
そうなると青単パーミッションにとってこれほどくみしやすい相手もないだろう。
効果はすごい。
相手のライブラリーを見て、クリーチャーを1体選ぶ。
それを自分のコントロール下で場に出す効果で、青青(3)というコスト。
青単パーミッションならフィニッシャーとしての5マナは許容範囲。
ちなみにパーミッション以外ではほとんど使う事は無いぞ。いや、使ってもいいけど。
相手のライブラリーを見てデッキ内容を把握し、かつ最強のクリーチャーを手篭め(?)にする極悪カード。
まあ相手の最強クリーチャーが「ドロスの収穫者」(ON)とか、
他色のアップキープ・コストがあるクリーチャーだったりするとキツいものがあるが。
「通商停止」(MM)も愛着がある。
これかなり使うのが難しいカードだが、その分意地で使った。
青(3)のエンチャント(場)。維持コストとしてアップキープ時にライフ2点をロス。
そして効果が「土地でないパーマネントはそれぞれのアンタップ・ステップ時にアンタップしない」、だ。
立つのは土地だけ。クリーチャーやアーティファクトは眠ったまま。
もちろんウィニー系などは困った事になるが、それはそうとて2点は毎ターン失う。
しかもウィニー系に効くのは効くが、とりあえず1回は殴ってくるのでライフはすぐに危険域になる。
そもそもコストが4マナなので、それまでには数回殴られているだろう。
その後にプレイすればタップ状態のクリーチャーはそのまま眠っていてくれるのだが、
相手が白だったり緑だったりすると「ふーん」と「解呪」(7E)や「帰化」(8E)が飛んできて泣くハメになる。
6マナとか溜めて「通商停止」後にカウンターを、と。なるほど。
その頃ライフは片手の指の数以下だと思うが?
何か恒久的にライフを得るギミックがないと厳しい。
これを使うとすれば、ほとんどの場合、クリーチャー除去をこのカードが担う。
となれば、プレイまで最短で4ターン、その後も2点のライフ・ロスを強いられるわけだから、
だいたい10ターンくらいで死亡が確定してしまうはずだ。そんなの青単パーミッションでは絶対に使えない。
だが、毎ターン2点以上のライフを得る事ができれば。
今なら「絡み花」(MR)をばら撒いたり、「ボトルのノーム」(MR)を回したり。
「永劫の塔」(MR)が回ればまず負けないだろうが、そもそも毎ターン8マナ浮くなら何しても勝てるか。
さあーみんなでー考えようー(若い人解りません)。
優良ピッチ・スペル2枚。
「噴出」(MM)はこの時期の青を含んだデッキではよく見かけた。
まずは青(4)のインスタント。そしてピッチ・コスト、つまり代用コストは、「島」2枚を手札に戻す。
効果は「カードを2枚引く」。
5マナ・インスタントではまず使わない。
相手のターン終了時に「島」2枚を手札に戻し、2枚引く。
さすがに序盤にこの代用コストで使うとかなりヤヴァいことになってしまうが、
だいたい中盤以降なら土地が2枚戻ろうがそれほど困らない。0マナで2枚引けるのと同義だ。
そしてもう1枚、「妨害」(MM)。
こちらは青得意のもう1分野、そう、カウンター。
まず普通に使うなら青青(2)で「対象の呪文1つを打ち消す」。
つまり(2)重い「対抗呪文」(7E)で使うに値しない。問題は代用コストだ。
それは「島」3つを手札に戻す。
「噴出」は2枚。「妨害」は3枚。
いくら致命的なカード、そうだな「ファイレクシアの抹殺者」(UD)が出ても、序盤に使ってはいけない。
死ぬから。
第3ターンが終わって土地の出ていないパーミッション。
死ぬから。
通常、実は4マナ払って使う。
そして緊急時に「島」を3枚戻してカウンターするのだ。
あと「妨害」が複数枚あると落ち着くね。この後に出る「撃退」(PR)と合わせて。
こんなところかな。では次回は黒。
デルレさん(誰)。
第183回6月14日(月)
君の言いたい事は恐らく正しい。だが、君の言い方は明らかに間違っている。
「フィフス・ドーン」のお気に入りは「ソラリアン」(FD)。
7マナ0/0で烈日という悪い意味で意味の解らない生き物という点と、
タップすると上にある+1/+1カウンターが倍になるというかなりテキトウなところが。
あと「闇への追放」(8E)で普通に死ぬところとか。
どころか「蠢く骸骨」(8E)で止まるナイス・ガイ。
ちなみに「ガイ」は「害」だ。
インパクトでは「地ならし屋」(MR)に遠く及ばないが、
とりあえず「ソラリアン」という名前が面白いのでお気に入り第1号とする。
絶対に元・体操選手の森末がカード・デザイナーだ(違うと思います)。
「ソラ〜リアンですごひゃーくごひゃく♪」
・・・。
これもネーミング・ライツなのか(だから違います)。
えーっと、続いて「メルカディアン・マスクス」の黒でも書こうかと思ったが、
もうここまで書いただけで手が疲れて「ソラリアン」という感じなので(?)、やめる。
牧場主は何てナイス・ガイなんだろう!
・・・。
第184回6月19日(土)
騙す、騙さないは結果でしかなく、物事の見方の1つに過ぎない。
さて、マジックのオフ会をやりましょう。
・・・。
オフ会にならないけど、やりましょう。
期日を決めます。決めないとこの男は動かないから。
そう、それは7月4日の日曜日にしよう。場所は京都市内、だと思う。
もしこの条件下で遊んでいただける方、1度ご連絡ください。
何するかは全然解らないけどね。
とりあえず牧場主としては限定性をやりたい気満々。
特にほとんどまったく触れていない「ダークスティール」と「フィフス・ドーン」の。
ドラフトではなく、なんていうの?
パックをいくつか買って、その場で組む形式のやつ。
40枚下限で、余ったカードはサイド・ボード。まあ、そんな感じを。
もちろん構築戦もやりたい気満々。
とはいえ、牧場主が満足にデッキを組めるのは、
そうだな、「スカージ」まで。「オンスロート」が大量にあるのはなぜ。
というわけでよろしく。
この機が流れたら本当にカードの整理すらしないのでこの人。
第185回6月20日(日)
輝いていたあの日は無事か。君の心の中でちゃんと、生きているか。
とりあえず7月4日決定しました。イエー。
問題は参加者が牧場主含めて2名という事のみだ。
それってオフ会っていいませんよね?(真顔)。
まあ、いいんだ。
牧場主がマジックやりたいだけだし。
あれだね。カードの整理してると無性にプレイしたくなる。
もし興味のある方は全然間に合うのでお問い合わせを。
現実的にはこのまま強行じゃないかと思うんだが、それでも問題ないし。
こういうテキストだからかたまに誤解があるが、リアルな牧場主は全然恐くないですよ?
むしろ今の我がヤクルトのよ(削除)。
とりあえずレギュレーションのメインは限定戦〜。
「ミラディン」、「ダークスティール」、「フィフス・ドーン」のサイクルで。
もう1パック目に「ソラリアン」(FD)が来たらそれを軸にデッキを構築するでしょう牧場主。
限定戦で5色。しかもレアだからおそらく1枚しか手にない「ソラリアン」。
2,000回くらいやれば1回くらい勝てる気がする。
ようし!(コラ)。
「粉砕」(8E)で割られたら店を割ります(犯罪)。
構築戦は「インベイション」あたりから。
基本セットは一応「第8版」というところで行こうかな、と。
「第8版」なんて数パックしかかってないけど、これまでの基本セットもあるし。
「ネビニラルの円盤」(5E)って健在だよね?
・・・。
牧場主の記憶が健在ではありませんかそうですか。
記憶というより倫理観だよな。
ま、あまり堅苦しくならないような日にしたいですな。
第186回6月23日(水)
気づいた時にはいつも遅い。なら、今気付ける事もあるはずだ。
デッキを考えるのが久しぶり。
そもそもマジックやるのが年単位ぶりなのだ。
デッキの下限が40枚か60枚かかなり本気で迷ったり、
この最近になって「第8版」のカード・リストに目を通したりしている。
「好機」(7E)も落ちたのか・・・。
6マナ・インスタントでカード4枚ドロー。
単純だけど「霊感」(8E)や「集中」(OD)より好きだった。
まあ大好きな「抹消」(8E)が再録されているのでオアイコといえばそうかも。
数パック買ったのは買ったんだが、
レアが「旗印」(8E)とか「役畜」(8E)とかでかなり泣ける。
単一のクリーチャー・タイプで組めという神のお告げなのだろうか(?)。
「サーボの命令」(IN)で即死なんだけども。
あと「強要」(8E)よりも「呆然」(6E)のが好きだ。
「サバンナ・ライオン」(8E)がいきなり復活したりするのは嬉しい。
が。
「泥棒の競り」(8E)?
「キノコザウルス」(8E)まで・・・。
とりあえず「女帝ガリーナ」(IN)をどうやって使おう(使うのか)。
第187回7月5日(月)
ただ前を見据えて、誰にも気づかれずに歩いていく。
というわけで久々マジック、4日のレポ〜ツ。
場所は京都市内某所。時間は11:00。某所の開店時間だ。
ところで、今から述べるすべてが言い訳がましくなることをご了承いただきたい。
寝不足。
深夜ではなくデッキ製作完了は明け方。
最後に回していたハイランダー用のデッキに時間かかりまくり。
基本地形以外が各1枚までなので、カードを探すのが非常に手間。手間(連呼)。
最初に作っていればよかったのだが、
普通の構築戦用のデッキを作るのが楽しくて後回し。
ちなみに今回のレギュレーションは「インベイジョン」から「ジャッジメント」まで。
ハイランダーの作りはじめが02:00頃。
仕事がどうだとか言い訳にしない、ってそもそもこれが言い訳(?)。
コモン・カード限定のハイランダーは比較的早く組めた。探す手間が少ないためだ。
だがそうじゃないハイランダーは違う。
レアなどは各セット頭から1枚1枚捜索するのだ。
しかも自分が言い出したことだがハイランダー、範囲を広げすぎた。
「第8版」→「インベイジョン」→「プレーンシフト」→「アポカリプス」→(省略)→「スカージ」。
基本セットは1つもエキスパンションは9セット。
半ば意識を失いながらカードを捜索。
とりあえず枚数が60枚であることを確かめると、
そのまま箱に詰め込み、シャッフルもせずにとっととベッドに潜る。
夜は、明けていた。
数時間後、京都市内にいた。
照りつける太陽。数歩歩くだけで汗ばみそうな熱気。
そして自業自得の寝不足と相成り、地下鉄を出る頃には死にそうになっていた。
到着は午前10:00過ぎ。
やや早いのは仕事に必要な買い物に駆られたせい。
ゼスト御池をフラフラ徘徊していた牧場主は、職務質問すべきだった(?)。
とにもかくにも到着し、お手合わせ。
ネットでは掲示板などで何度もやりとりしていても、
リアル世界でははじめてお会いするので緊張する。人見知りするのよー。
人見知り以上にマジックやりたかったから今回なんだけども。
そういった精神的なプレッシャーもあってか凡ミス連発。
特に再生クリーチャーの再生を忘れることはザラで、何度も大後悔。
マナ計算も間違えるわプレイするカードの順番もミスるわでそれはもう、散々だった・・・。
・・・(遠い目をしている)。
あとサシだと心身ともにすぐ疲れる。
テンションは高くても、体力がそれに追いついてくれない。
まあ今回のはテメェの自己管理能力の甘さが露見しただけにしても、
3人以上いれば小休止を挟んだり出来ただろうし、そういう意味では反省すべき点も多かった。
なので誰かご参加を!(そこか)。
あとトイレ無いのはマジ辛い・・・。
いや、店の人に言えば貸してくれるけど、それもちょっと・・・。
接客業の仕事が長かったので、自分はまず「店員にどう思われているか」を考えてしまう。
まあそんなことはどうでもよく。
非常に有意義な時間だった。
終始眠かったけど(最悪)。
第188回8月30日(月)
信じることは罪深い。
え、下手すると2ヶ月放置ですかここ!?
・・・。
いや、更新パワー(?)が尽きてただけなんだけど。
でも「更新しろコラ」という要望(?)を3通いただいたので、更新。
当牧場のすべてのコンテンツは「更新しろ」というお言葉で更新するという姿勢。
でもここは内容の割りに時間と根気を使うので、「累計3通」という非常にあざとい姿勢となっている。
時間かかれば集まるものだ(何だと)。
うん、これからしばらくは毎日とはいわなくても数日に1度は更新していきたい。
いきなり更新頻度が下がったら更新パワー(?)が尽きたということでそっとしてやってください(?)。
とりあえずマジックはいつでもやりたい。
第189回9月7日(火)
歴史は無言で語りかける。今のあなたの言動を裁くように。
更新しようと思ったらプロバイダー関係でゴタゴタ。
そもそもまたしてもマジックから遠のいているので何を書こうか迷う。
とここまで書いてなんかセットの色ごとに書いてたな、と思い出す。
なんと6月11日が最後になっているので今書くとしても約3ヶ月ぶりになる。
・・・。
もう無かったことにしてもいいっスかね?(問題発言)。
ところで。
新たなエキスパンション「神河物語」。
当初あの三国志シリーズのように別物だと思っていた。
しかも読み方も解らんし。しばらく「しんこう」かとおもっていたら「かみがわ」とのこと。
なるほど、舞台は我が京都か(壮絶に違います)。
マジックの新エキスパンション「カモガワ物語」。
バイト帰りに男が3〜4名缶ビール片手に川べりでダベる物語(実話?)。
ヤマグチさん元気かなぁ(伏せなさい)。
「神河物語」の次は「桂川物語」。
そして締めくくりは「淀川物語」で華やかにフィニッシュ。
牧場主の人生がフィニッシュ。
第190回11月26日(金)
答える術も、応える技量も、お前にはないのだろう?
はい、2ヶ月以上放置ですか。
うん、アクション無ければグレイトに放置してた。
というかまあ当牧場の日記以外のコンテンツは全部そうだけど。
さて。
何書こう・・・。
なので書くことを募集します!(最低)。
何でもいいです!
「これについて語れ」とかそんなのでも。
ただ最近のセットは良く解んないのでご容赦いただけますよう。
一応雑誌は買ってるけど読んでないしね!(ダメ)。もうそろそろ買うのやめようかなぁ。
そういえば「デュエリスト・ジャパン」って刊行されてないのか?
ネタ募集は本当に何でも良いです。
いまさら人に聞けない超初心者な内容でもどんと来い!
こんなので180回も更新してる事実に驚く。
=====
第191回12月3日(金)
時には折れることも、時には折れないことも肝要だ。
今回は「メルカディアン・マスクス」の黒。
何も突っ込まずに流すように(?)。
このセットの黒で最も好きなのはやはり「暗黒の儀式」(MM)なんだが、
これは初出が「アルファ」だし、このセット独自のカードではないので何か違う気がする。
というわけでリストを眺めていて、いくつか「お」と思ったのがあった。ではまずその一番手からご紹介。
「強行軍」(MM)。
「なんだっけ?」とか言わないように。
黒黒黒(X)という超激重なコストを誇るレア・カード。
一応ルールとしてはXをゼロとしてプレイしても構わなかった気がする。
効果も簡単。「点数で見たマナ・コストがX以下のすべてのクリーチャーを破壊する」。
「神の怒り」(8E)が4マナで全破壊。
単純にコストだけを比べると圧倒的に話にならない。
だがこのカードのメリットは「神の怒り」にないコストの柔軟性にある。
リスク・コントロールというと大袈裟だが、あるときは「1」、あるときは「4」と選択肢がある。
マナ・クリーチャーなどのシステム・クリーチャーがウゼぇという場合など、
「X」の値を「1」にして4マナで撃てば、「極楽鳥」(8E)などを難なく殲滅できるだろう。
こちら側にコストが1マナ以下のクリーチャーがいなければ万々歳だし、まずそういう場合でないと撃たない。
「そんなの全体へのダメージ呪文でいいじゃん。軽いし」というのも解る。
だがその場合こちらにも被害があるし、相手側がプロテクション(黒)を持っているとアウトだ。
「強行軍」は黒いカードであるが対象を取らずダメージでもないため、そういうクリーチャーも根こそぎ破壊できる。
ただしその分再生には弱い。
あまり気にするな。そういう場合もある。どんな結論だ。
あとは「デルレイッチ」(MM)かなぁ。
よく「センギアの従臣」(5E)とセットで語られるクリーチャーだが、
なんか普通に「ブラット・ペット」(8E)などの雑魚が生け贄になったりしてよく出てきた。
6/6でトランプル。黒なので「恐怖」(MR)なども効きやしない。
これが場に出るとほとんど絶望的になり、1体でゲームを終わらせることも可能だった。
キャスト・コストは黒(6)。7マナは重いが黒コントロールなどで生出しすることもあった。つかした(実話)。
7マナか、「黒のクリーチャー3体を生贄にささげる」がコスト。
確率的には非常に薄いが、なんと1ターン目に出すことも可能だ。4回殴ればゲームは終わる。
実際には出した瞬間相手が「投了」と漏らすので1ターンでゲームは終了だ。
「暴露」(MM)も好きなカードの1つ。
レア・カードで、黒の専売特許、捨てさせカードの1種。
効果は「土地以外のカードを1枚選び、そのプレイヤーはそれを捨てる」、だ。
この効果自体は「強要」(6E)とほぼ同じ。
だが「強要」は3マナでさらに土地まで選ぶことが出来たが、
この「暴露」は黒(3)の4マナ。ここまでなら「暴露」を使う理由は何1つとしてない。
だがこのカードが優れているのは、先ほどの「デルレイッチ」と同じく、代用コストが存在するところだ。
黒(3)を支払うか、その代わりに「手札から黒のカードを1枚取り除く」かの二択。
つまりマナ・コストを支払わずにプレイできるところが強みであり、このカードの場合1ターン目に撃てる。
だがいくらマナを支払わないからといってもカードは2:1での交換となるわけで、つまりそれがカバーできるデッキで出番がある。
普通ならレギュレーションにもよるが「強要」でいい。
2:1での交換はつまり、相手にカード・アドバンテージを与えていることと同じ。
もちろんこちらが選ぶのは相手が持っている中で最も危険なカードだが、これもほとんどバクチだ。
相手が土地しか持っていなければこちらはただ2枚を無駄にしたことになる。しかもうち1枚はリムーヴ。やってられない。
それでもこのカードが普通に使われ、シングルでもそこそこ高値をつけていたのはこの代用コストの利便性だろう。
個人的にこの代用コストは「噴出」(MM)や「誤った指図」(MM)で青のイメージが強いが、
「恭しきマントラ」(MM)とこのカードも非常にインパクトが強い。まあ個人的というか使っていた程度にもよるけど。
「恭しきマントラ」は強いカードなんだけど、
おそらく1回も使ったことがないから(えー?)あんまり馴染みがない。
当初はそれほどでもなかったんだけど時間が経つにつれて価値が上がっていった気がする。
あと「闇市場」(MM)を頑張って使おうと思ったけどマゾ道っぽいので諦めた。
あと「奸謀」(MM)も以下略。
「冥界のスピリット」(MM)も馴染みないなぁ。
あとは精々「のたうつウンパス」(MM)が周辺で流行ったくらいか。
「のたうつ」という単語が新鮮でバイト先であらゆる形容詞として「のたうつ」が使われた。
実例1:「〜さん、〜からのたうったお電話です」
実例2:「〜君はトイレでのたうってます」
実例3:「のたうつぞコラ」
意味不明。
=====
第192回1月14日(金)
梅雨時の空気のようにそれはまとわり続けた。それは晴れることの無い心に似ていた。
「キスメット・ステイシス」というデッキ・タイプが好きだ。
元々ステイシス、つまり「停滞」(5E)が大好きだったのだが(嫌だ)、
キスメット、つまり「宿命」(6E)と合わせたこのデッキ・タイプは好みの極地にある。
仕組みは簡単。
白白(2)の「宿命」と、青(1)の「停滞」を場に出すだけ。
「宿命」を張ると、相手のパーマネントはそのほぼすべてがタップ状態で出る。
そして「停滞」は双方のアンタップ・ステップを飛ばすカード。もう解るだろう。非常に嫌らしいデッキだ。
2枚を張られた状態だと、ほとんどのデッキが機能しなくなる。
アンタップ状態のものに影響は及ぼさないために一縷の望みもあるが、まず動きは止まる。
もちろん張った方もアンタップ・ステップは無く、しかも「停滞」には毎ターン青のアップキープ・コストが存在する。
アンタップ状態の土地が6枚ある状態で張っても、
それ以降土地を場に出さない、出せない場合は最長で6ターンしか持たない。
もちろん土地を引けばこちらはアンタップ状態で場に出せるため、コストの支払いに当てることも可能。
だがそれだとこちらも動かない。
このデッキの決め技はほぼ「セラの天使」(8E)一択。
攻撃指定の際にタップさせる必要が無いために、システムとの相性は抜群だった。
問題はシステムの構築と、継続。
基本は白青のパーミッションなのでゆっくり構えればいい。
が、2枚のキー・カード、特に「停滞」を出してからの動きが肝なので細心の注意を要する。
まず2枚を同一ターンに張ることは不可能に近い。
「宿命」を先に張っておき、タイミングを計って「停滞」を張るプレイングになる。
「停滞」を張った時にアンタップしている土地が4枚なら「セラの天使」をプレイできる計算にはなる。
しかしその場合、おそらくはそのターンか次のターンに相手のクリーチャー除去の呪文がすべてぶっ飛んでくる。
こちらにクリーチャーは「セラの天使」の1〜2枚しか入っていないために、即座に負けが決まる。
ではどうするか。
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第193回1月18日(火)
笑ってやってくれないか。それが最良の手助けになるから。
結局のところ、「停滞」(5E)デッキは流行らなかった。
なぜかというと、弱かったからだ。デッキの強弱以外に衰勢の理由は無い。
問題はなぜ弱かったか、だ。なぜみんなが使わなかったのか。そこのところを考えていきたい。
「停滞」デッキは必ずコントロール・タイプのデッキになる。
非常に高いポテンシャルを持ったカードであるがゆえに、キー・カードとしかならないのだ。
逆に言えば「停滞」を使う以上はコントロール以外の要素は成り立たない。その場合は「停滞」は邪魔以外の何者でもない。
コントロール・デッキはプレイヤーの腕に依存するところが非常に大きい。
速攻タイプをはじめとしたほとんどのダメージ・レース的なデッキに比べプレイングを要求される。
コンボ・タイプも似たところはあるが、あちらは決め手から逆算するプレイングになるので実はプレイングは二の次だ。
個人的な見解であるが、このあたりは将棋に似ている。
こちらのスタイル(デッキ・タイプ)とあちらのスタイルによって戦法を変える。
序盤、中盤、そして終盤と些細なミスも許されないのはコントロール系の宿命のようなものだ。
高度なデュエルになるとほぼすべてのタイプでミスは許されないが、コントロール系のそれはより致死的となる。
どこで何をミスしても、それはダムに開いた小さな穴のようなもので、いずれ大決壊する。
まず「停滞」デッキの嫌われた理由はここにあった気がする。
トーナメントなど、本気のデュエルを知る人間とそうでない人間とで差はあるが、
高度なデュエルになると普段では経験の無いような消耗を味わう。これは肉体的にも精神的にも。
第1ターンから勝負がつくまで息をつく事が許されない。これは大勢が決まりやすい速攻系のデッキとは雲泥の差だ。
そしてデッキ構築の難解さが決定的だった。
「停滞」とどのカードを組み合わせると最も効果的なのか。
先日の「宿命」(5E)はむしろ傍流であり、どちらかというとファン・デッキに近い。
結果から言うなら、どのカードも「決定的」にはならなかった。「停滞」の悲哀はそこに集約される。
だがその域に最も近づいたカードがあった。
「吠えたける鉱山」(7E)だ。
「停滞」使いにとって最も頭を悩ませたのがその維持に他ならない。
アンタップ・フェイズが消失するため、たった1マナのアップキープ・コストがどうにもならない。
しかも基本が青主体のパーミッション・タイプのコントロール・デッキとなるために、マナはどれだけあっても潤沢ではない。
様々なカードが用いられた。中には今思うと鼻で笑うようなカードもあった。
「極楽鳥」(8E)に「賦活」(5E)をつけ、ターン毎にアンタップさせるような勇者も少なからずいた。
さらには「資源の浪費」(VI)も張って「タイム・リミット=死亡確定時刻」、という実にスリリングなタイプも、あるにはあった。
だがそれらのどれもがそう時間もかからずに淘汰された。
「極楽鳥」はそうでなくても、どんなデッキであれ速攻で殺される哀れな鳥であるし、
「資源の浪費」などのパーマネントは、そもそも複数毎を同時に維持していけるなら問題になっていないからだ。
とはいえ「吠えたける鉱山」だけは少し違った。
張られたほうにもメリットが存在する、という点が決定的に違ったのだ。
大抵の場合は相手のパーマネントはどれもが脅威であるために素早い処理を図ろうとするが、
このカードの場合はメリットを享受できるため、寿命は長かった。まずカードを1枚使ってまで破壊しようという意欲を失う。
この「停滞」と「吠えたける鉱山」とをあわせたタイプを「ターボ・ステイシス」と呼ぶ。
構造は実に単純明快だった。
それはもう、コントロール系とは思えないほどに。
「停滞」は非常に強いカードだがその意地コストがネックだった。
だが「吠えたける鉱山」を張れば毎ターン、ドローが1枚増える。デッキが1つ生まれた。
「毎ターン2枚引けるなら、そのうち1枚が「島」であればいい」
このデッキの斬新かつ意欲的、そして革新的であった理由がこの1行に集約されている。
こうなるとデッキ構築はずっと楽になる。
何しろキー・カードは2種8枚だけという少なさなが非常に強い。
あとは比率の多少大きい土地くらいで、それ以外を全てパーマネント対策に費やせる。
もう「セラの天使」などダメージでの勝ち手段もいらなくなる。
凄まじいスピードでライブラリーを掘削するため、用いられたのは「フェルドンの杖」(4E)。
タップし生け贄にささげると自分の墓地とライブラリーを合わせシャッフルし、再びライブラリーとするアーティファクトだ。
たった1マナで、出したターンから用いれるために素軽い点も心強い。
相手のパーマネントは「停滞」をはじめとしたカードで対策し、ほぼ毎ターン土地を引ける。
あとは相手が困窮して投了するか、ライブラリーが切れるまでカウンターを握り締めていればそれだけで勝てる。
余裕があるなら相手のターン終了時に「停滞」を「ブーメラン」(8E)などでバウンスして張り直せば効果的だが、そんな必要もないだろう。
キー・カードの少ないパーミッションを核としたコントロール・デッキ。
最強の位置に上り詰めるのは時間の問題かと思われたデッキも、儚くも短い一生を終える。
そう、このデッキの真のキー・カードは「停滞」ではなく「吠えたける鉱山」にあったのだ。
全力で「吠えたける鉱山」を破壊させると為す術はなかった。
「停滞」を維持できなくなると即座に隙が生まれ、その隙はダムの小さな穴となる。
一見しての完成度の高さから「停滞」=「ターボ・ステイシス」という認識があっという間に広がったために、
対戦するプレイヤーは「停滞」や「宿命」などにはまったく目もくれず、ただ「吠えたける鉱山」のためにカードを握り締めた。
後にマナ拘束系のコントロール・デッキは「冬の宝珠」(5E)を中心としたソフト・ロック路線へと進む。
相手に対しての拘束力は多少弱まるものの融通と機転が利き、またアーティファクトであるため色の問題も必要無かった。
おそらく相手だけ4枚を超える手札1枚につき1点のダメージという極悪カード、「黒の万力」(4E)が顕在なら、デッキとして存在できただろう。
もちろん「黒の万力」は黎明期でも最凶の部類に入るアーティファクトなので、「停滞」以前にこのカードだけで勝てるわけだが。
「停滞」自体はとても好きなカードで、今でもチャンスがあればデッキを組みたくなる。
マナ拘束系コントロール・デッキの強さでは「冬の宝珠」+「氷の干渉器」(MR)の方が断然なわけだが、
やはり個人的な思い入れがある以上、「停滞」を核としたデッキを作りたくなるというのが必定であり、マジックの魅力でもある。
次回更新時のネタは未定なので、ネタを募集中。
前回・今回のようなデッキ解説(ほどちゃんとしてないが)だったり、
一応シリーズのような「メルカディアン・マスクス」のカード紹介を続けていったり。
あとフォントを赤字で大きくするような書き方が好まれるかもしれない。笑い取り系だね。
まあ何かあればWEB拍手や掲示板などでご意見をください。
何も無いと更新しなくな(削除されました)。
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