5月2日(水)
俺の、わがままです。申し訳ありません。
天皇賞はメイショウサムソン。2冠馬の意地と誇りを見た。
近年まれに見る素晴らしい天皇賞だった。力勝負になり、紛れの少ない好レースだったように思う。
通常、こういった長距離のレースではペースが遅くなるのが通例だ。
長丁場のレースの場合折り合いを欠くと勝負にならないため、ほとんどが慎重にレースを進めるためだ。
その結果、直線だけの”上がり勝負”になり、消化不良に感じることもあった。スタミナに欠ける馬が勝ち負けになったのも、この”上がり勝負”に専念できたからだ。
だが今回、そうはならなかった。
前半1000m通過が1分0秒3。3200mの距離を考えると、やや速い。
ユメノシルシ、マイソールサウンドが1,2番手。マツリダゴッホが折り合って最内3番手からレースを進めた。
結果、この3頭は15、16、11着に敗れている。だがそれでは速いペースを利しての後方組に出番があったかというと、ほとんどまったくといっていいほどなかった。
唯一後方から鋭く伸びてきたのが4着のアイポッパー。
トウカイエリートやダークメッセージは掲示板に乗ることも出来ず、穴人気したネヴァブションは13着に沈んだ。
そもそも京都の硬い芝は雨でも降らない限り純粋にスピードを要求する。そして直線が平坦な分、前が止まりにくい。後方組の出番はほとんどないのがこの天皇賞(春)だ。
その呷りを最も食らったのがデルタブルースだったように思う。
結果的に淀みないペースだったのは、上がり勝負に比べると向いたはず。
3〜4コーナーで先頭に立ったレース運びは、強引ではあったが切れる脚を持たない同馬には最善策でもあった。
だが、こういった展開で最も力を発揮できるのが自在性に富んだ好位組であった。そしてデルタにとってあれ以上仕掛けを遅らせると上がり勝負になる危険性もあった。
直線、これから、という体勢からズルズルと後退し、12着に敗れた。
レース後、鞍上の岩田は「展開云々というより、速い時計に対応できなくなってきている」とコメントした。
あまりの惨敗にこの夏欧州遠征を白紙に戻すと陣営は発表した。血統からは解らないが、「時計のかかる長距離戦」といえば欧州のクラシック・ディスタンス。
あのタップダンスシチーで勝負にならなかった。
エルコンドルパサー級でなければ勝負にならないとしても、それでもファンとしては挑んで欲しかった。
レース前、「この天皇賞で好勝負にならなければ、デルタの走る場所はおそらくこの日本にはほとんどない」と書き、リアルで話した。この結果を見てもその思いは変わらない。
今後はおそらく豪州遠征を目標とするだろう。それもいい。
だが、高い確率で今年が現役最後の年となるはず。ならば最後に1度、欧州に挑んで欲しいと思うのだ。
1人のファンとして、正直この結果には落胆した。それでもまだ終わっていない、そう思わせるのだ。それほどに良いレースだったから、素直に諦めがつく結果なのだ。
酷な言い方だが、これ以上負けても種牡馬入りしたときの価値は下がりようがない。それほどまでに引退のタイミングは逸している。
ならば限界まで愛した馬の姿を追い続けたい。
最後の1人となっても、私でよければその1人であり続ける覚悟はとっくに出来ているのだ。
だからこそ、可能性を見出せるなら、競馬発祥の地、欧州でその姿を見てみたい。数千万の費用の問題がある。故障の危険性もある。それを押しても、だ。
↑ここまでを書いて、レース後の情報が出揃うまで少し待っていた。
どうもデルタはレース中に落鉄していたらしい。馬体には異常無しとのこと。
あの惨敗は落鉄の影響か、とも考えたが、それを考慮しても負けすぎているのであえてそのままアップする。
デルタはこの後コーフィールドCからやはり11月のメルボルンCを最大目標としてローテーションを組んでいくとのこと。そう決まったならスッキリと応援したい。
そしてレース中かレース後かはハッキリしないが、アイポッパーとネヴァブションの2頭が骨折していたらしい。
両馬とも全治3ヶ月というから宝塚記念は無理としても、秋には間に合いそう。比較的軽度の故障で安心したが、それにしても激しいレースだったのだなと驚く。
しかしメイショウサムソンは強かった。間違いなく現役最強の1頭だろう。
鋭い末脚、潤沢なスピードでは少し劣るが、昔ながらの屈強なステイヤーという位置づけでいいと思うし、心強い。
個人的には菊花賞4着での距離不安説を一蹴してくれたのが嬉しいところ。オペラハウス産駒は確変のように強烈な1頭を出す一子相伝系の種牡馬なんだろうか。不思議な馬だ。
そして話は変わってウオッカのダービー挑戦。
オークス9割、谷水さん家系ならやりかねない1割で見てたのでそれほど驚かず。
挑戦するというからには頑張ってほしい。”紅一点のお花係”ですまさないだけの実力はあると思うが、男に混じってどこまで、というのが本音。
それくらい桜花賞の2着がショックだったからなぁ。
これでオークスはダイワスカーレットvsベッラレイア。
ダービーはフサイチとアドマイヤに挑む紅一点ウオッカ、という構図で楽しみたい。
でも本命はドリームジャーニーになるんだろうな。
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5月7日(月)
誰も答えてくれないの。でも、わかったのは、問題が難しければ難しいほど、自分で考えなきゃいけないということ。
「大外からピンクカメオ!なんとピンクカメオだー!!」
テレビから聞こえてくる実況。
そのときの牧場主。
(゚Д゚)ポカーン
「2着はローレルゲレイロでしょうが・・・3着はムラマサノヨートー・・・のようです」
そのときの以下略。
(゚Д゚)ポカーン
18頭立ての競馬で、1着が17番人気、2着が1番人気、3着が18番人気。
週末がバタバタしてたので予想を書くことも出来なかったけど、
牧場主の本命はシャドウストライプ、あとは重い順にトウホウレーサー、イキスキューズ、ハイソサエティー。
ピンクカメオは「父フレンチデピュティなら重い芝はピッタリだけど、まあここはないでしょ」と特に考えることなく切った。血統的に考えれば押さえに選んでいてもいい1頭だった。
だがなぁ、正直17番人気なんてその馬が来るかどうかを考える時間があるなら他の馬にその時間を割きたい。
ムラマサノヨートーに至っては名前を見て「ははは」と笑って、血統すら見なかった。
発馬して2分後。
(゚Д゚)ポカーン
この教訓は来週のGI、ヴィクトリアマイルに活かしたい。
でもって堅く収まるんだろうな。競馬なんてそんなものだ。
・DREAM SOUND FACTORYの情報、役立ちました。どもです。
まったく予期してなかった反響ですが、何かのお役に立てたなら幸いです。
といってもDSFに関してはオフィシャルな情報が一切ないはずなので、「実は正体はえなりかずき」でもおかしくない(おかしい)。
4枚のマキシはおそらく廃盤でしょうが、どれもその1曲で「テクノがいかに美しいジャンルであるか」を説き伏せられる自信を持つ名曲ばかりです。
・今日のは無理ですわw
普通これだけだったら何のことかわからないものだが、そこは当牧場。
(゚Д゚)ポカーン
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5月10日(木)
たとえ世界が二つに割れても私達はもっと未来まで歩いて行かなきゃならないんだもの。
キョウエイマーチが逝ったんだそうだ。
そういえばあまり産駒の噂を聞かなかったけど、寂しいなぁ。
メジロドーベル以下をぶっち切った桜花賞もすごかったが、個人的に思い出すのが97年のマイルCS。
当時マイル路線で圧倒的なスピードを見せ付けていたタイキシャトルを無視した大逃亡劇。
直線半ばまで逃げ切るかという勢いで、心底震えたのを思い出す。
今まで見たマイルチャンピオンシップの中でも、デュランダルに次いで印象深い。まさに快速娘だった。
どことなくタカビー(死語)な感じがして、いかにもな「桜花賞馬」というイメージだった。
スピード勝負できれば勝ち負け、そうでなければ惨敗、というのもお嬢様らしい。
そういえば次の日曜日はヴィクトリア・マイル。
彼女が出走していれば、ノースフライト以外には負けない気がするな。
好きな女ばかり先に逝く。
そんな身勝手なセンチメンタリズムに浸れるのも競馬。
天国でも緑豊かな大地を疾走しているだろう。
安らかに。そして、お疲れ様。
・ローレルゲイロのばかやろー(泣
牧場主の場合は「1着から4着までバカヤロー!」という感じですが何か(どんだけ馬券下手ですか)。
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5月12日(土)
人生は美しい物語で彩られるべきなんです。そのことに、年齢は関係無い。
こないだ数年ぶりに友人らと釣りに行ってきたんだが、
「イカ釣ったらテキトウに内臓取って食う」、とのこと。イカってちゃんとしないと危ないんじゃ・・・。
「アニサキスって何?」との暴言に背中が凍ったが、そもそも釣れなかったので要らぬ世話だった。
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さて、今日はGI前の土曜日なので予想です。ヴィクトリア・マイル。
この時期の古馬牝馬は目標となるレースがこれしかないために18頭のフルゲート。
とはいえ牝馬戦線の有力どころのほとんどが出てきて、かつなかなか予想し甲斐のあるレースのために注目したい一戦だ。
とりあず970万馬券とか中国人のほぼ全ての言動のように理解不能な結末はやめていただきたい。
その前に前提となる馬場。
どうも13日の東京は降水確率が60%くらい。
土曜日の夜から不安定な天気とのことで、重馬場という前提で印を打ちたい。
重馬場・・・18頭・・・。
970万・・・。
本命はアサヒライジング。
良馬場なら外から差してくる馬が有利。
だが渋った馬場なら瞬発力勝負の馬は力を発揮できないはず。
前でレースを運んでかつパワー勝負になっても引けを取らない馬、ということで白羽の矢を立てた。
逃げる前提なら2枠3番は絶好の枠。
馬場のいいところを選びながら走って、逃げ残りではなく逃げ切り圧勝を期待したい。
ロイヤルタッチ×ミナガワマンナという血統も後押しするが、左回り1−2−1−0、そしてスタートから3コーナーまでが直線という条件も先手を取るに好都合だ。
対抗はコスモマーベラス。
牝馬同士なのにちょっと人気を落としすぎ。
父フジキセキは府中マイルだと底力に不安を感じるが、とにかく万能血統。
サンデー系では芝・ダート兼用という種牡馬成績なので、馬場に関しては血統から言えば注文はつかないはずだ。
サンデーサイレンスやアドマイヤベガ、エンドスウィープなど上がりで勝負する種牡馬を外すとこれくらいしか残らない、というのが本音だが。
母の父ニジンスキーなら底力も補完されてるはずで、外目の枠も内が荒れている分先行するには都合がいい。
「行った行った」で決着するとレースとしての面白みは無いかもしれないが、荒れた馬場に加えて有力馬が後ろに控える構図なら起こってもおかしくは無い。
3番手はカワカミプリンセス。
正直、馬券から外そうと思ってた。ちょっとこの人気は無い(単勝2倍台)。
6ヶ月休養明けがマイルのGIではまず出番は無いと思うのだが、そもそもこの馬、まだ実質誰にも負けていない。
競馬の常識から言って切るべきだと思うが、キングヘイロー×シアトルスルーという血統、デビュー戦の1戦だけだが重馬場を勝っている点で無印には出来なかった。
この距離でこのメンバーに入ってもぶっちぎりで強い、という可能性がゼロではない。そこが切るに切れなかった唯一の材料。
4番手はディアデラノビア。
重馬場、荒れた内枠の1枠2番、脚質的に後方一気。
カワカミ以上に切るべき。切るべきなんだが、京都牝馬Sの尋常で無い勝ち方が印を打たせる。
「どきなさい小娘たち!!」と言わんばかりの勢いで馬群をこじ開け、一瞬で突き抜けて2着につけたタイム差がマイル戦なのに0.7秒。常軌を逸している。
馬群に包まれて馬場に脚を取られて末を余して終わり、という結末も予想できる。
だが鞍上の岩田をしてそれほど無様なレースをするだろうか。前走はハイペースに巻き込まれたが好位につけて3着だった。
能力的にはここでも1、2を争う。いくつか注文はつくが、やはり無印は無謀か。
5番手はスイープトウショウ。
この馬も馬場で切ったが、現役最強の女王であることに異存は無い。
とにかく展開もそうだがこの馬に関してはスタート前に駄々をこねないこと。ちゃんとスタートすれば普通に勝ち負けする。
いつものように後方からでは掲示板も危ういだろうが、前走のマイラーズC2着を見てまったく衰えていないことに驚いた。父エンドスゥイープだから血統的にはそれほど問題としない。
出来れば良馬場でカワカミプリンセスとのマイル対決を見たかったが、こういう条件でも勝つというのが名馬の条件でもある。
さて、今回の穴指定だが、ビーナスラインで。
父フジキセキで、ここずっと内枠から閉じ込められて惨敗、というのを繰り返してきた。
というよりも、人気馬を外して重馬場を歓迎しそうな血統の馬というとこの馬かアグネスラズベリくらいしかいない、というところ。
アグネスも前走がGII2着だけに侮れないんだが、より魅力的なのは大外からレースをして自分の競馬に徹することの出来そうなこの馬を選んだ。あとより人気の無いほうね。
馬券的には適度に荒れると思うんだが、この辺の人気の馬がそれを演出しそうでもある。
で、もしパンパンの良馬場なら、印を以下に変える。
本命:ディアデラノビア
対抗:スイープトウショウ
3番手カワカミプリンセス
4番手:アドマイヤキッス
5番手ジョリーダンス
穴指定:アサヒライジング
馬券を買うならワイドのボックスで決まり。軸に出来そうな馬がいない。
・そうですか、マーチが逝きましたか。いい世代でした。パールもこの世代ですね。
・後はエイシンカチータなんかもいたなぁ。それにしても13歳というのは早いですね。残念です。
メジロドーベルvsキョウエイマーチは屈指のライバル関係でとても楽しませてくれました。
13歳で他界は確かに早いですね。出産時の事故で亡くなったというのがまたなんとも・・・。彼女の娘達に期待したいところです。
・時々思い出すくらいなら、今、あなたの一生を私に下さい。 …この文句は?
「diary」以外の一文は牧場主のオリジナル、というかその場の思いつきです。つまりここの一文は転用です。そのうちどっかからお怒りがきそうですが・・・。
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5月14日(月)
何となく、お前は弱い方の味方をする気がしたんだよ。
友人の彼女から「これが堀北真希ちゃんです」というメールが画像付きで来てた。
月に1度の地元の友人らとの呑み会の席で牧場主が何かを言ったらしいが、あの日は釣りのせいで疲れてたんであんま覚えてない。
どうせ「髪が黒いから最近テレビでよく見る女性タレントならあの子。でも名前知らない」とでも言ったんだと思う(非常にありえる)。
最近ようやく長澤まさみの名前と顔が一致するようになったので自分を褒めたいと思っていたが、これで堀北真希も判別できるようになった。
あとは「花嫁とパパ」のヒロインの子と、グリコのアイスクリームのCMで「私、がっつりいっちゃう方なんです」って言ってる子。
最低でもこの辺は押さえておかないと、この席での芸能関係の話題についていけない。
で、そんな酒宴の話はさておいてヴィクトリア・マイル。
3着デアリングハート。
2着アサヒライジング。
うんうん。それで1着は?
コイウタ。
(゚Д゚)ポカーン
予想の日記でひとっことも挙げてないんですがi|l●| ̄|_
ダービー卿CT2着は評価したが東風S惨敗の意味がわからんかったので即座に切った1頭。
60%っていってたクセに普通に良馬場。しかしペースが落ち着いたせいでやはり中団以降の有力馬に出番はなく、やや拍子抜けの結果は否めない。
でも個人的には燃えに燃えた。んもう、アサヒライジングの逃げにテレビの前で1人錯乱状態。
直線半ばで「やった!」と思ったんだが、こすっからく内を突いた松岡の好騎乗と、それを可能にさせた父フジキセキの器用さが存分に発揮された形だ。
カワカミは「切るべき」としたクセに印を打った人間が言うべきことでもないが、危うい人気馬だった。
とにかく半年振りのレースがGI、しかもこれほどの馬に初騎乗のレースとなればこの結果は必然と受け止めるべき。半年は人間で言えば約2年に当たる。
どんなアスリートだって2年ぶりの実戦が最も結果を求められる舞台では持てるポテンシャルを引き出し切れるはずがない。
秋華賞では確かにぶっつけで圧勝したが、あれは同期同士の競馬でしかもゆっくり追走できる中距離戦。
スピード自慢の快速馬たちが集うここではついていくこともできなかった。マイル戦はスペシャリストの層が最も厚い。だからこそアサヒライジングの2着がキラリと光る。
ディアデラノビアは普通に展開のアヤ。もはやどうしようもなかった。
前を主張するのがアサヒライジング1頭でペースが落ち着き、結局は好位組の瞬発力に泣かされた形だ。
3着デアリングハート、勝ったコイウタはマイル適正が生きた。特に案外低評価だったデアリングハートは明らかに目標をここ1本に絞ったローテが実を結んだ格好だ。
で、馬券なんですが。
ワイド取っちゃった(≧▽≦)
アサヒライジング、デアリングハート、アグネスラズベリ、コスモマーベラスの4頭ワイドのボックス、奮発して各¥500で計¥3,000を投入。
¥25,000くらいになって返ってきました(≧▽≦)
予想にまったく書かなかったデアリングハートを入れてるところがツッコミどころだが(最低ですね)、
当日になって馬柱を眺めていると、繰り返しだが「今年はここを取るためにすべてを調整してきた」という陣営の態度を恐れてビーナスライン予定から変更。
ちなみにビーナスラインはべったこ(関西弁)でした。穴指定もいいところだ。
で。
ちゃんと馬券買えてただろうな、とI−PATの残高を調べると、あるべき残高よりも2万ほど多い。
(゚Д゚)?
となって購入履歴を確認していたら、京都11レースを間違えて東京11レースを買っていたモヨウ。
それがたまたまアサヒライジング−コイウタの馬券で、買ってたのは¥200だけだったものの、思わぬ金額になって返還されていた様子、ビヴァJRA!
その京都11レースはテレビで見ていて普通に外していた。
いろんな意味でどうなんだろうと思うが、とりあえず府中GI戦線はこれで十分に乗り切れる。むしろ馬券は普段はご祝儀程度なので秋まで持つかも。
来週はオークス。
ダイワスカーレットvsベッラレイア。この構図はもう仕方ない。個人的にはこの両馬のワン・ツーだと思う。
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5月15日(火)
お前の命は、あの哀れな姫を守るためだけにあるのだ。私と同じく。
当牧場は競馬系かつRO系かつ花ゆめ系であります。
マーガレット誌でも何作品か購読してるので「少女コミック系」としてもいいんだが、個人的には花ゆめ系。
ROに関しては某所でブログやってるのでそちらがメイン、かな。いないと思うが興味ある方は連絡くれればアドレス教えます。裏日記と違って隠してるわけではないので。
花ゆめ系で好きな作家は緑川ゆきと樋口橘と福山リョウコと高尾滋と草川為など。他にも色々たくさんいっぱい。
たまに勘違いというか誤解があるが、音楽系ではない。牧場主、それほど音楽好きというわけではない。語るのが好きなだけで知識もないし、見識が広いわけでもない。
そんな牧場主が今最も期待してるのが、「この1枚で栃木県や大分県くらいなら制圧可能」と称したい「SHORT CiRCUiT II」(I’ve)。
「I’ve」の中でも「電波系」と言われる楽曲を集めた前作の続編。
ハッキリ言ってまったくオススメはしないが、KOTOKOのパフォーマンスは電波系で最も活きると思っている。
少なくとも前作は「レモネード」(詩月カオリ)1曲だけでもアルバム1枚分の価値はあった。今でも3本の指に入るほど好きだ。まさに「音楽の少女コミック風味」(?)。
「I’ve」の魅力に関してはボーカルではなく「テクノが持つ整合感と、制作陣の卓越したアレンジメント」と思ってるので電波系であろうがなかろうが別にどうでもいい。
しかし。
しかし、だ。
この選曲、無茶苦茶すぎ。
半分以上知らない曲だが、なんとなくわかる。
前作以上に入り口狭すぎ。
暴走はここまで来れば「あの世へ向けて滑走路からの旅立ち」、としたい。
昔は発表された楽曲の視聴のためにエロゲのHPを訪れたりしていたものだし、
挙句1曲のためにゲームそのものを買って、音楽データだけ抜き取ってゲームはインストールもせずに友人に贈呈、という愚行もあった。
まあその曲というのが「time rolls on...」(KOTOKO)だったりするんだが。
新曲3曲も楽しみだなぁ。
まあ曲名でいくつか理解不能というかなんというか、
具体的には「乙女心+√ネコミミ=∞」とか、「きゅるるんKissでジャンボ♪♪」とか・・・。
自身の言語能力をフルに発揮しても理解不能なネーミング・センスには眼を瞑りたい。
ちなみに競馬なんだけど、牧場主は血統党かつ中穴派です。
・Vマイルはラズベリの複を気合入れて買いました。
複で狙ったのは牧場主も同じで、痛い目を見ました。ハハハ(乾笑)。
道中はスムーズなレース運びに見えたんですが、直線以降名前を呼ばれることもなく、ズブズブと馬群に・・・。
緩いペースだったのにレコード決着、という純粋なスピードと並んで器用さや柔軟性を求められる展開が仇となったんでしょう。
平坦なマイル戦ならまだまだ見限れませんぞ。スワンSなんかに出てきたらしこたま買うのがベスト。複で(ここ重要)。
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5月18日(金)
君という光が、今回の事で、どれだけ人の心を明るく照らしたか。
競馬の歴史とは、血の歴史である。
血統とは父を辿っていく純父系を主に観点と置くが、
もちろんそこには母馬の存在がなければ紡ぎ続かれることがなかったのも当然の話だ。
競馬界において、女馬は走ることよりも次代に血を残すこと、要するに子を産むことが仕事となる。
だがそこにも、それまでにも純然な競争社会が待ち受けている。
親となれる確率は男馬と比べて格段に高いが、もちろん女馬の全てが母馬として牧場に帰れるわけではない。
オークス。
樫の木を意味するこのレースは、まさしく”女王決定戦”である。
世代の最高女王を決めるレースであり、女馬にとって過酷な東京競馬場の2400mがその舞台となる。
昨年のこのレースを制したのはカワカミプリンセスだった。
彼女の父は高松宮記念などを制した名馬キングヘイローであり、その母をグッバイヘイローという。
ケンタッキー・オークス、CCAオークスなどアメリカでGIを7つも勝った名牝中の名牝であり、米国競馬史上においても何本かの指に入るであろう最強の女傑であった。
そんな彼女を日本が買った。
1990年というから、まだ”ジャパン・マネー”がなんとか強さを持っていた時代だ。
もし日本でGIを7つも勝つ牝馬を海外に買われていったなら、おそらく見たこともないほどの反対運動が起こるのではないかと思う。
もちろんアメリカでもそれはあった。
ある専門誌は彼女の名を用い、「SAYONARA、”Good−bye Halo”」という特集まで組んで旅立ちを惜しんだ。
だからこそ、彼女の仔、キングヘイローを預かってGIを勝たせた坂口調教師は涙を流しながら歓喜に浸った。
「世界的な名馬の仔で結果を残せて、種牡馬としての価値を取らせてやれて、本当に嬉しい」そう語った。
カワカミプリンセスは引退後、日本を離れるだろうか。
いや、おそらくそんなことにはならないだろう。そういうケースはあと数年、見られることはないはずだ。
だが、それでいいのだろうか。
日本は決して競馬の先進国ではない。
レベルとしては近年において欧米と肩を並べるほどに育ってきていることは確かだ。
だがそれらも元を辿ればその欧米の血の力によるものだ。こと血統学において日本はまだ後進国扱いであり、欧米にとっては未開の世界なのだろう。
そろそろ、世界に目を向けてもいいのではないか。
競走馬ではない。種牡馬ではない。繁殖牝馬レベルで。
惜しむだろう。反対するかもしれない。
だが、それは必ず通らなければならない道なのだ。
血を受け入れ育ててきたように、いずれその育てた血は還元していかなくてはならない。
それが慣例化されることによって、ようやく日本のオークスは”ジャパニーズ・オークス”として欧米に認められ、注目されるようになっていくはずだ。
ただ、今は。
今だけは君たちの2分半に酔い、歓声を送りたい。
母となり、良い仔を出してくれ。いつか君の幻影を重ねるほどの。
いつか世界のホースマンに語ろう。日本のオークスの歴史を。紡がれてきた美しい物語を。
さあ、68回目。まだ68回目だ。
君たちの姿を瞼に焼き付けて、ひとひらの思い出を心に植えよう。
5月20日15時40分。
第68回優駿牝馬(オークス)
少女たちの戦いは華やかであり、美しくもあり、そして少し切なくもある。
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5月19日(土)
本当だ。幸せの味がする。
¥100が100万に化ける馬券が乱発されて頭がおかしくなりそうな春のGI戦線。
かといって性格的にそんなバカげた予想が出来るわけでもなく、精々人気薄のワイドをボックス買いしてあぶく銭を得る程度。
明日のオークス、結果から言うと荒れると思う。
100万とかそんな大荒れかどうかはわからないが、堅く収まることはないはずだ。
まず桜花賞の1、2着馬がいないという前例のない事態。出走する18頭が「これならうちの馬にも出番があるかもしれない」と思うはず。
ということはつまり、相当にペースは遅くなる。
3〜4コーナーまで固まった馬群で進み、勝負が出来るのは以下の2つのうちどちらかを満たす馬だ。
1.内でじっと我慢が出来、直線入り口で最内を突き、経済コースの利を活かしての押し切りができる器用な血統・性格・鞍上の馬
2.そんな馬すら薙ぎ倒していく猛烈な決め手を持つ馬の大外からのぶった斬り
本命はベッラレイア。
後者の戦法を取れる馬数少ない馬だと思う。それほどフローラSがすごかった。
「前は思いっきり壁だしいくらなんでもこりゃ無理だろ。でも3着はあるね。オークスに期待」と思った前走での直線。そこからぶち抜いた狂気の末脚。
ウオッカと遜色ない決め手だ。あのレースは痺れたし、能力は相当のもの。
ダイワスカーレットの回避で1本かぶりの様相を呈しており、馬券的なうまみを考えるとそれほどではないが、とにかく強い。
早世したナリタトップロードの血を継ぐというのも魅力ではあるが、東京1戦1勝、左回り2戦2勝、中京の500万戦でザレマを負かしており、純粋な能力だけなら1枚も2枚も上だ。
ただし、純粋な上がりの勝負になった場合の脆さがある。
先手・好位組の決めても活きる展開が予想される以上、自信を持った本命とまでいかないのが本音。
「伸びてきてるが展開が向かなかった」的な結末は容易に想像できる。中団より後ろで競馬をするこの馬の場合、展開の呷りをモロに食らって掲示板まで、とか普通にある。
対抗はザレマ。
ダンスインザダーク産駒だが母の父がザフォニックであり、距離は微妙かも。
もし母系の血が濃く出ているならもたないかもしれないが、まあ同期の同姓同士のレースなら気にする必要もないか。
デビューから1800m以上のレースだけを使われ、出世レースの忘れな草賞を快勝、包まれない大外18番枠を引き、大人しく好位で競馬のできる馬の背に乗るのが武豊。
もちろん大外は歓迎材料ではないが、”買える要素”が目白押し。
特にどんな競馬でも出来る性格の良さが目に付く。忘れな草賞は3番手からのレースで後続を完封した。
どうもデビューからオークス狙いっぽいのも気になる。勝ち身に遅いところもあるが、裏を返せば大崩れしないということ。そして何よりも鞍上の武豊が恐すぎる。
先行しての上がり勝負でもダンス産駒なら望むところだろう。
3番手評価はカタマチボタン。
18頭の血統だけを見たならこの馬を本命に推した。
だがデビュー以来マイル戦のみの競馬で、いきなり800mも伸びて対応できるかがカギ。
とはいえ今回はかなりペースが遅くなることを考えると、血統に関してスタミナはそれほど重要視しなくてもいいと思う。決め手と器用さを重視したい。
とにかくデビュー以来2−2−2−0と超安定の実績。
桜花賞では1,2着馬に水をあけられたが、その2頭がいないここでは実績も胸を張れる。
東京も1−2−0−0と問題なく、この馬もザレマと同じく好位でレース運びの出来る点が強みだ。伏兵に乗ったときの鞍上藤田伸二も恐い。
勝ち切るまでの底力があるかが見所で、ベッラレイア以上に馬券を外すことができない。
4番手はレインダンス。
トライアルのスイートピーS5着でミソをつけたが、仕上げに余裕があったように思う。
本賞金400万で権利を取りに行ったんだろうが、「距離は伸びてこそ」と陣営も周囲も言い続けてきた。こここそが目標だ。
桜花賞も1着とは1秒の差がついたが、3着のカタマチボタンとは0.2秒差。鬼のいぬ間の何とやらだが、カタマチボタン同様、このメンバーなら実績は上位と言っていいだろう。
2400mの長丁場でダンスインザダーク産駒を蹴れなかった、というのが本音。
5番手評価はミンティエアー。
前走フローラSはベッラレイアの鬼脚に屈したが、あれは出し抜けのようなもの。
おそらく鞍上も勝ったと思ったはずだし、権利取りが目的だった以上そう悲観する内容でもない。デビュー戦1着→3着→GIIで2着は立派。
まあキャリアが浅い分、惨敗しても仕方ないが、底を見せていない戦績は魅力。
フローラSもそうだが2戦目の3着といっても同タイムで、ここまでの3戦、誰にも”しっかり負けていない”というのがいい。
どういうレースをするのかちょっとわからないが、鞍上が蛯名ならそう無様なレースはしないだろう。完成がまだ先とはいえ、ここでメドをつけたなら相当強いと決めていいだろう。
とまあここまで人気サイドの印ばかりなので、今回は穴指定を2頭挙げたい。
まずはハロースピード。
ニュージーランドT7着→スイートピーS3着を経てここへという意味不明のローテと意図。
陣営が「距離がもつかどうか」という弱気ぶり。夏の新潟でピンクカメオを負かし、ファンタジーSで1番人気だった姿はどこへ。
マヤノトップガン×セクレタリアトという血統を額面通りに受け止めれば逆にマイルのほうがあわただしい印象すら受けるが。まあ距離適正は後天的な面で決まるところが大きいしな。
さっきも書いたが、ペースが落ち着く分、距離適正はごまかせる。
なら内目の枠から内でじっと我慢して直線勝負、で考えた場合、穴馬としては消せなかった。
もう1頭はスマートストーム。
3戦目の未勝利戦を勝ってスイートピーSに挑んだが4着な抽選通っちゃいました組。
1枠1番で人気薄なら先手を奪うだろうという展開面で挙げた。アグネスタキオン×ストームバードで距離もまあ気にする馬が多い分有利だろう。
というかまあ、他をそこそこ自信を持って消しただけの消去法。ワイドにどうぞ。
以下の馬は距離で消した。
ローブデコルテ、ピンクカメオ、ラストベガ、アマノチェリーラン、アドマイヤスペースの5頭。
マイネルーチェ、ミルクトーレル、トウカイオスカー、ラブカーナ、ウィンナワルツ、ザリーンは1も2の戦法も取れる想像が出来ないために消した。
ローブデコルテはコジーン×シーキングザゴールドで桜花賞ですら長い。なんで人気してるんだ?
ピンクカメオは最後まで悩んだが、フレンチデピュティ産駒に府中の2400mは酷過ぎるし、頑張って欲しいが中1週でまたGIというのは牡馬でも厳しい強行軍。
ただ、本命のベッラレイアですら軸にしづらいので馬券は見送るかも。人気薄のワイドのボックスを¥100ずつとかかな(またか)。
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5月20日(日)
そりゃ、何年も担当してれば、顔と名前くらいは覚えるだろうけど、最後まで残るのは感性よ。
色々と言い訳をしたい気持ちがあるんだが、とりあえず大声で謝っておく。
たぶんここ数年の中で最も自信を持って切った有力馬、ローブデコルテの1着。
ごめんなさいッ!!
まあここ見て馬券の参考にする人などいないと思うが、自戒を込めて。
2〜5着の3連複を買っていたので馬券は全滅。CD1枚分くらい吹き飛んだ。やはり¥1,000程度が合っている。
当初ラブカーナとピンクカメオは消す、と予想で書いてたんだが、ラブカーナの父をオースではなくその父フェアリーキングの直仔だと勘違いしていたので距離で蹴ってた。
なんだ、フェアリーキングじゃなくて英ダービー馬のオースじゃん。なら距離は大丈夫。複で美味しい、と。
ピンクカメオに関しては正直、同情票で。無理だろうけど頑張って欲しい気持ちで3連複の馬券加えた。
さて、ローブデコルテ。というよりはもう、福永かもしれないな。
この結果を見ても、父コジーンに府中の2400mなど今後も無謀、と言い続ける。血統に関しては頑固。
とはいえ秋華賞はかなり向く。2強との力比べが出来てない現状では図りかねるが、夏を越えて秋に順調に駒を進めたなら軸にして買ってもいい1頭だと思う。
桜花賞では最速の上がりだったトとは知ってた。でもペースや展開がどうであろうと距離不向きという確信があっただけ。
コジーンの個人的な印象としては、2歳から走って古馬になっても成長し、1200m、1600m、条件で2000mの根幹距離に強い、というところ。アドマイヤコジーンの印象が強い。
母系か。そういえば今回母系に関してはほとんどチェックしてなかった。
母の父シーキングザゴールドでは説得力ないか。じゃあ母の母の父?さすがにそこまでは手が回らない。
素直に認めたいと思う。少なくともフロックではないはずだ。
13秒を越えるラップが1度もなかった、底力を問われる結構厳しい展開だった。それを差し切ったのだ。
2着のベッラレイア。陣営は「運がなかった」とうなだれた。
スタートが下手な同馬にとって、上手く出た。そして中団よりも後ろではなく、好位に取り付いた。
スマートストームが引っ張るペースはそれほど落ち着かず、何も不利な条件がなかった。直線でもしっかりと伸びてきて、陣営も鞍上も勝利を確信したはずだ。
だが、やはり若さ。経験の浅さが出た。
残り200mくらいで先頭に立ったのだが、ここで一瞬レースを止めた。緩んだのだ。
そこを猛追したローブデコルテに差された。差し馬が先頭に立つと油断して甘くなるというのはよくあるが、今回がまさにそう。本当に運だった。
おそらく並んだ展開なら抜かせなかった。そう思うだけにもったいない競馬だった。
しかしやはり力は見せた。この経験をバネにして秋にはまた成長した姿を見せてくれる。
レース後、検量室から出てもマスコミに無言を通した若い秋山の態度を見て、逆に頼もしく思えた。悔しいのだろう。愛馬が最強だと信じていたがゆえに。
3着ラブカーナ。
おそらく本賞金を得ないまま重賞の常連になる可能性が高い。
欧州血統によくあるが、詰めが甘い。広いコースの中長距離と条件は整った今回だが、これも精一杯の結果だろう。
期に1〜2頭、こういうもどかしい馬が出るが、そうなってしまいそうな予感がヒシヒシする。紫苑S2着から秋華賞3〜4着とかやらかしてファンが大笑いする馬に育つ、と予言してみる。
4着ミンティエアーはまだまだ本格化が先。
上品というかソツのないレースで、ここでこういう競馬が出来る以上、器はGI級とみていい。
正直馬券には含んでいたが、ここまで善戦するとは思わなかった。淀みないペースで引っ張られて末脚を伸ばせたという展開の利もあったが、実力も兼ねている。
5着ピンクカメオ。もう立派も立派。諸手を挙げて褒めてやりたい。
フレンチデピュティ産駒ということもあって、距離の壁もあったはず。でも掲示板を確保したのはもう出走馬中唯一のGI馬の意地だ。
ダートとか上手そうなんだけどなぁ。まあこの結果から秋は順当に秋華賞→エリザベス女王杯だろう。来年のフェブラリーステークスに期待。
さて、問題は10着のザレマ。
4コーナーの手ごたえを見て、「連は外さない」とまで思えた。
だが直線、ジリジリと伸びるだけで、すぐに馬群に沈んだ。もちろん不利など何もなかった。普通に、負けた。
結果から断じて、やはり距離か。
父ダンスインザダークは長距離戦で圧倒的に強いが、同馬の場合、母系が濃く出ているのだろう。
予想のときに「母系が濃く出ていればもたないかも」とあやふやに濁したが、要するに「マルカシェンクの妹」ということ。こういう結果も予期はしていた。
で、オチとして穴指定したスマートストームは逃げて逃げて最下位でゴールイン。
・゚・(ノД`)・゚・
2強がいなかった分、最高レベルのオークスではなかったが、各陣営が色気を出して臨んだ分、玄人好みというか、味のあるレースだった。
さあ、来週はいよいよダービー。
今年もこの日がやってくる。
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5月23日(水)
ここにあるのは目に見える夢。千年も二千年も前に、きっと誰かが見た、優しい夢。
だって君は、女の子だろう?
なぜ、その舞台に上がろうとしているんだろう。
君にはもっとたやすく頂点に立てる舞台があったのに。そこでは満足しないのか。
”女馬が挑戦するダービー”
そこには応援すれども冷ややかな視線も少なくない。
まず勝てないから。
勝てないだけならいい。
かつて同じく2歳女王の立場でダービーに挑んだ女の子がいた。
彼女はレース中、他馬にぶつかった拍子に骨折した。それが3歳の牝馬が挑むクラシックの姿だ。
だって君は、女の子だろう?
ダービーじゃなくてもいい。
そのために”牝馬版ダービー”ことオークスがあるのだ。
まして君はその中でも全勝だったわけじゃない。勝負付けの済んでいない相手もいた。
それでも君は、その高みを目指すのか。
ホースマンがただ唯一目指すその高みへ、言葉は悪いが女の身で、見据えるのか。
ならば示して欲しい。君の力で、君の意志で。
至高の高みに、性差など存在しないということを。
私はダービーの2分半を共にするために1年間、この世を生きている。
もちろんこれまで女馬のダービー制覇はもちろん、健闘する姿すら見たことがなく、想像する事だって難しい。
だが今回は願おう。
君が決して”お華係”ではないことを。
君は戦いに来たのだ。そして、勝ちに来たのだ。至高の地まで。
だって君は、女の子じゃないか。
そう嘯く数多くの競馬ファンを後悔させてくれるんだろう?
その伝説を共にした競馬ファンは数年後、数十年後にまで、まるで過去の恋を話すかのように微笑むんだろう?
屈強の男馬が待ち構える。
まさか女馬に最大の栄誉をさらわれるわけにはいかない、と迎え撃つ。
そしてそこに油断はない。8000頭を越える中から選ばれた精鋭中の精鋭17騎が立つ舞台は、最大であり最高の舞台なのだから。
さあ、行こうか。
目指す光は平等に勝者を迎え入れる。
君がその中に真っ先に飛び込んだとき、日本の競馬界に新しい、そして素晴らしい歴史が刻まれる。
もし第74回目の日本ダービーにウオッカという名が載るのなら―――。
君が走る2分半。君が挑む2分半。君が輝く2分半。
ただ今年もその幸せを味わおう。
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5月25日(金)
その道を望んでいるのなら、私は行って、道を拓きます。
そこにはいったい、何があるというのだろう。
1億円に近い賞金?世代の頂点という栄誉?
競馬に携わる者がただその一点のみを見つめる先には、いったい何があるというのだろう。
1年に1度だけ、その世代の最強を決める2400m。
8000頭以上の中からそのゲートに収まることが出来るのはわずか18頭。そして勝者はその中のただ1頭。
「日本ダービーと他のGIレースの違いは?」
その問いかけを受けたとき、納得させられるだけの答えを未だに持たない。
東京競馬場2400mのGIならジャパンカップがあり、世代で覇を競うクラシック競争は菊花賞など他にあと4つある。
ただ、決定的に他のレースとは”違う”。
その2分半は、現世に現存する他のあらゆる全てよりも高潔である。
言い換えるならば、ダービーの2分半よりも大事なものなど、この世には存在しない。
決して私は競馬関係者などではない。
1つのレースに一喜一憂し、毎週の週末を楽しみにする1人の競馬ファンだ。
それでも、ホースマンが目指すその栄光の0.0001%でも、その”言葉に出来ない重み”を知りたいと思う。
そのためになら私の1年間をその2分半に捧げよう。
そのことに迷いはない。むしろ喜びすら覚える。
世間では命を賭してまで想う大事な物・人を見つけられない人が増えているのだという。
それを見つけた私などは、幸せなのだろうか。むしろ不幸なのではないかと思う。
おそらく5年後、10年後、50年後も同じことを言い続け、同じ疑問を持ち続けているのだろう。
200年も300年も続いてきた歴史だ。たった1人の人間の人生など、それをもってして答えが導かれるはずもなく、また、存在しないかもしれないのだ。
その150秒の中に、無数に散りばめられた想いが詰まっている。
ダービーの2分半は、宇宙などよりも壮大なのだ。
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5月26日(土)
世界の裁量は間違っているのだ。我ならば、おまえたちを認めてやれる。
前日のオッズでフサイチホウオーが1倍台。
アドマイヤとフサイチを嫌う牧場主にとって馬券の買い方が難しいレースとなった。
本命はドリームジャーニー。
ステイゴールド×メジロマックイーンという血統構成。
ステイゴールドの産駒が思ったよりスピードタイプに出たが、距離は中距離を走るくらいなら長い方が合う。
おそらく「長距離が大得意」というほどスタミナに富んでるわけではなさそうだが、日本で走った2頭の名馬に底力を授かっていれば、この距離で勝ってもなんらおかしくはない。
皐月賞の0.6秒差8着をどうみるかだが、小回りが合わないのかもしれない。
もっと広々としたコースで末脚を期待したいし、マークの薄くなる今回なら朝日杯の再現まであるとみて本命に推した。
ただ、もしここで見せ場もなく惨敗するようなら早熟を疑うべき。
この血統で早熟かよ、と牧場主も思うのだが、それほどこのレースが2歳王者にとっての試金石となる。
対抗はフサイチホウオー。
なんとかもっと印を軽くしたかったが、無理。
父ジャングルポケットよりも母の父サンデーサイレンスによるあらゆる優良要素の補完が大きい。
もちろんジャンポケの血がそのまま出れば東京・京都で走って中山・阪神で一息足りない、というのは当たり前。皐月賞を鋭く追い込んで3着と、その片鱗が窺える。
府中でのデビュー戦、出世レースの東スポ杯、旧ラジオたんぱ賞、共同通信杯と、明らかにダービーを狙ったローテーション。
「皐月賞は使えるから使っただけで目標はここ」といわんばかりの陣営のコメントが続く。単勝1倍台はどうかと思うが、狙い通りに外目の枠を引いていよいよ戴冠が近づいてきたか。
3番手はウオッカ。
正直、3〜6着くらいじゃないかと思う。
勝って欲しい度は群を抜くが、やはり牝馬にダービーは2kgの斤量では厳しい。
今まで最長でも1800mまでしか走ったことの無い馬がいきなり2400mでは、いくら府中が向こうとも割り引き材料が目立って強く推す気にならない。
ただ、新進気鋭の若き名伯楽である角居調教師が勝算もなくここへ進めるかというと、恐い。
そもそも桜花賞2着ということはオークスでまずは牝馬No.1の座を射止めるのが普通だろう。なのにオークスは登録すらせずにダービー1本に絞った。
もしかして、が起こるかもしれない。
4番手はヴィクトリー。
皐月賞を逃げ切った馬がフロック視されての2冠目が外枠、しかも父は同じブライアンズタイム。
個人的にピンク帽に入ったら買う、と思っていたので印に入れる。ここまで4戦3勝2着1回。その2着は2歳時にフサイチホウオーと同タイムだった時だけ。
折り合えるなら距離は伸びるほどいい。この舞台ももちろん向く。
もし引っかかるなら皐月賞と同じように我慢させずに逃がすだろう。そうなった場合の逃げ切りは難しいが、前残りは十分にある。
5番手はタスカータソルテ。
京都新聞杯を鋭く差し切ったが、1枠1番なら好位につけるだろう。
正直、父ジャングルポケットよりも母の父ノーザンテーストが気になっているので距離は微妙というか少し長い気がする。
ただ荒削りな競馬は魅力的なので、伏兵に乗る武豊と合わせて押さえに買っておきたい。血統的には中山よりは府中の方が向くはずだし、どういうレースをするのか楽しみな1頭。
さて、穴指定だがまずはフライングアップル。
皐月賞は穴人気したものの、特に見せ場もなく12着の惨敗。
今思うと弱敵相手だったスプリングS勝ちくらいで、ラーイ×ファイアメーカーの血統構成もよくわからない。
だが2歳時の東京スポーツ杯ではフサイチホウオーを上回る33.8秒の末脚を発揮したこともあり、かつ藤澤調教師×ヨコテンの黄金コンビで一発を狙っていそう。
そしてフィニステール。
人気をするも勝ちきれないレースが続いて、なんとかすべりこんだ青葉賞。
トライアルに出走さえ出来たならダンスインザダーク産駒ということもあり、とにかく3着までに、という競馬のように見えた。
ほとんど血統面で推すんだが、ダービーでは時々 (゚Д゚)? という馬が3着に突っ込んできたりするので、そういう意味ではそれが血統的な裏づけのあるこの馬でもおかしくはない。
でもま。
応援する1頭を決めてテレビに向かって歓声をあげるのが正しい姿なんだと思う。
みなさまも、良いダービーを。
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5月27日(日)
姫が願うなら、それは必ずかなうと思います。
久しぶりに「驚きのあまり泣く」という経験をした。
嬉しいわけでも悲しいわけでもなく、ただ精神がどう反応していいのかわからずに、涙が流れる。
1着、ウオッカ。
実はテレビの前で、絶叫するわけでもなかった。
ウオッカが鋭く抜け出してきたときには「う・・・あ・・・あ・・・」と呻きに近い嗚咽を漏らしていた。
強かった。本当に強かった。あれは女じゃない。次元というより”種”そのものに異質なものを感じる。
嬉しい。本当に嬉しい。まさか勝つとは思わなかった。
生きてるうちに牝馬がダービーを制すなど、ニンゲンが100mを8秒台で走るほうが現実的だと思っていた。
突っ伏して泣いた。
恥ずかしながら号泣した。
今これを書きながら思い出すだけで涙腺が緩む。
圧勝も圧勝。足元をすくったわけでも、出し抜けを食らわせたわけでもない。
中団に待機し、直線で抜け出してくる。ただそれだけ。スタートからずっと、”普通に競馬をして、普通に勝った”競馬だった。
レース回顧できるかなぁ。今映像見るとまた泣くから無理だな。
とりあえず、「フサイチが沈んだと思ったらアドマイヤの方が来た」。
そして「福永、お前親父に似てきたな」。
「アサクサキングスって誰!?カブキロックスの仲間!?」と叫びそうになった。
またしても3連単は100万を越えた。
こりゃ安田記念も超えるな、流れ的に・・・。
・競馬のことはよく分かりませんがガンプラのMGの100がターンエーになったのについて一言。
100万馬券みたいなもんだと思います(誰も予想しなかったはず)。
しかしMGってもう100体目なんだなぁ、と。
牧場主は作ってもらったゼータプラスだけ持ってますな。機体としてはかなり好き。
某美形の星の住人にしてターンエー・マニアな友人によると「当然の結果」とのこと。今回のアサクサキングスみたいなもんだ、ほんと。
・オークスは牧場主様と同じように2,3,4着の三連複買ってました。
・唯一の違いはザレマを無印にしたこと。オークス馬は馬体重の軽い馬が多いので、ザレマとミルクトーレルは即行で消しました。
ただなぁ、ローブデコルテは消した記憶ないんだけどなぁ…
ダービーまで終わって考えると、今年の3歳牝馬のレベルが異様に高いんですな。
今日の目黒記念でも軽量とはいえ皐月賞9着のココナッツパンチがポップロックの2着してますし、世代として相当強いかも。
しかし今でもローブデコルテのオークスは意外も意外。ザレマの惨敗は理由が解るが、勝った馬の勝った理由が、能力以外で説明できない。
・牧場主様、ナムラマースは買っといたがいいと思いますよー
・・・え?(ニヤニヤ)
・歴史を目の当たりにしました……液晶ごしですが。
・ダービー牝馬とか、WP以外では見ないと思ってましたちなみにウオッカの馬券は勝っても換金できないので買わず
お名前を見るのは久しぶりですねー。
ほんと、牝馬がダービー勝つのはゲームだけのはずだったのに・・・。
64年ぶりとか、現代競馬の方が色々な面が整備されて力勝負になる分、相当難しく、非現実的になってるのに・・・。
・もしかして、が起きましたね! テレビの前でひっくり返りました。
牧場主は突っ伏しました(≧▽≦)
あの現場にいた12万人は一生の宝物を得たんだろうなぁ。
そして今後は凱旋門賞とのこと。
もしかして・・・。
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5月30日(水)
生まれたばかりの光が、空の頂を目指して飛び立ちます。貴方が守った世界は、こんなにも美しく目覚めるのです。
牧場主はガンダム・オタク、通称ガンオタなんだろうか。
いや、アニメとかを見ない人からすれば十分にガンオタだ。それは間違いない。
ただ、牧場主が思うガンオタからすれば、あまりにも稚拙な知識しか持たないし、機体なんか半分もわからない。
そもそもまったく見てないシリーズが多くあるのも問題だ。
テレビ・シリーズでは「G」、「SEED」、「SEED−destiny−」をほとんどまったく見ておらず、興味もない。
「W」に関してはだいたい見ていたが、今思い出そうとしても主要キャラですら名前を思い出せず、そもそもどういう話だったか微塵も思い出せないし、つまりやはり興味がない。
「X」は個人的には好きだったが何が好きだったかというと「各話名がセリフだった」、「EDから次回予告への繋ぎ方の演出」のみ。キャラとか機体とか興味が以下略。
一般的に「ガンダム・ファンは一年戦争モノしか見ない」、「アニメ・ファンはそもそもガンダムというだけで見ない」と言われる。
考えてみるとやはり好きなのは初代、「Z」、「0083」、そして「逆襲のシャア」。
まあ「V」はテレビ・シリーズでは一番好きだが、機体はわかりにくいし、キャラはそもそも問題アリなのが多すぎてオススメは出来ない。
最近知ったんだがガンダム史上の2大毒婦、3大悪女というのがあるらしい。
その両方に「V」のキャラがいる、というだけでどれだけ問題だったかもわかろうというもの。
ちなみに前者は「0083」のシーマ・ガラハウ、「V」のカテジナ・ルース、
後者は「Z」のベルトーチカ・イルマ、「0083」のニナ・パープルトン、そして「V」のシャクティ・カリンなんだそうだ。
って「0083」も2人ともいるな。
あれも「V」も女に引っ掻き回されて多方面が散々な目に会う、という点では共通してるしなぁ・・・。
だから、この辺のガンダムならだいたいわかるしガンオタという自覚はあるんだが。
ちなみにシリーズ通して機体が好みなのが「Z」と「逆襲のシャア」。
特にティターンズの可変MSはだいたい好きだ。ギャプランとかハンブラビとかガブスレイ、バウンド・ドックとか。
でも「0083」はもう1度ちゃんと見直したいな。記憶もおぼろげになってきてる。
つくづくレンタル出来る身であったなら、と思う(妙なところで潔癖症で、ツタヤなどのレンタル行為が一切出来ない)。
ちなみに「0083」ではガーベラ・テトラが好きだった(地味ですね)。
・競馬で泣いたのは久しぶりでした、前回は絶望で今回は歓喜という違いはありますが
競馬の歓喜で涙したのはディープの凱旋門賞、ハーツクライの”キング・ジョージ”以来ですかねぇ。
両者とも勝てませんでしたが、善戦することすらがどれだけすごいことかを少しはわかってますし。
競馬の絶望での涙は枚挙に暇がありません。具体名を挙げるまでもなく、競馬ファンなら誰しもが必ず”自身が記憶の奥底に閉じ込めた名馬”がいるはずです。
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